Angels Fall Firstレビュー:低評価が暴く「10年待った野心作」の残酷な現実

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こんにちは、どす恋まん花です。皆さんは「ロマン」という言葉にどれだけの代償を払えますか?

今回語るタイトルは『Angels Fall First』。何を隠そう、このまん花は対象のタイトルを2000時間やり込んでいる、自他共に認める AFF 廃人でございます。正直に申し上げましょう。このゲームは、銀河系で最も輝く「ダイヤモンドの原石」でありながら、同時に「最も尖った不発弾」でもあります。

正式リリースを迎えた今、改めてデータを基にこの「愛すべき問題児」の真実をレビューしていきます。

目次

作品概要

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項目 内容
ゲームタイトル Angels Fall First
発売日 2016年10月10日(早期アクセス開始)
開発元 Strangely Interactive
総レビュー数 3,256件
評価内訳 高評価: 2,693 / 低評価: 563
好評率 83%
平均スコア ★★★★☆ (4.1) / 5.0
日本語対応 非公式日本語化あり(公式は英語のみ)
概要 地上戦、宇宙戦、艦内白兵戦がシームレスに繋がる、究極の野心作。
対応機種 PC (Steam)

データが示す不満の傾向

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※集計サンプル数: 100件

本作の好評率は83%と非常に高い数字を叩き出していますが、一方で低評価の声も無視できない熱量を持っています。データを詳しく見ると、不満カテゴリの第1位は「操作性/戦闘」の21件。これは単なる「慣れ」の問題ではなく、ゲームデザインの根幹に関わる致命的な歪みが原因であると、キーボードの印字が跡形もなく消え去るほどやり込んできた私には痛いほど理解できます。

構造的な「洗練不足」という壁

プレイヤーがまず直面するのは、2010年代初頭のMOD文化から抜け出せていないかのような、独特の「硬さ」です。現代のAAA級タイトル、例えば『Call of Duty』や『Battlefield』のような吸い付くような操作感を期待すると、あまりのギャップに椅子から転げ落ちるでしょう。

キャラクターの移動はどこか浮遊感があり、特にダメージを受けた際のフィードバックが希薄なため、「気づいたら死んでいる」という状況が多発します。ゲームを遊ぶというよりは、未完成のシミュレーターを無理やり動かしているような感覚に陥るプレイヤーが続出するのも無理はありません。

期待と現実のミスマッチ

多くの低評価レビューで見られるのが、「PV詐欺」という過激な言葉です。確かにトレイラーでの壮大な艦隊戦は素晴らしいですが、実際に操作してみると、ホバータンクは氷の上を滑るように制御不能になり、複雑すぎるインベントリ管理は戦闘のテンポを著しく削ぎます。

開発チームが「機能の追加」に全力を注ぐあまり、個々の要素を磨き上げる「ポリッシュ」という工程を置き去りにしてしまった。これが、多くのベテラン勢が嘆く最大のポイントなのです。

(プレイ時間: 6時間) Mate I’ve been playing this game off and on for a literal decade now and my main is usually planetside 2. So this game is quite ambitious and much to it’s credit achieves what it sets out to do BUTT. The developers have put all effort into developing features but little thought into polish. Character movement is jank, some vehicles are jank when controlling them like the hover tank. When you take damage it’s hard to know from where. Weapon balancing is all over the board. Innovatory management is a mess.
(日本語訳:なあ、俺はこのゲームを10年ほど断続的にプレイしてきた。普段はPlanetside 2をメインにしているんだ。このゲームは非常に野心的で、目的を達成している点は評価できる。だが。開発者は機能の追加には全力を注いだが、磨き上げること(ポリッシュ)にはほとんど頭を使わなかった。キャラの動きはガタガタだし、ホバータンクみたいな乗り物の操作も不安定だ。ダメージを受けてもどこから撃たれたのか分かりにくい。武器バランスはバラバラ、インベントリ管理はめちゃくちゃだ。)

野心という名のガソリンを注ぎすぎて、操作性というタイヤがバーストしている状態です。

不満の元凶「They」の分析

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※集計サンプル数: 100件

頻出単語データを見て、まん花は思わず苦笑してしまいました。最も多く使われている単語は「They(54回)」。次いで「Your(39回)」。この「They」という言葉の裏には、プレイヤーたちの行き場のない怒りと、孤独な戦場での絶望が凝縮されています。

「彼ら」はどこにいて、何をしているのか

不満レビューにおける「They」は、主に「開発者(Devs)」と「Bot(AI)」の二つを指しています。本作は致命的なまでの過疎に苦しんでおり、対人戦を楽しむためには、まず「彼ら(開発者)」が人を呼ぶ施策を打たなければならず、結果としてプレイヤーは「彼ら(Bot)」と戦い続けることを強要されます。

睡眠時間をすべてこの戦場に溶かした経験から言わせていただければ、このゲームのBotは時として、人間以上に冷酷で、かつ人間以上に愚かです。超長距離から正確無比に射抜いてくるかと思えば、地形に引っかかって虚空を見つめている。そんな「彼ら」に対する不信感が、この単語の使用回数に表れているのです。

コミュニケーションの断絶が生むストレス

また、「They」は敵チームの挙動を指す場合もあります。本作のスポット機能は「味方の誰かが見ていれば全画面にアイコンが出る」という極端な仕様です。これにより、隠密行動はほぼ不可能となり、「彼ら(敵)」が常に自分の位置を知っているという理不尽な感覚をプレイヤーに与えます。戦略的な駆け引きを楽しもうとするプレイヤーの努力を、大雑把なシステムが無慈悲に粉砕してしまうのです。

「Your(あなたの)」という単語がセットで使われる際、それは「あなたのスキル」や「あなたの努力」が、ゲーム側の不備によって否定される文脈で現れます。操作系やUIの不親切さが、プレイヤー自身の責任ではない失敗を招き、それが「They」への不満として蓄積していく。まさに負の連鎖と言えるでしょう。

(プレイ時間: 4時間) The AI is awful. They have the goofiest most annoying side stepping imaginable. When you’re defending they just crowd the obj and when attacking they will demolish any the AI on the obj often just walking on site making all the defending ai turn around to face them allowing all the others to push in as well.
(日本語訳:AIがひどすぎる。彼ら(Bot)は、想像しうる中で最も滑稽でイライラするサイドステップを踏んでくる。防衛時には拠点に群がるだけだし、攻撃時には拠点にいるAIをあっさり殲滅してしまう。ただ拠点に歩いて入ってくるだけで、防衛側のAIが全員そっちを向いてしまい、他の敵がなだれ込むのを許してしまうんだ。)

「彼ら」への不信感こそが、本作が神ゲーになりきれない最大の障壁です。


ユーザーが直面する現実

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さて、ここからはデータだけでは見えてこない、戦場の「リアル」を深掘りしていきましょう。網膜にAFFのUIが焼き付いて離れないほどプレイした私には、新規プレイヤーがどのような地獄を見るのか、手に取るように分かります。

虚無のサーバーと「ナイフ無双」

ゲームを開始し、マルチプレイヤーのサーバーリストを開いた瞬間、多くのプレイヤーは凍りつきます。32/32のフルサーバーが見つかれば奇跡。大抵の場合は、広大な宇宙に自分一人、あるいは数人の猛者と数百体のBotがひしめき合っているだけです。

ここでさらに悲劇が襲います。本作における「最強の武器」は何だと思いますか? 超大型戦艦の主砲? それともレールガン? いいえ、正解は「ナイフ」です。

現在のバランスでは、銃を撃つよりも、スタミナ無限の脚を活かして敵に突撃し、目にも止まらぬ速さでナイフを振り回す方が圧倒的に効率的です。銃弾を数発浴びせても平然と突っ込んでくる敵(あるいはBot)に、ナイフで4回斬られれば終わり。この「銃撃戦ゲーム」としてのアイデンティティ崩壊こそが、新規ユーザーを最も失望させる要因となっています。

UIという名の迷宮

さらに、UIの不親切さが追い打ちをかけます。画面には無数の赤いアイコンが踊り、司令官AI(Milnet)からは0.5秒おきに矛盾した命令が飛び交います。「攻撃しろ!」「いや、守れ!」「あっちへ行け!」。この洪水のような情報過多の中で、プレイヤーは自分が何をすべきか完全に見失います。

戦場というカオスを整理すべきシステムが、カオスそのものを増幅させているという皮肉。これが10年間の開発期間を経て辿り着いた「1.0」の姿であるという事実に、多くのファンは肩を落としました。

バグと最適化の不在

さらに、物理演算の挙動も怪しげです。立ち止まっているはずなのに地面をゆっくり滑り出したり、低DPIのマウス操作が認識されなかったりと、基礎的な部分でのバグが目立ちます。特にシングルプレイヤー(対Bot戦)は、すべての演算をCPUのシングルコアに依存しているため、最新のハイエンドPCであっても30FPSを割り込むという、令和の時代には信じがたいパフォーマンスの悪さを見せつけます。

(プレイ時間: 1時間) Absolutely horrendous balancing, you can kill in about 4 hits with a knife, attack with them at the speed of light, lag is horrible so you barely hit them if they try even the most basic of maneuvers, and stamina is unlimited, so you can just continuously sprint and run up behind everyone.
(日本語訳:とんでもないバランスの悪さだ。ナイフなら4発で殺せるし、光速で攻撃できる。ラグもひどいから、敵が基本的な機動をするだけで弾が当たらない。それなのにスタミナは無限だから、ずっとダッシュし続けて全員の背後に回り込めるんだ。)

宇宙艦隊戦を夢見て飛び込んだ新兵が、最初に目にするのは「ナイフを持ったボルト」なのです。

それでも支持される理由

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ここまで厳しいことばかり書いてきましたが、それでもまん花はこのゲームを嫌いになれません。リアルな親の顔よりも頻繁に艦隊戦を眺めてきたからこそ断言できますが、本作には他では絶対に味わえない「唯一無二の瞬間」が存在します。

「バトルフロント2142」の正当な後継者

『Battlefield 2142』を覚えていますか? あのタイタンモード(巨大母艦を破壊するモード)のワクワク感を、現代の技術(と少しの妥協)で再現しようとしているのは、世界広しといえど『Angels Fall First』だけです。

地上で戦車を走らせている最中に、空を見上げれば巨大なフリゲート艦が火花を散らしている。それだけではありません。あなたは小型戦闘機に飛び乗り、そのフリゲート艦のハンガーに直接着艦し、そのまま艦内白兵戦に移行して、ジェネレーターを内側から爆破することができるのです。この「スケール感の繋ぎ合わせ」こそが、本作が83%もの高評価を維持している最大の理由です。

自由すぎるカスタマイズ性

本作には兵科の制限がありません。コストの範囲内であれば、回復パックと弾薬箱を同時に持ち、スナイパーライフルを担ぐことも可能です。乗り物の装備も細かく変更でき、自分だけの最強(あるいはネタ)ビルドを追求する楽しさは、近年の「型に嵌まった」シューターにはない解放感を与えてくれます。

孤独を癒やすBotの存在

過疎は致命的ですが、逆に言えば「一人でも大戦場を体験できる」という強みでもあります。Botが優秀(あるいは愛嬌がある)なおかげで、他人を気にせず、自分のペースで映画のような大規模戦闘の「中心人物」になれる。これは、対人戦のストレスに疲れた現代のゲーマーにとって、意外な癒やしになっている側面があります。

ロマンに殉じる覚悟がある者にとって、これほど魅力的な遊び場は他に存在しないのです。不満点は山積みですが、その土台にある「夢」があまりにも巨大なため、多くのプレイヤーは「まあ、AFFだしな」と許してしまう。このゲームは、理屈ではなく魂で遊ぶものなのです。

不器用な天才が描いた、銀河で一番美しい未完成の地図。それがAFFです。


最終評価と購入ガイド

『Angels Fall First』は、FPSの歴史において最も野心的で、最も不器用な作品の一つです。10年かけても磨ききれなかった粗削りな部分は、もはやこのゲームの「味」と言えるかもしれません。

しかし、万人にお勧めできるかと言われれば、まん花の答えは「NO」です。以下のリストを確認して、自分がどちら側の人間かを見極めてください。

✅ 購入をお勧めする人

  • 『Battlefield 2142』や旧『Star Wars Battlefront』に魂を置いたままの人
  • 操作の快適さよりも、地上・宇宙が繋がる壮大なスケール感を重視する人
  • Bot戦だけで30時間以上遊べる、想像力豊かな「お一人様」プレイヤー

❎ 購入を避けるべき人

  • 現代のAAAタイトル級の操作性、洗練されたUIを絶対条件とする人
  • 活発な日本人コミュニティや、常時フル稼働のサーバーを求める人
  • 「ナイフを持ってダッシュする敵」に殺されて台パンしてしまう人

執筆:どす恋まん花

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