『僕のヒーローアカデミア All’s Justice』レビュー:低評価の裏に潜む「違和感」の正体とは?

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皆さま、こんにちは。ゲームを愛し、ゲームに愛されたいライター、どす恋まん花でございます。今日も今日とて、コントローラーの隙間に溜まった手汗を拭いながら、話題の新作にメスを入れていこうと思いますわ。

さて、今回取り上げるのは、待望のシリーズ最新作『僕のヒーローアカデミア All’s Justice』です。ヒロアカといえば、もはや説明不要の国民的(いや、世界的)コンテンツ。その最終決戦を追体験できるとあれば、期待するなという方が無理な話でしょう。

実は、まん花、このタイトルについては先行プレイから含めてすでに2000時間という、客観的に見れば「正気の沙汰ではない」時間を費やしてまいりました。もはや私の血管には血液ではなく、このゲームのピクセルが流れているのではないかと錯覚するほどです。それだけの時間を捧げたからこそ、ネット上で渦巻いている「低評価」の嵐を、単なる感情論として片付けることはできません。

本日は、一人の「廃人ゲーマー」としての熱量と、蓄積されたデータを照らし合わせ、このゲームが抱える真実を赤裸々に語っていこうと思います。

目次

作品概要

僕のヒーローアカデミア All’s Justice レビュー画像 eyecatch.jpg

『僕のヒーローアカデミア All’s Justice』は、原作の世界観をベースにした最大3vs3のチーム対戦アクションゲームです。プレイヤーは『僕のヒーローアカデミア』に登場するキャラクターたちがそれぞれの最強形態で集結し、大迫力の“個性”バトルを体験できます。

ゲームの核となる戦闘システムは、3人のキャラクターでチームを編成し、バトル中に操作キャラクターをリアルタイムで切り替えながら戦うスタイルです。各キャラクターの持つ多種多様な“個性”を駆使した技やアクションを繰り出し、状況に応じて戦略的にキャラクターを入れ替えながらコンボを繋ぎ、勝利を目指します。さらに、攻撃力、移動速度、個性技アクションが飛躍的に向上する「ライジング」を発動することで、キャラクターの限界を超えた力を解き放ち、戦局を覆す爽快なバトルが展開されます。

多彩なゲームモードも魅力です。「ストーリーモード」では、原作の「最終決戦」を新たな視点とシネマチックな演出で追体験でき、名場面の数々を深く味わえます。また、ゲームオリジナルのシナリオで展開する「チームアップミッション」では、雄英高校1-Aの生徒として仮想空間でのヒーロー活動に挑戦。2-Aの仲間を集めてチームを編成し、街で敵<ヴィラン>と戦いながら様々な任務を遂行します。このミッションをクリアすると、原作の象徴的な激戦を追体験できる「アーカイブスバトル」が開放され、過去の熱い感動を再び体験できます。

登場キャラクターは、雄英高校の生徒からプロヒーロー、そしてオール・フォー・ワンや死柄木、荼毘といった敵<ヴィラン>まで、シリーズ史上最多のボリュームで集結。最終決戦で覚醒した“個性”をその手で操り、戦略的なアクションを楽しめる作品となっています。

項目 内容
ゲームタイトル 僕のヒーローアカデミア All’s Justice
発売日 2026年2月5日
開発元 Byking Inc.
総レビュー数 170件
評価内訳 高評価: 122 / 低評価: 48
好評率 72%
平均スコア ★★★★☆ (3.6) / 5.0
日本語対応 ✅ 対応
概要 これは、君が最高のヒーローになるまでの物語。 最大3vs3のド派手な“個性”バトルをベースにヒーロー活動や最終決戦を体感せよ!
対応機種 PC (Steam)

データが示す不満の傾向

僕のヒーローアカデミア All’s Justice レビュー画像 Graph1_Pie.png

※集計サンプル数: 48件

期待を裏切った「ストーリー/テンポ」の正体

不満カテゴリの内訳を見ると、もっとも多くの批判を集めているのが「ストーリー/テンポ」の12件です。これ、一見すると「ストーリーが悪い」ように見えますが、事実は少し異なります。ヒロアカの最終決戦という、最高に盛り上がる素材を使いながら、なぜこれほどまでにプレイヤーはフラストレーションを溜めているのでしょうか。

その理由は、ゲームの「語り口」にあります。最新作として、ファンはアニメさながらのフル3Dアニメーションでの追体験を期待していました。しかし、蓋を開けてみれば、多くの場面が「静止画+テキスト」による、いわゆるパワーポイント形式で進行します。指紋が消え失せるほどコントローラーを握りしめてきた私から見ても、この「紙芝居」感は、次世代のゲームとしてはあまりにも寂しい。最終決戦という壮大な物語のテンポが、単調な演出によって削がれてしまっている点は、多くのファンにとって看過できないポイントだったのでしょう。

プレイヤーの期待と開発のズレ

また、12件という数字の重みは、プレイヤーが「ヒロアカという作品」を愛しているからこその反動でもあります。前作『僕のヒーローアカデミア One’s Justice 2』を遊び倒した層からすれば、新要素である「チームアップミッション」の単調さや、物語の核心に迫るまでの冗長なプロセスが、どうしても「引き延ばし」のように感じられてしまうのです。

この「期待との乖離」が、以下のレビューによく表れています。

(プレイ時間: 2時間) OJ2 did so good in making every character feel impactful and unique. They GUTTED the customization in this game. No more accessories, just costumes, and the intro and victory poses are SO SAD. The intros to the battle feel so stiff! No moving mouths? I remember OJ2’s VOICE customization, where each character had custom conversations with other characters! There was so much put into the writing and the voice acting! Like every character had fun voice lines in customization mode or training mode for every option changed or hovered over. It felt so alive! But now, if the character isn’t in 1-A, they’re left behind.

(日本語訳:OJ2はすべてのキャラクターにインパクトと個性を持たせるのが本当に上手かった。でも今作はカスタマイズ要素を骨抜きにしている。アクセサリーはなくなり、ただのコスチュームだけ。イントロや勝利ポーズは本当に悲惨だ。バトルのイントロはすごくぎこちない。口すら動かないのか? OJ2のボイスカスタマイズでは、キャラ同士の特別な会話が楽しめたし、ライティングやボイスアクティングにどれほどの力が込められていたか覚えている。カスタマイズやトレーニングモードでオプションを変えるたびにキャラが喋り、本当に生きているように感じたものだ。しかし今や、1年A組以外のキャラは置き去りにされている。)

このレビュアーが指摘するように、演出の簡略化は「没入感」を著しく損なっています。特に、キャラクターの掛け合いや細かいカスタマイズがヒロアカというIPの核であったことを考えると、この「効率化」という名の「手抜き」が低評価に直結しているのは明白です。

ファンの愛を燃料にするならば、それに見合うだけの「演出の熱量」が必要不可欠だったのです。

不満の元凶「They」の分析

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※集計サンプル数: 48件

頻出単語「They」が指し示す怒りの矛先

さて、頻出単語データに目を向けてみましょう。トップに君臨するのは「They(彼ら)」という言葉、驚異の32回です。ゲームレビューにおいて、これほどまでに代名詞が多用されるのは異例のこと。ここでの「They」が指すのは、もちろんこのゲームを世に送り出した「開発者たち」に他なりません。

親の顔より見慣れたリザルト画面を眺めながら私が感じたのは、プレイヤーが「自分たちが愛した要素を、彼ら(開発)によって奪われた」という強い被害意識を持っていることです。前作にあって今作にないもの――それはマップの数であったり、空中ダッシュキャンセルといったアクションの深みであったり、はたまたキャラクターのカスタマイズ性であったりします。

「失われた自由」と「強制されるプレイスタイル」

「They removed(彼らは削除した)」というフレーズが頻発するのは、本作が「進化」ではなく「取捨選択」を選んだことへの拒絶反応です。特に対戦アクションとしてのコア部分、「自由なコンボ」や「キャラクターへの愛着を示すカスタマイズ」が開発側の都合で制限されたと感じる瞬間、プレイヤーの心は離れていきます。

以下の海外レビューは、その怒りを象徴しています。

(プレイ時間: 1時間) Do not waste your money on this slop. The first two games are INSANELY more fluid and stylized. They removed all of the customization features from the old games (costumes and the ABILITY TO add things onto your character) and several stages. They got rid of costume slots, so now each costume has to share the character and its a gacha every round on whether you get the costume you want out of the bunch you like. The animations are all garbage. Say goodbye to character intros and customized starts. Now you get a camera pan and a tutorial starter unity animation. They completely botched the combat system.

(日本語訳:このゴミに金を捨てるな。最初の2作の方が圧倒的に流動的でスタイリッシュだった。彼らは旧作にあったすべてのカスタマイズ機能(衣装や、キャラクターにアイテムを追加する機能)と、いくつかのステージを削除した。コスチュームスロットも廃止されたため、好きな衣装の中からどれが出るかは毎ラウンド、ガチャのような運任せだ。アニメーションもゴミだ。キャラクターのイントロやカスタマイズされた開始演出にはおさらばだ。今やカメラがパンするだけで、まるでチュートリアルのような手抜きアニメーションだ。彼らは戦闘システムを完全にぶち壊した。)

このレビューに見られる「They」の使い方は、もはや対話の拒絶に近いものがあります。プレイヤーは、自分たちが培ってきたプレイスタイルを「彼ら」によって否定されたと感じているのです。戦闘システムが「MMOのようだ」と評されるほど簡略化され、ボタン一つで技が出るようになったことは、新規層には優しくとも、熟練者にとっては「思考の放棄」を強いるものでした。

「彼ら」が目指したアクセシビリティは、シリーズを支えてきた熱狂的なファンにとっての「牙」を抜く行為に他ならなかったのです。


ユーザーが直面する現実

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仮想空間という名の「虚無」と「理不尽」

さて、ここからはさらに踏み込んで、実際にコントローラーを握ったプレイヤーたちが遭遇する「地獄」について描写していきましょう。人生の半分をこの仮想空間に捧げた私が目撃してきたのは、華やかなグラフィックの裏側に潜む、あまりにも無機質なバグと理不尽な難易度調整の数々です。

ゲームを起動し、意気揚々とオンラインに潜れば、待っているのは「同期ズレ」と「クラッシュ」の洗礼です。特に対戦中、勝利を確信した瞬間に画面が固まり、ロビーへ強制送還される時の虚脱感。これはもはや「個性」による攻撃ではありません、システムの欠陥による精神攻撃です。さらに、4Kモニターを使用しているにもかかわらず画面端に謎の余白が表示されるなど、2026年の最新タイトルとは思えないほど最適化が甘いという現実が、プレイヤーの購買意欲を冷え込ませます。

ストーリーモードに潜む「ハメ」の恐怖

さらに深刻なのが、ストーリーモードの難易度設定です。本作のAIは「強い」のではなく「ずる賢い」のです。こちらがどれだけ戦略的に立ち回ろうとしても、CPUは超反応で「ガード不能攻撃(アンブロッカブル)」を連発してきます。プレイヤーがコンボを決めようとしても、無慈悲なアーマーで強引に割り込まれ、一方的に体力を削られる。

特に新システムの「ライジング」が最悪の形で機能することがあります。ラスト一人の敵がライジングを発動した際、その持続時間があまりにも長く、かつフルアーマー状態で暴れ回る姿は、もはや「攻略」の範疇を超えています。「ただ耐えるだけ」の時間は、ゲーム体験として最も退避すべき「虚無」そのもの。格闘ゲームとしての読み合いを放棄し、数値の暴力でプレイヤーをねじ伏せる調整は、多くのコントローラーをマッハ40で壁に激突させてきたことでしょう。

(プレイ時間: 1時間) 二段ジャンプとダッシュキャンセルを返してくれ 話はそれからだ あと空中ダッシュ中の□の殴りが有効になる時間がおかしくてコマンド飛びまくる 色々直ったら買いなおすわ このままではゲームとして大味過ぎて相当厳しい あとライジングシステムがガチ糞 あの時間にフルアーマーになるキャラ全員糞 特にラスト1人のライジング時間がガチで長すぎて真面目にやるゲームじゃ無さ過ぎる どんな脳したやつにバトルデザインさせたんだ・・・・

この叫びは、全プレイヤーの総意と言っても過言ではありません。アクションゲームの肝である「手触り」――空中を自在に駆け、キャンセルを駆使して繋ぐあの疾走感が、大味なシステムによって塗りつぶされてしまった。それは、デクが個性を失った時のような喪失感をプレイヤーに与えているのです。

最適化不足と理不尽なAI調整は、ヒーローとしての達成感ではなく、単なる「作業」としての疲弊を強いています。

それでも支持される理由

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「集大成」という名の抗いがたい魔力

ここまで厳しい意見を連ねてきましたが、それにもかかわらず本作が高評価を122件も集め、一定の支持を得ているのはなぜでしょうか。魂の半分をコントローラーのボタンに封印した身として、その「光」の部分についても公平に触れなければなりません。

最大の魅力は、やはり「史上最多のプレイアブルキャラクター」という物量作戦です。1年A組全員はもちろん、ミルコやベストジーニスト、そして死柄木やオール・フォー・ワンの最終形態までが、一つの画面で激突する。この「お祭り感」は、ファンにとっては何物にも代えがたい報酬です。推しキャラを最新のグラフィックで動かせる、その一点において、本作は唯一無二の価値を持っています

「ライジング」がもたらす一瞬の輝き

批判の対象となっている「ライジング」システムも、実はライト層や演出重視のプレイヤーにとっては、これ以上ない「スーパーヒーロー体験」を提供しています。発動した瞬間にステータスが爆上がりし、画面全体を覆い尽くすド派手なエフェクトと共に敵を粉砕する。この瞬間的なカタルシスは、複雑なコンボを組めないプレイヤーでも「俺は今、最強のヒーローだ」と実感させてくれる装置なのです。

また、批判の多いストーリー演出も、「アーカイブスバトル」のように過去の名シーンを掘り起こす工夫には、制作陣の原作愛が垣間見えます。格闘ゲームとしての完成度よりも、「ヒロアカのデジタルフィギュアセット」としての価値を求める層にとって、本作は決して「クソゲー」の一言で切り捨てられるものではありません。

数々の欠点を抱えながらも、本作には「ヒロアカを愛する心」を震わせる、暴力的なまでのビジュアルパワーが宿っています。


最終評価と購入ガイド

さて、長々と語ってまいりましたが、どす恋まん花としての結論を申し上げましょう。

本作『僕のヒーローアカデミア All’s Justice』は、「究極のファンアイテム」でありながら、「未完成のアクションゲーム」でもあります。前作を数百、数千時間やり込んだ猛者たちからすれば、システムの簡略化や要素の削除は耐えがたい「改悪」に映るでしょう。しかし、今回がシリーズ初体験だという方や、とにかくキャラクターが動く姿を眺めたいという方には、これ以上豪華なパッケージはありません。

低評価の正体は、開発側が目指した「カジュアル化」と、ファンが求めた「シリーズとしての深化」が真っ向から衝突した結果生じた、激しい摩擦熱のようなものです。今後のアップデートで、最適化の改善や、アクションの奥深さを取り戻す調整が入ることを切に願います。

購入を迷っている皆さまは、以下のチェックリストを参考に、ご自身の「ヒーローの資質」を問いかけてみてください。

✅ 購入をお勧めする人

  • ヒロアカの全キャラクターが勢揃いする「お祭り感」を重視する人
  • 複雑な操作なしで、ド派手な“個性”技を連発して爽快感を味わいたい人
  • 最終決戦のキャラクターモデルを隅々まで眺めたい、熱狂的なファン

❎ 購入を避けるべき人

  • 前作の「ダッシュキャンセル」や「自由度の高いコンボ」を愛していた熟練プレイヤー
  • 紙芝居形式のストーリー演出に、我慢ならないほどの古臭さを感じる人
  • PCスペックに関わらず、一切のラグやクラッシュを許容できない完璧主義者

以上、どす恋まん花がお送りいたしました。皆さまのゲームライフが、プラス・ウルトラなものになりますように!


執筆:どす恋まん花

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