皆さま、ご機嫌いかがでしょうか。ゲームライターのどす恋まん花(どすこいまんか)です。
いよいよ、あの伝説の「運び屋」が帰ってきましたね。小島秀夫監督が贈る最新作『DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH』。
前作で日本中、いや世界中に「繋がることの尊さ」を説いたサム・ポーター・ブリッジズが、今度はどのような景色を見せてくれるのか。
まん花も、期待に胸を膨らませすぎて、気がつけばこの最新作を2000時間もやり込んでしまいました。
人生の半分をカイラル結晶に捧げたと言っても過言ではない私ですが、ネット上の評価を見ると、手放しの称賛ばかりではないようです。
むしろ、一部では「低評価」の声が渦巻いている……。
今回は、一人の熱狂的なゲーマーとして、そしてデータと事実を重んじるライターとして、本作の「不満の正体」を徹底的に解剖していきたいと思います。
なぜ、これほどまでに評価が分かれるのか? その裏に隠された真実とは?
まん花と一緒に、ビーチの向こう側を覗いてみましょう。
作品概要

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ゲームタイトル | DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH |
| 発売日 | 202X年(詳細不明) |
| 開発元 | KOJIMA PRODUCTIONS |
| 総レビュー数 | 5,735件 |
| 評価内訳 | 高評価: 5,509 / 低評価: 226 |
| 好評率 | 96% |
| 平均スコア | ★★★★★ (4.8) / 5.0 |
| 日本語対応 | あり(音声・字幕) |
| 概要 | 伝説の運び屋サムが、再び人類を繋ぐために未知の領域へ。 |
| 対応機種 | PC (Steam) PlayStation 5 |
データが示す不満の傾向

本作に対する不満の声を分析してみると、非常に興味深い結果が得られました。
全体として96%という極めて高い好評率を維持しているものの、残りの4%が叫ぶ「低評価」の理由は、そのほとんどが特定のカテゴリに集中しています。
円グラフのデータを見れば一目瞭然ですが、「バグ/最適化」に関する不満が26件と、圧倒的な1位を占めているのです。
これは、ゲーム内容そのものへの批判というよりも、「遊べる状態にない」という技術的な障壁がプレイヤーの熱を冷まさせていることを示唆しています。
最適化不足が招く没入感の欠如
前作『DEATH STRANDING』のPC版は、その驚異的な最適化の高さで「神移植」と崇められました。
それゆえに、今作における「カクつき(スタッタリング)」や「フレームレートの不安定さ」への失望は、ファンの期待を裏切る形となってしまったのでしょう。
特に、キャラクターやカメラを動かすたびに発生するスタッタリングは、本作の最大の魅力である「美麗な景色の中を静かに歩く」という体験を著しく損なっています。
ハイエンドなグラフィックボードを積んでいようが、最低設定に下げようが改善されないという報告もあり、これはゲームエンジンの根本的な問題か、PC固有の相性問題が根深く残っている証拠です。
期待と現実の乖離
プレイヤーは「小島監督の最新作なら完璧な状態で遊べるはずだ」という強い信頼を抱いています。
しかし、現実は特定の環境下で「閃退(クラッシュ)」が頻発したり、描画に深刻なラグが発生したりしています。
ゲームデザインの構造以前に、土俵にすら立てない状況がプレイヤーを攻撃的な不満へと駆り立てているのです。
これほどまでに洗練されたビジュアルを誇る作品だからこそ、一瞬のカクつきが「魔法」を解いてしまう。
その理不尽なまでの現実への引き戻しが、多くの低評価レビューのインクとなっている事実は否めません。
廃人すら困惑する技術的問題
指紋がなくなるほどコントローラーを握りしめてきたまん花ですら、突然の強制終了には膝を折るしかありませんでした。
特に、前作の安定感を知っている古参プレイヤーほど、「なぜ今回に限って?」という戸惑いが強いようです。
以下に、その苦悩を象徴する海外ユーザーの声を引用します。
(プレイ時間: 1時間) Unfortunately suffering aggressive stuttering when moving the character or camera significantly. I can turn my graphics to from high to portable and I have literally the same frame rate (mines always about 25fps~) walking around in a small circle at very start of the game. I have done graphics driver reinstall trick, updated motherboard bios etc, nothing has worked. I cannot recommend this game incase like the many other people who with similar or grreater spec’d system (mine according the system recommendations is around the recommendend for the high preset).
(訳:残念ながら、キャラクターやカメラを大きく動かすと激しいスタッタリングが発生します。グラフィック設定を「高」から「ポータブル」に下げても、ゲーム開始直後の狭い範囲を歩くだけでフレームレートは変わらず25fps程度。ドライバの再インストールやBIOSの更新も試しましたが、何も解決しませんでした。推奨スペック以上を持っていても、同じような問題を抱えている人が多いので、おすすめできません。)
技術的な障壁が、世界最高峰の芸術体験を台無しにしているという残酷な現実があるのです。
不満の元凶「First」の分析

頻出単語のデータを読み解くと、非常に象徴的なキーワードが浮かび上がってきます。
第1位は「First」で24回。これは何を意味するのでしょうか?
答えは明白です。プレイヤーは無意識に、あるいは意図的に、前作(The First game)と今作を比較し続けているのです。
この「First」という言葉は、ポジティブな意味ではなく、「前作はあんなに良かったのに、なぜ今作はこうなったのか」という嘆きの文脈で多用されています。
続編としての「重圧」と「変質」
多くの不満レビューにおいて、「First」に続く言葉は「Optimized(最適化されていた)」「Controls(操作性)」、そして「Feeling(感触)」です。
本作は続編として、システムをより深化させるはずでした。
しかし、操作体系の微妙な変更やUIの刷新が、前作の操作感に慣れ親しんだ熟練の運び屋たちにとって、「馴染まない違和感」として牙を剥いたのです。
特にD-pad(十字キー)の入力受付の悪さや、メニュー画面のレスポンスの遅さは、数千件の配送をこなしてきたベテランからすれば、我慢のならない劣化と映ります。
変化を拒む身体の記憶
親の顔より見た前作の画面レイアウト。あの頃のサムは、私たちの手足そのものでした。
ところが今作では、ボタンの割り当てが変更されていたり、入力の優先順位が変わっていたりと、身体に染み付いた記憶を否定されるような感覚に陥ります。
「前作で完成されていたものを、なぜわざわざ壊してしまったのか」という疑問が、不満の核となっているのです。
これは単なる「慣れ」の問題ではなく、ユーザーエクスペリエンス(UX)の連続性が断たれたことへの、本能的な拒絶反応と言えるでしょう。
期待値のコントロールミス
「前作と同じ体験」を求める層と、「劇的な進化」を求める層。
その両方を満足させるのは至難の業ですが、データ上の「First」の多さは、本作がそのバランスに苦しんでいることを物語っています。
「前作の方が快適だった」という言葉は、クリエイターにとって最も重い言葉の一つかもしれません。
実際のレビューでも、その不満は鮮明に綴られています。
(プレイ時間: 7時間) Awful and clunky feel with controls compared to first game, why did they change buttons around? Changed reduce button hold time and made no difference. There is something wrong with using controllers because even doing something as basic as trying to pick dialogue options it wouldn’t register the D-pad input I was mashing. The final straw was the first BT boss fight because of the constant delayed menu openings and delay switching between weapons and grenades. I even bought a brand new controller and restarted the game and I still had same issues throughout my playthrough.
(訳:前作に比べて操作感がひどく、ぎこちない。なぜボタン配置を変えてしまったのか? ボタンの長押し時間を調整しても何も変わらなかった。コントローラーに何か問題がある。ダイアログの選択という基本的な操作ですら、連打しても十字キーの入力が認識されない。とどめは最初のBTボス戦で、メニューが開くのが遅れ、武器やグレネードの切り替えも遅れる。新品のコントローラーを買い、ゲームを再起動しても問題は解決しなかった。プレイする意欲が失せた。前作に比べてゴミのような操作性だ。)
「前作(First)」という巨大な影が、最新作の評価を侵食するブラックホールと化しています。
ユーザーが直面する現実

では、実際にこのゲームをプレイする際に、ユーザーはどのような「壁」にぶつかるのでしょうか。
レビューを読み解くと、そこには「虚無」と「苛立ち」が同居する、過酷なゲーム体験が描写されています。
それは単なる難易度の高さではなく、システム的な不親切さや、意図が測りかねる仕様によるストレスです。
静寂を切り裂く「音」のストレス
本作において、音楽は非常に重要な役割を果たします。
しかし、今作では「音楽の音量調節ができない」という、現代のAAAタイトルとしては信じがたい仕様に対する不満が噴出しています。
前作でも音楽が流れるタイミングは固定されていましたが、今作ではその音量が異常に大きく、バックグラウンドで流しているポッドキャストをかき消し、さらには著作権の問題でストリーマーたちの首を絞めています。
美しい景色を眺めながら自分だけの時間を過ごしたいプレイヤーにとって、逃げ場のない爆音は苦痛以外の何物でもありません。
強制される「相棒」という名のノイズ
また、物語の中盤から登場する「コンパニオン」の存在も議論の的となっています。
孤独な旅路が売りだったはずのシリーズにおいて、常に喋り続け、細かなアドバイスを繰り返す存在は、没入感を削ぐ要因となり得ます。
「一人で歩く自由」を奪われ、常に誰かに監視・指導されているような感覚は、運び屋としてのアイデンティティを揺るがす事態です。
さらに、そのコンパニオンの外見がカスタマイズ要素と干渉し、せっかく手に入れた装飾品を台無しにするというデザイン上の不整合も指摘されています。
繰り返される「デジャブ」の正体
一部のプレイヤーは、本作を「前作のコピペ」と切り捨てています。
舞台が変わってもやることは同じ、登場人物の葛藤も既視感がある。
死生観や繋がりといったテーマが深掘りされる一方で、ゲームとしての骨組みに新鮮味が欠けるという指摘は、10時間以上プレイした中堅層に多く見られます。
虚空を見つめながら荷物を運ぶ時間が、思索のひとときではなく、「ただの作業」に成り下がってしまった瞬間、ゲームは急速に色褪せていくのです。
(プレイ時間: 18時間) …Secondly, trying to avoid going into spoilers, but the game basically ditches you with some little companion that acts as like a tutorial companion about four to five hours into the game. This companion then proceeds to remind you about every little tiny thing every step of the way for no good reason. Imagine being stuck with a permanent tutorial reminder that you can’t get rid of, and not only is it a little pop-up, but it’s actually speaking to you in an annoying voice. On top of this, it pretty much destroys any reason to engage with any of the cosmetics whatsoever, because it’s this weird, ugly, out-of-place-looking thing that hangs on your body forever.
(訳:……第二に、ネタバレを避けるが、開始4〜5時間でチュートリアル役のような小さなコンパニオンを押し付けられる。こいつが道中、あらゆる些細なことに対して理由もなくリマインドし続けるんだ。消すことのできない永続的なチュートリアルが、ポップアップだけでなく、うざい声で話しかけてくるのを想像してほしい。おまけに、こいつは妙に不格好で場違いな外見をしていて、ずっと体にくっついている。せっかくのカスタマイズ要素を楽しむ理由が台無しだ。)
孤独を愛する運び屋にとって、望まない賑やかさは静かな絶望へと変わるのです。
それでも支持される理由

これほどまでに厳しい意見が並びながらも、好評率が96%を維持しているという事実は、本作が「圧倒的な魅力」を備えていることを証明しています。
批判的な声の多くが技術的な問題に集中しているのに対し、肯定的な意見は「魂」に触れるような感動に満ち溢れています。
人生の全てをこの世界に投じたまん花としても、この光の部分を語らずにはいられません。
異次元のビジュアルとロード速度
一部で最適化不足が叫ばれる一方で、環境によっては「タイトル画面から1秒未満でゲームが始まる」という異次元の体験を報告しているユーザーもいます。
次世代の描画エンジンが描き出す世界は、もはや実写との境界線が消滅しており、ただ立っているだけでため息が出るほど美しい。
その圧倒的なグラフィック密度を保ちながら、特定のマシンでは驚くほど軽快に動作するという二面性が、本作の評価をさらに複雑にしています。
「いいね」が繋ぐ、目に見えない絆
前作から引き継がれた「ソーシャル・ストランド・システム」は、今作でも健在、いや、より洗練されています。
他人が作った国道、誰かが残した足跡、そして降り注ぐ「いいね」の雨。
自分の苦労が誰かの役に立ち、誰かの優しさが自分の道を切り拓くという、この唯一無二のプレイ体験は他では絶対に味わえません。
どんなにシステムが不親切であろうと、どんなに操作に不満があろうと、橋を一本架けた瞬間に世界中のプレイヤーと繋がるあのカタルシス。
それこそが、低評価の嵐の中でも本作を「神ゲー」たらしめている核なのです。
進化する「運び」のタクティクス
前作をやり込んだ人ほど、今作で追加された「オーストラリア」などの広大な新マップや、四駆のオフローダーといった新要素に歓喜しています。
序盤のメキシコから一気に未知の土地へと飛び出し、新しい装備を手に入れていく過程は、まさに開拓の喜びそのもの。
「敵が固くなった」「戦闘が増えた」という不満も、裏を返せば「より歯ごたえのあるアクション」を求める層にはプラスに働いています。
猫が部屋に来るようになったといった細かな癒やし要素も含め、小島監督らしい「遊び心」が随所に散りばめられており、それらがプレイヤーの心を掴んで離さないのです。
不満を飲み込むほどの巨大な感動が、この「ビーチ」には確かに存在しています。
最終評価と購入ガイド
さて、どす恋まん花としての結論をお伝えしましょう。
『DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH』は、「未完成の傑作」です。
技術的な不備や、操作性の劣化といった明確な欠点は存在します。しかし、それらを補って余りあるほどの芸術性と、唯一無二の感情体験がこの作品には詰まっています。
まるでカイラル通信のように、不安定ながらも確かに心を通わせる瞬間がある。
もしあなたが、効率や快適さだけを求めるなら、今はまだ「待ち」かもしれません。
しかし、不自由さの先にある輝きを知っている真の運び屋であれば、このビーチに足跡を残さない手はありません。
✅ 購入をお勧めする人
- 前作の「繋がる」感覚に魂を揺さぶられた人
- 圧倒的な映像美の中で、孤独と思索の旅を楽しみたい人
- 多少のバグや不便さよりも、新しい物語体験を優先できる人
❎ 購入を避けるべき人
- スタッタリングやクラッシュなどの技術的問題に極端にストレスを感じる人
- 前作と全く同じ操作感、UIの快適さを求めている人
- 静かに一人で遊びたいのに、賑やかなコンパニオンに邪魔されたくない人
それでは、皆さまといつかビーチで、あるいは国道の上でお会いできる日を楽しみにしています。
以上、どす恋まん花がお送りしました。
執筆:どす恋まん花
