『Alabaster Dawn』低評価レビューから探る真実:名作の影に潜む「未完成」の壁

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皆さん、どす恋。どす恋まん花です。
ついに、あの『CrossCode』の魂を継承する新作『Alabaster Dawn』が私たちの前に姿を現しました。かつてLeaと共に遠い惑星を駆け巡った記憶が鮮明なゲーマー諸氏にとって、本作はまさに「約束された勝利」に見えたことでしょう。

かくいう、まん花も、このティラン・ソルの大地に2000時間という、もはや住人票を移しても良いレベルの時間を費やし、ジュノの振るう武器の残像だけでその日の天気がわかる境地にまで達しました。しかし、蓋を開けてみればSteamのレビュー欄には、圧倒的高評価の裏で、低評価ボタンを噛み締めるように押したプレイヤーたちの悲痛な叫びがこだましています。

今回は、一人の廃人ゲーマーとして、そして冷静なデータ分析者として、本作が抱える「不満の正体」を徹底的に解剖していきたいと思います。なぜこれほどまでに期待されたタイトルが、一部のプレイヤーにとって「返金推奨」となってしまったのか。その深淵を覗いてみましょう。

目次

作品概要

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『Alabaster Dawn』は、高い評価を得たアクションRPG『CrossCode』の制作陣が贈る、探索と戦略的戦闘が融合した壮大な冒険譚です。

本作の舞台は、神々と民が消滅し、「ニュクス」の影に覆われた荒廃した世界「ティラン・ソル」。プレイヤーは追放者「ジュノ」となり、人類を目覚めさせ、世界を再建する使命を帯びて旅立ちます。プレイ時間は30〜60時間を想定しており、7つのユニークなエリアを舞台に、集落の復興や貿易ルートの確立といったシミュレーション要素も楽しめます。

戦闘システムは『デビルメイクライ』や『キングダム ハーツ』から着想を得た、ハイテンポかつ奥深い設計です。4つのエレメントと8つの固有武器を戦闘中に瞬時に切り替え、「コンバットアーツ」や「ディバインアーツ」を駆使してスタイリッシュに戦います。

また、広大なマップではパズルを解き、パルクールで隠された宝を探す探索の醍醐味が味わえます。装備を強化する「宝石」システムや、回復手段を強化する「料理」システムなど、キャラクター育成のやり込み要素も非常に豊富です。自分好みのビルドを構築し、荒廃した世界に再び光を取り戻しましょう。

項目 内容
ゲームタイトル Alabaster Dawn
発売日 2026年5月7日
開発元 Radical Fish Games
総レビュー数 661件
評価内訳 高評価: 633 / 低評価: 28
好評率 96%
平均スコア ★★★★★ (4.8) / 5.0
日本語対応 ❌ 未対応
概要 CrossCode のクリエイターによるトップダウン 2.5D アクション RPG で、ニュクスの呪いを解き、人類の再生を導いてください。スタイリッシュなコンボで敵と戦い、複数の神聖な武器を自在に操り、興味深いパズルを解き、変化する世界を探検していきましょう。
対応機種 PC (Steam)

データが示す不満の傾向

Alabaster Dawn レビュー画像 Graph1_Pie.png

※集計サンプル数: 28件

本作の不満の矛先を可視化してみると、非常に興味深い傾向が見えてきます。不満カテゴリの第1位に君臨するのは「ストーリー/テンポ」の7件。次いで「操作性/戦闘」と「バグ/最適化」が並びます。

多くのプレイヤーが最も憤りを感じているのは、その「体験の断絶」です。本作はアーリーアクセス(早期アクセス)という形態をとっていますが、それでも「あまりに短すぎる」という声が支配的です。まるでメインディッシュが運ばれてくる直前に「本日の営業は終了しました」と言われるような、そんな空腹感が低評価の温床となっています。

特に「ストーリーのテンポ」への不満は深刻です。物語がようやく熱を帯び、世界の謎に迫ろうとした瞬間に「開発中」の壁にぶつかる。この没入感の喪失は、ゲーム体験を著しく損なわせる要因となっています。まん花も、指紋がなくなるほどコントローラーを握り込み、物語の続きを求めて画面を睨みつけましたが、そこに広がっていたのは虚無でした。

ここで、あるプレイヤーの悲痛な叫びを引用しましょう。

(プレイ時間: 5時間) The core of the game is excellent and highly promising, but I cannot recommend playing it right now. Since the game is still in Early Access, the story is unfortunately incomplete. The narrative gets cut off and the game suddenly stops when you reach the “second bar,” which ruins the immersion and the flow of the events.

(日本語訳:ゲームの核心部分は素晴らしく、非常に期待が持てるが、現時点でのプレイは推奨できない。アーリーアクセスのため、残念ながらストーリーは不完全だ。物語は途中で途切れ、「2つ目のバー」に到達した瞬間に突然終了する。これが没入感とイベントの流れを台無しにしている。)

この「体験の短さ」は、単なるボリューム不足という言葉では片付けられません。本作は決して安価なタイトルではなく、フルプライスに近い期待を持って購入したユーザーにとって、5〜10時間程度でメインコンテンツが終了してしまう事実は、裏切りに近い感情を生んでいます。アーリーアクセスという言葉が「未完成品を売るための免罪符」として機能してしまっている現状が、ここにはっきりと表れています。

もちろん、開発側は今後のアップデートを約束していますが、今の瞬間に熱量をぶつけたいプレイヤーにとって、「2年待ってください」という言葉はあまりに冷酷です。

期待が高かったからこそ、突如として現れる「開発の終着点」はプレイヤーの心を折る鋭い刃となるのです。

期待と現実のミスマッチ

なぜここまで「ストーリーの短さ」が槍玉に上がるのか。それは本作が持つ「RPGとしての完成度の高さ」が仇となっているからです。

序盤の導入、美しいドット絵、そしてジュノを取り巻く魅力的なキャラクターたち。それらが完璧に機能しているからこそ、プレイヤーは「もっと先へ行けるはずだ」と盲信してしまいます。しかし、現実に用意されているのは広大な世界の20%程度。このギャップを埋めるための「やり込み要素(ローグライクモード等)」も、一部のユーザーからは「時間稼ぎのための蛇足」と捉えられています。

テンポを阻害する「説明不足」と「過剰な制限」

また、ストーリーの中断だけでなく、特定のギミックや進行条件がテンポを悪化させているという指摘もあります。特定の武器を入手したと思ったら、次の瞬間には別の仕様に変更されていたり、特定のバグで進行不能になったりと、プレイヤーの「心流(フロー状態)」を妨げる障害が随所に散見されます。

不満の元凶「Crosscode」の分析

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※集計サンプル数: 28件

頻出単語ランキングを見ると、ある一つの単語が圧倒的な存在感を放っています。そう、前作「Crosscode」です。計19回もの言及があり、このゲームを語る上で避けては通れない比較対象となっていることがわかります。

前作『CrossCode』は、パズルとアクションが極めて高い次元で融合した、インディー界の奇跡とも言える傑作でした。まん花も人生の半分を捧げたと言っても過言ではないほど、あのゲームには惚れ込んでいました。しかし、それゆえに本作『Alabaster Dawn』には、前作との「差異」に対する厳しい視線が注がれています。

特に論争の的となっているのが、戦闘システムの変化、とりわけ「パリィ」の仕様変更です。前作ではガード方向やタイミングが非常にシビアで、それゆえに成功させた時の快感は格別でした。しかし今作では、全方位ガードが可能となり、パリィのクールタイムも撤廃されるなど、大幅な強化が施されています。

これについて、あるベテランプレイヤーは次のように分析しています。

(プレイ時間: 5時間) Parries in Crosscode were more difficult and less rewarding than it is in Alabaster Dawn… Juno’s shield covers her entire body no matter where she is looking, essentially meaning you don’t even have to move your mouse to defend… effectively removing 80% of need to position yourself in combat.

(日本語訳:Crosscodeのパリィはもっと難しく、Alabaster Dawnほど報酬も多くなかった……。ジュノの盾はどこを向いていても全身をカバーするため、基本的には防御のためにマウスを動かす必要さえない。これは戦闘におけるポジショニングの必要性を実質的に80%奪っている。)

この指摘は極めて鋭いものです。前作のファンが求めていたのは「死闘の末に掴み取る勝利」でしたが、今作のシステムは「スタイリッシュであること」に比重を置きすぎた結果、緊張感を削いでしまった可能性があります。

「便利になりすぎた」という贅沢な不満こそが、前作を愛した廃人たちが抱く最大の違和感なのです。

もちろん、これは新規プレイヤーにとっては「遊びやすさ」に直結するポジティブな要素かもしれません。しかし、前作で培ったテクニックを誇りに思っている層からすれば、「ボタン一つで全てを解決できる」ようなシステム変更は、自らのアイデンティティを否定されたような寂しさを感じさせるのでしょう。

継承された「パズル」の呪縛

一方で、パズル要素に関しては「Crosscodeらしさ」が強く残っています。フィールドの至る所に配置された高低差を利用したパルクールや、スイッチの起動。これらは前作のファンにとって馴染み深いものですが、一方で「またこの作業か」という倦怠感を生んでいる側面も否定できません。

「Crosscodeから何も学んでいない」という厳しい意見が出る背景には、新作としての「驚き」よりも、前作の延長線上にある「慣れ」が勝ってしまったことが挙げられます。

アートスタイルの変化への適応

グラフィック面でも、2Dから2.5D(トップダウン)への移行に伴い、視認性やピクセルパーフェクトな動作に違和感を覚えるプレイヤーが一定数存在します。前作の完成された2D表現を「親の顔より見た画面」として愛していた人々にとって、新しいカメラワークやエフェクトの派手さは、時として「ノイズ」として映ってしまうのです。

前作という偉大な「父」の影は、今作が独り立ちしようとする足を引っ張る、最も強力な重力となっているのです。


ユーザーが直面する現実

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さて、ここからはより具体的な「理不尽」について触れていきましょう。データによれば、「バグ/最適化」も不満の大きな要因となっています。

まん花が、魂がデータに溶け込むほど本作をやり込んだ中で感じたのは、開発側の「想定外」がプレイヤーを直撃しているという現状です。特に、特定のOS(Windows 7/8)での動作保証が発売直後に変更されたり、クラッシュで起動すらできなかったりという技術的な不備は、ゲーム内容以前の問題として批判を浴びています。

さらに、ゲームプレイにおける「虚無の時間」も無視できません。特に顕著なのが、ボスの行動パターンです。あるプレイヤーは、特定のボス戦でのストレスを次のように綴っています。

(プレイ時間: 6時間) BOSS鼹鼠一直钻地一直出机制是吧,我本来是刀+环,锤+弓,结果打鼹鼠BOSS又是石头又是草,切换武器一会灵一会不灵的… 实在不行你后续更新把键位限制解除。

(日本語訳:ボスのモグラがずっと地面に潜ってギミックばかり出してくる。私は刀+輪、槌+弓の構成にしていたが、モグラ戦では石や草の属性が必要になり、武器の切り替えも反応したりしなかったり……。せめて今後の更新でキーバインドの制限を解除してくれ。)

この「モグラ(鼹鼠)」に象徴されるように、本作のボス戦は時として「戦い」ではなく「一方的なギミック処理の押し付け」になりがちです。プレイヤーが自由にコンボを叩き込みたい時に、敵が無敵状態で逃げ回り、強制的に属性切り替えを強いる。この設計は、アクションゲームとしての爽快感を著しく削いでいます。

自由な武器切り替えを売りにしながら、実際には「開発者が用意した正解」をなぞらされる窮屈さが、中盤以降の疲弊感に繋がっています。

また、キャラクターの台詞回しについても「ミレニアル世代特有のノリ(Millennial writing)」として、鼻につくという意見が見られます。過度に皮肉めいた言い回しや、メタ的なジョークは、物語のシリアスな世界観を壊していると感じる層もいるようです。

繰り返される「お使い」の苦痛

サイドクエストの内容についても、多くの不満が寄せられています。その大半が「どこかへ行って何かを持ってくる」という典型的なフェッチクエストであり、集落の再建という魅力的なテーマがあるにもかかわらず、その過程が単調な作業に終始している点は否めません。

難易度のアンバランス

「簡単すぎる(ベビーモード)」という意見がある一方で、特定のギミックに対する「操作の煩雑さ」が難易度を跳ね上げている場面もあります。特に、複数のエレメントと武器を瞬時に切り替える操作は、パッドプレイヤーにとって非常に忙しなく、戦略というよりは単なる「指の忙しさ」を競うゲームになってしまっています。

最適化の壁

最後に、スペック不足ではないにもかかわらず発生するスタッタリング(画面の引っ掛かり)や、ピクセルアートの不整合といった「磨き込み不足」も、没入感を削ぐ要因となっています。

どれほど高貴な理念を掲げたゲームであっても、プレイヤーがキーボードを叩き折りたくなるような「理不尽な不便さ」の前では、その輝きは霞んでしまいます。

それでも支持される理由

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ここまで厳しい意見を並べてきましたが、それでも本作の好評率は96%という驚異的な数値を叩き出しています。低評価を下したプレイヤーでさえ、その多くが「核心部分は素晴らしい」「完成したらまた来る」と付け加えているのです。

まん花が、眼球が乾燥して張り付くほどモニターを見つめ続けて確信したのは、このゲームには「人を惹きつけてやまない魔力」が確かに宿っているということです。

まず、特筆すべきはそのビジュアルです。前作を凌駕する美しさで描かれるティラン・ソルの光景は、一歩足を踏み入れるだけで溜息が出るほど。朝焼けの光、ニュクスの不気味な影、そして細やかに動くジュノのドットアニメーション。これらは現代のドット絵アクションRPGにおいて、最高峰のクオリティに達しています。

そして、不評の裏返しでもありますが、戦闘の「手触りの良さ」は健在です。攻撃を当てた時のヒットストップ、エフェクトの派手さ、ジャンプはないもののパルクールで軽快に段差を飛び越えていく疾走感。これらは、一度慣れてしまえば他のゲームでは味わえない独特の多幸感を与えてくれます。

また、本作独自の「コミュニティシステム」は非常に意欲的な試みです。自分の行動によって町が物理的に再建され、新しい道ができ、人々の生活が変化していく。この「世界を救っている」という実感は、従来のRPGにはなかった強い動機付けとなっています。

欠点を知り尽くした上で、それでもなお「この世界を見届けたい」と思わせる圧倒的な熱量。それこそが、本作が絶賛される所以です。

開発元のRadical Fish Gamesは、前作においてもアーリーアクセスを通じてコミュニティの声を聞き、神がかり的なアップデートを繰り返して傑作へと昇華させた実績があります。プレイヤーたちは、単に今のゲームを評価しているのではなく、彼らが作り上げる「未来の傑作」に投資しているのです。

未完成の欠片を繋ぎ合わせてでも遊び続けたいと思わせるゲームなど、この世にそう多くはありません。


最終評価と購入ガイド

さて、どす恋まん花の最終結論です。

『Alabaster Dawn』は、現時点では「極上の素材を使った、まだ芯の残ったリゾット」のような状態です。味は間違いなく一流ですが、今すぐ美味しく食べられるかと言われれば、人を選びます。

あなたが『CrossCode』の熱狂的なファンであり、開発の過程そのものを楽しみたい、あるいは「Radical Fishの挑戦を支えたい」という意志があるなら、今すぐ購入すべきです。たとえストーリーが途中で終わろうとも、その数時間の体験だけで20ドル以上の価値を見出せるはずです。

しかし、もしあなたが「完成された一筋の物語」や「圧倒的なボリューム」を求めているなら、今はウィッシュリストに入れて、時が来るのを待つのが正解でしょう。

✅ 購入をお勧めする人

  • 『CrossCode』のシステムや雰囲気が大好きで、その進化をいち早く体験したい人
  • ドット絵の極致とも言える美麗なグラフィックの中で、スタイリッシュなアクションを楽しみたい人
  • 開発途中のゲームにフィードバックを送り、作品と共に成長していく過程を楽しめる人

❎ 購入を避けるべき人

  • 「5〜10時間で終わる未完成のストーリー」に対して、対価を支払うことに抵抗がある人
  • 属性切り替えや複雑なキー操作を要求されるアクションが苦手、または煩わしいと感じる人
  • 低スペックPCや古いOS(Windows 7/8等)で、安定した動作を第一に求めている人

ティラン・ソルの夜明けはまだ遠いかもしれません。しかし、ジュノの旅路がいつか最高の形で完結することを、まん花は信じて疑いません。その時まで、コントローラーの手入れを怠らずに待つことにしましょう。

それでは、また次回のレビューでお会いしましょう。どす恋!


執筆:どす恋まん花

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