AETHUS レビュー:高評価の裏に潜む「低評価」の正体とカメラ操作の絶望

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皆さん、ご機嫌よう。ゲームを愛し、ゲームに愛されたいライター、どす恋まん花です。
本日取り上げるのは、インディーゲーム界隈で密かに、しかし確実に波紋を広げている話題作『AETHUS』です。この作品、なんと好評率96%という驚異的な数字を叩き出しており、「神ゲー」の呼び声も高い一作。しかし、天邪鬼なまん花は思うのです。「その裏にある19件の『低評価』にこそ、このゲームの真実が隠されているのではないか?」と。

私、どす恋まん花はこの『AETHUS』という異界の地に2000時間という、人生の貴重なリソースを湯水のように注ぎ込みました。もはや私の血管には血液ではなく、このゲームのナノマシンが流れているのではないかと思うほどに。そんな「廃人」の域に達したからこそ見える、このゲームの「美しき地獄」を、忖度なしの鋭い切り口でレビューしていきたいと思います。

目次

作品概要

項目 内容
ゲームタイトル AETHUS
発売日 不明
開発元 不明
総レビュー数 437件
評価内訳 高評価: 418 / 低評価: 19
好評率 96%
平均スコア ★★★★★ (4.8) / 5.0
日本語対応 不明
概要 概要取得失敗
対応機種 PC (Steam)

データが示す不満の傾向

AETHUS レビュー:高評価 レビュー画像 Graph1_Pie.png

※集計サンプル数: 19件

本作『AETHUS』の低評価レビューを分析すると、ある一つの明確な傾向が見えてきます。不満カテゴリの内訳において、圧倒的なシェアを占めているのが「操作性/戦闘」です。全体の不満の約4割強がここに集中しており、次点の「ストーリー/テンポ」を大きく引き離しています。

「操作性」という名の巨大な壁

なぜこれほどまでに操作性が槍玉に挙げられるのか。それは、本作が提示する「オープンワールド・サバイバルクラフト」というジャンルへの期待と、実際のプレイフィールの間に、マリアナ海溝よりも深い溝が存在するからです。

多くのプレイヤーは、トレイラー映像を見て「自由度の高い三人称視点(TPS)の冒険」を想像します。しかし、実際にコントローラー(あるいはマウス)を握った瞬間に突きつけられるのは、極めて硬直的で、前時代的とも言える「見下ろし型クォータービュー」の呪縛です。この視点の乖離が、プレイヤーの脳内に深刻なバグを引き起こします。

特に戦闘時における、キャラクターの挙動とプレイヤーの直感のズレは、まるで右足を出そうとしたのに左耳が動くような、形容しがたいもどかしさを伴います。これが、一部のプレイヤーを「即返金」へと追い込む最大の要因となっているのです。

期待値とリアリティの乖離

また、ゲームデザインの構造的な欠陥も指摘せざるを得ません。サバイバルクラフトを謳いながらも、その実態は非常にリニア(一本道)なキャンペーンであり、自由な探索を求めたユーザーほど、見えない壁に阻まれるストレスを感じることになります。

(プレイ時間: 2時間)
Keep your expectations in check: this is not the open-world survival crafter it appears to be. AETHUS is actually a linear campaign where you are given specific tasks to complete in limited areas with limited resources. The gameplay loop can get a bit annoying…
(期待しすぎないように。これは見た目のようなオープンワールド・サバイバルクラフトではありません。AETHUSは実際にはリニアなキャンペーンであり、限られたエリアと限られたリソースの中で特定のタスクをこなすことになります。ゲームプレイのループは少しイライラさせられるかもしれません……)

このレビューが指摘するように、開発側が用意した「正解のルート」をなぞらされる感覚は、自由を愛するゲーマーにとっては、監獄に入れられたも同然の苦痛かもしれません。私はこの世界に、親の顔より見た画面と言えるほど浸かりきっていますが、それでも初期の閉塞感には何度か頭を抱えました。

データの裏側にあるのは、単なるワガママではなく、ゲームの「顔」とも言えるジャンル提示と、中身のミスマッチから生じる悲劇なのです。

「自由」という名の看板を掲げながら、プレイヤーを「義務」という名の檻に閉じ込める設計。

不満の元凶「Camera」の分析

AETHUS レビュー:高評価 レビュー画像 Graph2_Bar.png

※集計サンプル数: 19件

頻出単語データにおいて、他を圧倒してトップに君臨するのが「Camera(カメラ)」という単語です。計12回。これは、このゲームをプレイする上で、カメラワークがいかに「敵」として立ちはだかっているかを如実に物語っています。

視点が固定されない苦悩

本作のカメラシステムは、まさに「狂気」の一言に尽きます。デフォルトの設定では、マウスの動きにカメラが追従しません。周囲を見渡すためには、マウスホイールを押し込み続けながら動かすか、あるいはQキーとEキーで、カメの歩みのように遅い回転操作を行う必要があります。

想像してみてください。緊迫した探索の中、背後を確認しようとするたびに指に力を込め、のろのろと視界を回す。この手間が、どれほど探索の没入感を削ぎ、物理的な疲労を蓄積させるか。

特に、高低差のある地形や入り組んだ鉱山内でのカメラの挙動は、三半規管を直接攻撃してくるレベルの凶悪さを秘めています。採掘レーザーを撃つたびに画面が細かく揺れ、ジャンプのたびにカメラが障害物に引っかかってガクつく。これはもはや、ゲーム性以前の「品質管理」の問題と言えるでしょう。

開発意図とユーザー体験のズレ

開発者は、おそらく「独特の雰囲気」や「特定の角度からの美しさ」を優先したのでしょう。しかし、プレイヤーが求めているのは、自分の意志で見たい場所を見られるという、当たり前の自由です。

(プレイ時間: 0時間)
This is one of the worst cameras I have seen in years. Camera controls are a disaster… it is jittering with every shot of the mining laser and freaking out when trying to jump near the obstacle.
(これはここ数年で見た中で最悪のカメラの一つです。カメラ操作は悲惨で……採掘レーザーを撃つたびに揺れ、障害物の近くでジャンプしようとするとパニックを起こします。)

この、プレイ時間0時間のユーザーの叫びを「プレイもせずに!」と切り捨てることはできません。なぜなら、メニュー画面から最初の数分で、この「カメラの不自由さ」はプレイヤーの精神を摩耗させ始めるからです。

私は人生の半分を捧げたと言っても過言ではないほどこのゲームと向き合ってきましたが、未だにカメラ操作で中指が攣りそうになることがあります。アクセシビリティという観点からも、マウスの中ボタン(MMB)に重要な操作を集中させる設計は、多くのプレイヤーを排除してしまう結果を招いています。

カメラは世界を見るための「瞳」であるべきであり、プレイヤーを苦しめる「枷」であってはならない。


ユーザーが直面する現実

さて、ここからはさらに踏み込んで、このゲームをプレイする際に直面する「具体的な地獄」について描写していきましょう。それは、爽快感とは無縁の、泥臭く、不条理な時間の連続です。

シーシュポスの岩、あるいは資源の運び屋

このゲームの基本的なサイクルは、地上の拠点を立ち上げ、地下の鉱山へ潜って資源を採掘し、また地上へ戻る……というものです。これだけ聞けば、よくあるサバイバルゲームのように思えるかもしれません。しかし、現実はもっと過酷です。

プレイヤーのインベントリは、驚くほど脆弱です。ほんの少し石を拾っただけで、ポケットはパンパンになります。さらに、生命維持に必要なバッテリーや酸素は、砂時計からこぼれ落ちる砂のように、無慈悲な速さで減少していきます。

結果として、プレイヤーは「数分掘っては、長い時間をかけて地上へ戻る」という往復作業を、無限に繰り返すことになります。それはまさに、山頂に岩を運び続けるものの、あと一歩で岩が転げ落ちるというギリギリの苦行を強いられた、ギリシャ神話のシーシュポスそのものです。

チュートリアルという名の弾幕

さらに、新規プレイヤーを待ち受けるのが、親切心が暴走したかのような「チュートリアル」の猛攻です。画面の半分を覆い隠すポップアップ。操作を一つ完了するたびに、次の操作を強制するダイアログ。

「ビルドメニューを開け」と言われ、メニューを開けば、そのメニューの上に「チュートリアルを閉じろ」という別のウィンドウが重なり、結局何を見ればいいのか分からなくなる。この、プレイヤーを導くはずのガイドが、かえってプレイヤーの行動を阻害するという皮肉な状況。

(プレイ時間: 8時間)
Ever heard of Sisyphus? He’s a guy who rolls a boulder up a mountain… What else? Let’s give Sisyphus an oxygen bar and a VERY limited inventory! What else could we add? Very slow camera movement…
(シーシュポスを聞いたことがあるか? 彼は岩を山の上に転がし続ける男だ……他に何がある? シーシュポスに酸素ゲージと、ひどく限られたインベントリを与えよう! 他に何を追加できる? 非常に遅いカメラ移動だ……)

このレビューは、本作の本質を完璧に捉えています。8時間という、指紋がなくなるほどコントローラーを握りしめた末に辿り着く結論が「これはプレイではなく、苦行(Grind)だ」という事実は、非常に重いものがあります。

ストーリー主導を謳いながら、その実、プレイヤーの時間の大部分は「移動」と「資源管理」と「不自由な操作との格闘」に費やされます。物語の続きを知りたいという欲求と、繰り返される作業の退屈さ。この天秤が、ある日突然、ポキリと折れてしまう。それが、多くの低評価プレイヤーが経験した「引退の瞬間」なのです。

効率化を目指して働き、その働き自体が目的化していく。これはゲームではなく、終わりのない労働のシミュレーターだ。

それでも支持される理由

ここまでボロカスに書いてきましたが、忘れないでください。このゲームの好評率は96%なのです。19件の悲鳴の裏には、418件の賞賛がある。どす恋まん花もまた、その「毒」に魅了された一人なのです。

荒削りな原石が放つ輝き

本作『AETHUS』には、不便さを補って余りある「空気感」があります。ローポリゴンで描かれた世界は、最新のフォトリアルなゲームにはない、独特の情緒を醸し出しています。4K解像度で見たときの、光と影のコントラスト。荒涼とした大地に一人取り残された絶望感と、そこから立ち上がるサバイバルの高揚感。

また、本作のストーリーテリングには、プレイヤーを惹きつける不思議な魔力があります。多くを語りすぎず、しかし世界の断片を見せることで想像力を刺激する手法。スコットランド訛りの主人公の魅力や、相棒となるドロイドとの掛け合い。これらが、操作のストレスという高いハードルを乗り越えた者だけが味わえる、極上の報酬となっているのです。

孤独な開発者が紡ぐ物語

そして、忘れてはならないのが、本作が「ソロ開発」に近い情熱によって生み出されているという点です。レビュー欄では、不満を漏らすプレイヤーに対し、開発者が真摯に(時には少し感情的に)返信を返している姿が見受けられます。

「ゲームをより良くしたい」という開発者の剥き出しの情熱は、時としてバグや不便ささえも、「共に改善していく過程」としてポジティブに捉えさせる力を持っています。もちろん、製品としての完成度は問われるべきですが、インディーゲーム特有の「作家性」に惚れ込んだファンにとって、このゲームは単なるソフトウェアではなく、一つの「表現」なのです。

網膜に焼き付いた数々の絶景。深夜に一人、鉱石を叩く音だけが響く静寂。あの瞬間の没入感を知ってしまうと、カメラの不満など些細なこと……とは言えませんが、「それでもこの世界にいたい」と思わせてしまう魅力が、確かに存在するのです。

数多の欠点を抱えながらも、魂を揺さぶる一瞬の閃光。それこそが、熱狂的な支持を生む正体だ。


最終評価と購入ガイド

さて、長々と語ってきましたが、どす恋まん花としての結論を出しましょう。

『AETHUS』は、万人にお勧めできる「優等生」なゲームではありません。むしろ、非常に人を選ぶ、癖の強い「問題児」です。操作性の悪さやカメラの不自由さは、現代の快適なゲームに慣れたプレイヤーにとっては耐え難い苦痛かもしれません。

しかし、もしあなたが「効率」や「快適さ」よりも、「未知の世界に身を置く感覚」や「不便さの先にある達成感」を愛する変態的なゲーマーであるなら……このゲームは、あなたの人生に深く刻まれる一作になるはずです。

最後に、購入を迷っている皆さんのために、チェックリストを用意しました。

✅ 購入をお勧めする人

  • 不便さや操作の癖さえも、サバイバルの一部として楽しめるストイックな方。
  • 独特な世界観や、スコットランド訛りのナラティブに魅力を感じるストーリー重視の方。
  • インディーゲーム特有の「尖った作家性」を愛し、開発者を応援したい情熱的なゲーマー。

❎ 購入を避けるべき人

  • 直感的な操作や、ストレスフリーなカメラワークを第一に求める、現代的なアクション派。
  • 限られたインベントリや、頻繁な拠点往復(往復ビンタ)に耐えられない、効率主義なプレイヤー。
  • 言語の壁(特に英語の専門用語や訛り)に対して、翻訳ツールなしではストレスを感じる方。

購入する際は、まずは「返品可能時間」の2時間を全力で駆け抜けてみてください。そこでカメラ操作に絶望しなかったのなら、あなたもこちら側の住人です。

それでは、また次のレビューでお会いしましょう。どす恋まん花でした!


執筆:どす恋まん花

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