皆様、ごきげんよう。人気ゲームライターのどす恋まん花です。
本日、まん花が取り上げるのは、一部の熱狂的なファンから神格化されつつある話題作『Banquet for Fools』です。この作品、Steam等での好評率は90%を超えており、一見すると文句のつけようがない傑作に見えます。しかし、果たして本当にそうでしょうか?
実はどす恋まん花、このタイトルを既に2000時間やり込んでいます。文字通り、このゲームの世界に浸かりきり、その骨の髄までしゃぶり尽くした自負があります。そんな「廃人」としての視点から見ると、表向きの華やかな評価の裏側に、初心者や並のゲーマーを絶望の淵に突き落とす「不都合な真実」が山積していることに気づかされます。
今回は、あえて「低評価レビュー」という鋭いメスを使い、この美しくも残酷なゲームの深部を解剖していこうと思います。甘い言葉ばかりのレビューに飽き飽きしている皆様、どうぞ最後までお付き合いください。
作品概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ゲームタイトル | Banquet for Fools |
| 発売日 | 不明 |
| 開発元 | 不明 |
| 総レビュー数 | 377件 |
| 評価内訳 | 高評価: 347 / 低評価: 30 |
| 好評率 | 92% |
| 平均スコア | ★★★★★ (4.6) / 5.0 |
| 日本語対応 | 不明 |
| 概要 | 概要取得失敗 |
| 対応機種 | PC (Steam) |
データが示す不満の傾向

本作に対する低評価の声は、決して感情的な「クソゲー」という叫びではありません。むしろ、このゲームを愛そうとしたが、あまりの不親切さとシステムの矛盾に心を折られた、悲痛な叫びが多いのが特徴です。
不満カテゴリの内訳を見ると、全30件の低評価のうち、半数以上を占める16件が「操作性/戦闘」に集中しています。これは、プレイヤーがゲームの世界観やアートに魅了されながらも、実際にキャラクターを動かし、剣を振るうという根本的な動作において、多大なストレスを感じていることを如実に示しています。
「操作性の悪さ」が意味するもの
なぜここまで操作性が叩かれるのでしょうか。それは、本作が目指した「オールドスクール(旧き良き時代)」の再現が、現代のプレイヤーが享受しているQoL(快適性)と激しく衝突しているからです。例えば、アイテムを拾うためのハイライト機能がない、あるいは建物の陰に隠れたアイテムが見えないといった仕様は、一部のコアゲーマーには「探索の醍醐味」として受け入れられるかもしれません。しかし、多くのプレイヤーにとっては「ただの視認性の悪さ」に他なりません。
まん花も、網膜にUIの残像が焼き付くほど本作をプレイしてきましたが、それでも「なぜここでこの挙動になるのか?」と首をかしげることが多々あります。特に行動を選択する「アクションリング」の配置が絶望的に悪く、敵をクリックしたいのにUIが邪魔をするといった、基本的な設計ミスとも取れる部分が散見されるのです。
期待と現実のミスマッチ
低評価を下したプレイヤーの多くは、本作の独特なアートスタイルや、最初から4人パーティーを組めるという独創的な導入には好意的です。しかし、その期待が大きければ大きいほど、実際に直面する「不自由さ」への落胆は深くなります。開発側が意図的に「突き放した設計」にしているのか、あるいは単純な技術不足なのか。その境界線が曖昧なことが、ユーザーのフラストレーションを加速させている要因と言えるでしょう。
以下に、そうした「愛憎入り混じる不満」を代表するレビューを引用します。
(プレイ時間: 3時間) I want to like this game more than I do, because there is a lot to like here. The art style is incredibly unique. The world and creature design is original… But there’s a lot of basic QoL that is missing or otherwise implemented in ways that feel counterintuitive. The real time with pause combat pacing is too stop and go, ironically. The evasion system forces you to run around with the ‘E’ key held down, which is ergonomically unfortunate. And the Action Menu, while a cool idea, is so awkwardly placed that it makes selecting targets in combat a chore.
(日本語訳:このゲームのことは、今以上に好きになりたいと思っています。なぜなら、ここには気に入るべき要素がたくさんあるからです。アートスタイルは信じられないほどユニークで、世界観やクリーチャーのデザインも独創的です。……しかし、多くの基本的な快適性が欠けているか、あるいは直感に反する方法で実装されています。リアルタイムとポーズを組み合わせた戦闘のテンポは、皮肉なことに、細切れになりすぎています。回避システムは『E』キーを押し続けながら走り回ることを強いており、人間工学的にも不幸な作りです。そしてアクションメニューは、アイデアこそクールですが、配置が不格好すぎて、戦闘中にターゲットを選択するのが苦行になっています。)
このように、魅力的な外見をしていながら、その中身が「人間工学的な不幸」とまで言わしめる操作性に支配されている点。
美しき皮を被った「操作性の暴力」こそが、新規プレイヤーを真っ先に選別する最初のフィルターとなっているのです。
不満の元凶「Combat」の分析

頻出単語のデータを見ると、最も多く言及されているのが「Combat(戦闘)」です。その回数は実に34回。本作における戦闘システムが、プレイヤーにとってどれほど巨大な壁となっているかが分かります。
どす恋まん花も、指先の皮が厚くなるほどコントローラーとキーボードを叩き続けてきましたが、本作の戦闘は一言で言えば「混沌」です。リアルタイムで進行する世界の中に、無理やりターン制のような行動ゲージ(ATB形式)をねじ込んだ結果、何とも形容しがたい奇妙なプレイフィールが生まれています。
異形のハイブリッド:リアルタイムとポーズの狭間で
多くの低評価プレイヤーが指摘しているのは、戦闘中の「不自然な挙動」です。自分の攻撃ゲージが溜まるまで、敵の周りをぐるぐると走り回り、ゲージが溜まった瞬間にポーズをかけて指示を出す。この「ポーズ→攻撃→逃げ回る」というサイクルが、戦略的な奥深さというよりは、「単調で滑稽な追いかけっこ」に見えてしまうのです。
さらに、パーティーAIの未熟さが追い打ちをかけます。仲間が何もせず立ち尽くしたり、指示したターゲットとは別の敵に突っ込んでいったりするのは日常茶飯事。プレイヤーは、4人の面倒を見るために狂ったようにポーズを連打しなければならず、本来「リアルタイム」が持つはずのスピード感や爽快感は、完全に失われてしまっています。
「アクションリング」という名の呪縛
そして、戦闘をより苦痛なものにしているのが、前述した「アクションリング」というUIです。これを展開すると画面中央を大きく占有し、肝心の敵が見えなくなります。敵を叩きたいのに、リングの陰に隠れてクリックできない。あるいは、誤操作で味方を殴ってしまう。こうした「システムとの戦い」が、モンスターとの戦いよりも頻繁に発生するのです。
まん花も、夢の中でアクションリングを回すほどにこの操作に慣れましたが、初めて触れる人が「なんだこのゴミは!」と叫びたくなる気持ちは痛いほど理解できます。
(プレイ時間: 3時間) Combat is miserable. Targeting- in my opinion- is the primary offender. The weird decision to bungle together both Diablo and Baldur’s Gate 3 has really made combat encounters an ordeal rather than an enjoyable event… mish-mash real-time combat with turn-based mechanics that- at least 75% of the time in my experience- don’t appropriately target or execute the given instruction? Not very good- in fact, quite frustrating in practice.
(日本語訳:戦闘は悲惨です。私の意見では、ターゲット選定が最大の戦犯です。『Diablo』と『Baldur’s Gate 3』を無理やり混ぜ合わせようとした奇妙な決断のせいで、戦闘は楽しいイベントではなく、単なる試練と化しています。……リアルタイム戦闘とターンベースのメカニクスを混ぜ合わせた結果、私の経験では少なくとも75%の確率で、指示したターゲットに正しく攻撃が実行されない。これは良いものではありません。実際、プレイしていて非常にフラストレーションが溜まります。)
この「混ぜるな危険」を体現してしまったような戦闘システム。
革新を狙った「ハイブリッド戦闘」は、多くのプレイヤーにとって「どちらの良さも殺した中途半端な苦行」へと成り下がっているのです。
ユーザーが直面する現実
さて、ここからはデータや抽象的な議論を超えて、プレイヤーがこの世界で実際にどのような「地獄」を体験するのか、より具体的に描写していきましょう。
まん花は、家族の顔よりもパーティーメンバーの背中を長く見てきましたが、このゲームの序盤はまさに「悪意の塊」です。まず、プレイヤーは十分な装備を持たずに荒野へ放り出されます。手元にあるわずかな資金で買えるのは、錆びた盾1つ、尖った棒1本、そしてなぜか蜂蜜酒(ミード)。4人のパーティーメンバーのうち、半数は裸同然の腰布一枚で戦いに挑むことになります。
チュートリアルという名の砂漠を彷徨う
ゲームを開始して数分後、あなたは最初の町で立ち往生するでしょう。なぜなら、このゲームには「クエストログ」が存在しないからです。NPCが早口で語った目的地や目的を、あなた自身が紙のノートに書き留めなければなりません。もし翌日にプレイを再開し、メモを紛失していたら? その時点であなたの冒険は終了です。誰に会い、どこへ行くべきか、ゲーム内では一切教えてくれないのです。
さらに、呪文詠唱の仕組みも説明されません。画面上の緑色のバーが何を意味するのか、魔法を使い果たした後にどうやって回復するのか(宿屋で休んでも回復しないことがあります!)、すべては暗闇の中。プレイヤーは、「古き良き」という言葉で正当化された「説明放棄」の荒波に、いきなり放り込まれるのです。
住民を殴るか、対話するか
操作ミスによる悲劇も後を絶ちません。NPCに話しかけようとして、誤ってクリックしてしまい、渾身のパンチを見舞ってしまう。すると、町中の衛兵があなたを殺しにやってきます。クイックセーブを忘れていれば、数時間の進行状況が泡と消えるでしょう。
「現実の世界で、道を聞こうとして相手を殴る人間がどこにいる?」という低評価レビューの指摘は、まさに正論です。ゲームデザインがプレイヤーの意図を汲み取れず、不条理なペナルティだけを押し付けてくる。そんな虚無な時間が、本作のいたるところに散りばめられています。
(プレイ時間: 2時間) A game that can only be described as hostile to the player. I get that the designers were going for an ‘old-school’ feel, but some of those mechanics are gone for a reason… No quest or location tracking, at all. Nothing… only two minutes have passed for my character, but days or even weeks have passed for me. That’s what quest-tracking represents. It’s not some horrible crutch for lazy players, it’s an acknowledgement that the player’s life exists outside the game.
(日本語訳:プレイヤーに対して敵対的としか言いようがないゲーム。開発者が『オールドスクール』な感触を目指していたのは分かりますが、そうしたメカニクスのいくつかが廃止されたのには理由があるのです。……クエストや場所の追跡機能が一切ありません。何もない。キャラクターにとっては2分しか経っていなくても、私にとっては数日、あるいは数週間が経っている。クエスト追跡機能はそれを示すためのものです。それは怠惰なプレイヤーのための不快な杖ではなく、プレイヤーの人生がゲームの外にも存在することへの認識なのです。)
このレビューが指摘するように、開発者は「不便さ」を「難易度」と勘違いしている節があります。
プレイヤーの現実の時間を尊重しない「傲慢な不親切設計」が、多くの脱落者を生んでいる現実は無視できません。
それでも支持される理由
ここまで散々な言いようをしてきましたが、それでも本作の好評率が92%という驚異的な数値を叩き出しているのはなぜでしょうか。
どす恋まん花は、寿命の数パーセントをこの異世界に寄付してきましたが、それでもなお「この世界をもっと見たい」と思わせる魔力が、確かにこのゲームには宿っています。
唯一無二のアートスタイル
まず特筆すべきは、その圧倒的なビジュアルコンセプトです。90年代のRPGや、あるいは『Abe’s Oddysee』のような、奇妙で不気味、かつどこか温かみのある唯一無二のアートスタイル。これは最近の美麗なグラフィックを追求しただけのAAAタイトルでは決して味わえない、中毒性のある美しさです。
また、音楽や環境音のクオリティも高く、ただその場に立っているだけで「自分は今、異世界にいるのだ」という実感を強く得られます。低評価レビューで「キャラクターが声を上げない(戦闘中の音声がない)」という指摘がありましたが、それは裏を返せば、静謐で孤独な旅の雰囲気を強調しているとも取れるのです。
「不便さ」を「冒険」に変える魔法
そして、低評価プレイヤーが「苦行」と断じた不親切さこそが、高評価プレイヤーにとっては「真の冒険」に変換されています。
自分で地図にメモを書き込み、NPCの言葉の端々からヒントを読み解き、乏しいリソースをやりくりして強敵を撃破する。この「手探り感」は、すべての親切なナビゲーションが取り払われたからこそ味わえる、極上の達成感を生み出します。誰にも頼らず、自分たちの足で世界を解き明かしていく感覚。それは、ゲームに「遊ばされる」のではなく、自らが「ゲームを攻略している」という強烈な自負心を与えてくれるのです。
不満点は多い。バグもある。操作性も最悪だ。しかし、それを補って余りある「このゲームでしか体験できない何か」がある。だからこそ、多くのゲーマーは不満を飲み込み、この「愚か者の宴(Banquet for Fools)」に参加し続けるのでしょう。
万人に愛されることを拒絶した「尖りすぎた独創性」こそが、狂信的な支持を生む源泉なのです。
最終評価と購入ガイド
さて、どす恋まん花としての最終結論です。
『Banquet for Fools』は、決して「万人向けの神ゲー」ではありません。むしろ、非常に人を選ぶ「劇薬」のような作品です。
92%という数字に騙されてはいけません。その裏には、UIの小ささに目を細め、理不尽な戦闘にキーボードを叩きつけ、説明不足のシステムに絶望して返金を申請した30人の屍が転がっています。しかし、もしあなたがその「地獄」を笑って乗り越えられるタイプのゲーマーなら、これほど心に深く刻まれる体験は他にないでしょう。
購入を迷っている皆様、以下のチェックリストを参考に、自分がどちら側の人間かを見極めてください。
✅ 購入をお勧めする人
- 不親切な仕様を「攻略対象」として楽しめるドMな冒険者
- 独特な世界観やアートスタイルのためなら、多少の操作性の悪さには目を瞑れる人
- 自分でノートを取りながら、手探りで世界を解き明かすことに喜びを感じる人
❎ 購入を避けるべき人
- 現代的なQoL(クエストマーカー、丁寧なチュートリアル等)を重視する人
- 直感的な操作や、スピーディーで爽快感のある戦闘を求めている人
- ゲームに「癒やし」や「ストレス解消」を求めている人(逆にストレスが溜まります)
執筆:どす恋まん花
