どうも、どす恋まん花です。
トラックの轟音と排気ガスの匂いに包まれて過ごす日々。気づけばこの欧州の道に2000時間という、人生の貴重な時間を溶かしてきたまん花ですが、今回は避けては通れない「熱い」話題をお届けします。
対象となるのは、話題の最新DLC『Euro Truck Simulator 2 – Holland Style Tuning Pack』。
オランダ流、通称「ホーランドスタイル」といえば、デコトラ界の貴公子。その洗練された美学を公式がどう料理したのか、一人の廃人ゲーマーとして、そしてデータに基づいた冷静なレビュワーとして、その核心を突かせていただきます。
作品概要

本コンテンツは、欧州のトラックカスタマイズで絶大な人気を誇る「ホーランドスタイル(オランダ流)」をゲーム内に導入できる拡張パックです。このスタイルの最大の特徴は、左右対称の美しさや洗練されたライン、そして完璧にコーディネートされた配色にあり、細部への徹底したこだわりが反映されています。
システム面では、外装・内装の両方を網羅する膨大なカスタマイズパーツが追加されます。外装には、特徴的なダブルバーナーやデンマークライト、ホーン、マッドフラップ、ルーフ用のライトボックスを装備可能。内装には、専用ステアリング、ペナント、クッションといった装飾品を配置でき、キャビンを自分の部屋のように演出できます。また、OmniusやGo-In-Styleなど実在メーカーと提携したライセンス製品が含まれている点も、リアリティを追求するプレイヤーには嬉しい要素です。
さらに、色変更が可能な専用ペイントジョブも用意されています。Volvo、Scania、DAF、MANなど主要メーカーの各車種に対応しており、自分だけの「こだわりの一台」を組み上げる喜びを存分に味わえる、カスタマイズ特化型の追加コンテンツとなっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ゲームタイトル | Euro Truck Simulator 2 – Holland Style Tuning Pack |
| 発売日 | 2026年6月30日 |
| 開発元 | SCS Software |
| 総レビュー数 | 199件 |
| 評価内訳 | 高評価: 178 / 低評価: 21 |
| 好評率 | 89% |
| 平均スコア | ★★★★☆ (4.5) / 5.0 |
| 日本語対応 | ✅ 対応 |
| 概要 | Decorate your truck with the Holland Style Tuning Pack! Holland Style is one of the most distinctive and popular trends in European truck customization, characterized by perfectly coordinated colors, and an emphasis on symmetry, clean lines, and attention to detail. |
| 対応機種 | PC (Steam) |
データが示す不満の傾向

さて、ここからが本題です。
指紋が消え去るまでハンコンを握りしめ、欧州の全ジャンクションを把握している私から見ても、今回のデータには興味深い偏りがあります。
まず、不満カテゴリの内訳を見てみましょう。興味深いことに、カスタマイズパックであるにもかかわらず、「マップ/探索」というカテゴリで不満を漏らしている層が一定数存在します。
一見、パーツの追加と探索は何の関係もないように思えるかもしれません。しかし、これは本作が「シミュレーター」であるという本質に深く根ざした問題なのです。
カスタマイズの自由度とマップへの期待
「ホーランドスタイル」というからには、オランダの街並みに映える、あの洗練された姿でアムステルダムやロッテルダムを闊歩したい。そう願うのは、網膜にハイウェイの白線が焼き付いて離れないドライバーたちにとって至極当然の欲求です。
しかし、今回のDLCで追加されたパーツを装着してみると、ある「壁」にぶつかります。それは、ゲーム自体の基礎設計の古さです。
どれほど美麗なライトボックスを積んだとしても、元となるトラックのモデルが古かったり、あるいはマップ側のテクスチャが前時代のものだったりすると、新しく追加されたパーツだけが浮いてしまい、没入感が削がれるのです。
特に、主要メーカーの新型車種に対しては手厚いサポートがある一方で、古参のドライバーが愛してやまない旧型モデルへの対応が疎かになっている点が、データ上の「探索(=自分の愛車で世界を巡る楽しみ)」への不満として表出しているのでしょう。
「どこでもドア」が使えないもどかしさ
また、パーツの互換性についても鋭い指摘が相次いでいます。
「このマッドフラップはこの車種には付けられるが、あちらには付けられない」といった制約が、プレイヤーの自由な「探索」マインドに冷や水を浴びせているのです。
親の顔よりスカニアのエンブレムを見た私からすれば、カスタマイズの自由度こそが、この果てしない配送の旅を支える唯一のモチベーション。そこを削がれることは、もはやエンジントラブルで路肩に立ち往生するような苦痛を伴います。
ここで、あるトルコ人プレイヤーの悲痛な叫びを引用しましょう。
İlk başta harika bir paket olacağını düşünmüşken alıp kendim incelediğimde içeriğin inanılmaz dar olduğunu fark ettim. Evet, ışık kutusu ve tavan tabelası olayı çok farklı ve yeni bir konsept, lakin çok kısıtlı. Ne istediğiniz şekilde özelleştirebiliyorsunuz ne de kişiselleştirebiliyorsunuz. Dandik arka paçalıklar, üç tane birbirine benzeyen boya işi, birbirinin aynısı ve sadece renkleri farklı olan iki tane lamba ve ışık kutuları. Hepsi de kötü modellenmiş, köşeleri hala sert görünüyor ve Blender’da özensizce yapılmışa benziyorlar. Bunu alacağınıza HS Tuning Pack alın kafanız rahat etsin, daha bol içerik ve daha detaylı modeller.
(日本語翻訳:最初は素晴らしいパックになると思っていましたが、自分で確認してみると、内容が驚くほど狭いことに気づきました。確かに、ライトボックスやルーフサインなどは新しく異なるコンセプトですが、非常に制限されています。思い通りにカスタマイズすることも、パーソナライズすることもできません。安っぽいリアマッドフラップ、似たような3つのペイント、色が違うだけの同じような2つのランプとライトボックス。どれもモデルの質が悪く、角が角張ったままで、Blenderで雑に作られたように見えます。これを買うくらいなら、HS Tuning Packを買ったほうがマシです。そちらの方が内容も豊富で、モデルも詳細です。)
このレビューが示唆するように、プレイヤーは単なる「アイテムの追加」ではなく、「既存の体験をどれだけ拡張できるか」を厳しく評価しています。
期待値が高かった分、その制限の多さが「探索」というゲームの根幹部分に対する不満へと変換されている事実は、開発側も重く受け止めるべきでしょう。
人生の半分をアスファルトに捧げた人間にとって、愛車を自由に飾れないことは翼を奪われるに等しい屈辱なのです。
細部へのこだわりを謳いながら、ユーザーの創造性を制限する「見えない壁」こそが、最初の不満の正体である。
不満の元凶「Dlc」の分析

次に、頻出単語TOP7で圧倒的な首位を獲得した「Dlc」という単語について、どす恋まん花がメスを入れていきます。
なぜ、DLCそのものを指す単語がこれほどまでに不満として噴出しているのか。それは、このコンテンツが「有料」であることの重み、そして「公式」であることへの責任に他なりません。
質と量のアンバランス
血液の代わりに軽油が流れていると言っても過言ではない我々にとって、数ユーロの価格設定は決して高くはありません。しかし、その「価格に見合っているか」という点において、今回は非常にシビアな審判が下されています。
データの「Dlc」という頻出語は、「この内容でDLCとして販売するのか?」という懐疑的な視点の現れです。
多くの低評価レビューで見られるのは、「低解像度のテクスチャ」への怒りです。512ピクセルのロゴや、細部が潰れたライトのデザイン。これらは、4Kモニターで細部を眺め回す熱狂的なドライバーたちの審美眼を、完全に見くびっていると言わざるを得ません。
「無料MOD」という強力なライバル
このゲームの特異な点は、非常に質の高いMOD文化が形成されていることです。
長年、睡眠時間よりも配送ルートを優先してきた熟練のドライバーたちは、すでにコミュニティが作り上げた驚異的なクオリティのパーツに触れています。それらと比較された際、公式の「Dlc」が「雑なモデリング」と評価されてしまうのは、ある意味で必然の結末かもしれません。
公式ライセンスを取得し、ブランド名を冠している以上、MODを超えるクオリティを提供するのは最低条件。しかし、現実には「MODの方がよっぽどマシ」という声が、あちこちの言語で飛び交っています。
Very low effort. When this DLC was announced, it was touted as being an expansive tuning pack, with all the parts associated with the Dutch custom style, however, It is just some poor skins and low quality accessories such as some ugly lightboxes, lights and mudflaps. All of these parts are available for free, in much better quality, via various workshop mods.
(日本語翻訳:非常に努力が足りません。このDLCが発表された際、オランダ流カスタムスタイルに関連するすべてのパーツを含む拡張的なチューニングパックとして宣伝されていましたが、実際には質の低いスキンや、醜いライトボックス、ライト、マッドフラップなどの低品質なアクセサリーの集まりに過ぎません。これらのパーツはすべて、さまざまなワークショップMODを通じて、はるかに高品質なものが無料で入手可能です。)
このレビュワーの怒りは、まさに公式が「ファンコミュニティの熱量に甘えている」という構図に対するものです。
公式がブランドの看板を背負って出す製品が、一個人の制作したMODに劣るという事態は、プロフェッショナルとしての矜持を問われる問題でもあります。
瞬きをするたびにワイパーが動く幻覚を見るほど、この世界に浸りきっているまん花としても、この「手抜き感」には失望を隠せません。
DLCとは本来、ゲームの世界をさらに豊かにし、開発を支えるための幸せな対価であるべき。しかし、それが単なる「集金アイテム」に見えてしまった瞬間、ファンの愛は冷酷な批判へと変わります。
「公式」という冠が、かつてないほどのプレッシャーとなり、手抜きへの免罪符にはならないことを証明している。
ユーザーが直面する現実

では、実際にこのDLCを導入したドライバーがどのような「虚無」を味わっているのか。
三度の飯より給油が好き、そんな私が体験した「理不尽な光景」を、皆様の心に直接お届けしましょう。
512ピクセルの悲劇
雨のベルギー、深夜2時。霧に包まれたパーキングエリアに愛車を停め、今回導入した「オランダ流」のライトボックスを見上げたとしましょう。
本来なら、その柔らかな光が濡れた路面を照らし、完璧なシンメトリーを誇るはずでした。しかし、フォトモードを起動し、カメラをパーツに寄せた瞬間、あなたの眼前に広がるのは、ギザギザにジャギーの立った、ぼやけたテクスチャです。
これは誇張ではありません。高解像度のディスプレイでプレイしているユーザーにとって、このDLCの低解像度パーツは、高級レストランでレトルト食品を出されるような違和感を与えます。
「細部へのこだわり」という謳い文句が、空虚な音を立てて崩れ落ちる瞬間です。
外部から見えないステアリング
さらに、衝撃的な事実があります。
内装を飾る新しいステアリング。それを握ってキャビンから外を眺めれば、気分は確かにホーランドスタイルのオーナー。しかし、トラックの外側にカメラを回し、窓越しに自分の運転する姿を見てみると……。
なんと、追加されたはずのカスタマイズされたステアリングは、外部モデルには反映されず、バニラのままなのです。
これは、マルチプレイ(TruckersMP)などで他のドライバーに自分のこだわりを見せつけたいと考えている層にとって、致命的な欠陥です。
自己満足だけで終わるカスタマイズなど、砂漠に水を撒くようなもの。誰かに見られてこそ、美学は完成するのですから。胎教でエアブレーキの音を聞いていたような生粋のトラック乗りにとって、この「外面の無視」は受け入れがたい妥協です。
旧型トラックの疎外感
そして、車種による対応格差という冷酷な現実。
最新のDAFやScaniaには多くのパーツが用意されている一方で、かつて欧州の物流を支えた旧型モデルたちには、ほとんど何も与えられていません。
「ホーランドスタイル」の歴史は、決して新型車だけで作られたものではありません。古い車両を丹精込めて磨き上げ、独自のスタイルを築き上げてきた歴史があるのです。それを切り捨ててしまったこのDLCは、文化への理解が浅いと言わざるを得ません。
ここで、ロシア人プレイヤーの強烈な一撃を紹介します。
Вас бы в Голландии обоссали бы за такой высер.
(日本語翻訳:オランダ人がこんなゴミを見たら、お前らに小便をかけるだろうよ。)
この表現は極めて過激ですが、彼が言いたいのは「その文化の本質を理解していない」という怒りでしょう。
特にオランダの誇りであるDAFのカスタマイズが、プラスチックの質感に阻まれて上手くいかないといった不満は、シミュレーションとしての完成度を著しく損なっています。
前世もその前の前世も長距離ドライバーだったまん花には分かります。
プレイヤーが求めているのは、単なる「それっぽい飾り」ではなく、「その文化に自分が加わっているという実感」なのです。
期待した「自分だけの名車」は霧の向こうへ消え、残されたのは荒いテクスチャと不自由な互換性だった。
それでも支持される理由

ここまで手厳しく語ってきましたが、公平な視点を失ってはいけません。
好評率89%という数字は伊達ではありません。不満を抱えつつも、多くのドライバーがこのDLCを「買い」だと判断した理由。そこには、このゲームが持つ独自の引力があります。
TruckersMPにおける絶対的な優位性
本作を語る上で欠かせないのが、大規模マルチプレイMOD『TruckersMP』の存在です。
この環境では、サードパーティのMODを自由に入れることができません。つまり、「他のプレイヤーにカスタムした姿を見せる」ためには、公式DLCの導入が唯一の手段となるのです。
たとえモデルが荒くても、たとえステアリングが外から見えなくても、追加された「ダブルバーナー」や「ライトボックス」のシルエットは、遠くからでも他のドライバーに伝わります。
「俺はオランダ流を理解している」という意思表示を、マルチプレイの荒野で行うための「入国許可証」として、このDLCは絶大な価値を持っています。
公式ライセンスの安心感
OmniusやGo-In-Styleといった、実在するメーカーの名前がメニューに並ぶ。
これはシミュレーター好きにとって、麻薬的な快感です。
「偽物のパーツではなく、本物のメーカーが認めたデータを扱っている」という事実は、たとえその質がMODに劣っていたとしても、精神的な満足感を与えてくれます。
開発元SCS Softwareと各メーカーとの信頼関係によって生まれたこのコンテンツは、将来的なアップデートへの希望も含んでいます。
世界観の統一という「美学」
MODを大量に導入すると、どうしても全体の画質やスタイルがチグハグになりがちです。
しかし、公式DLCであれば、すべてのパーツが同じシェーダー、同じ照明設定でレンダリングされます。
「多少の粗さはあっても、ゲーム全体との調和が取れている」という安心感。これは、何千時間もこの世界に身を置き、もはや現実とゲームの境界が曖昧になっている層にとっては、一つの正解でもあります。
まん花も、不満を漏らしながらも結局はこれを愛用しています。
なぜなら、完璧ではないにせよ、公式が「ホーランドスタイル」という文化に光を当て、それを我々に提供しようとした姿勢そのものが、この広大な欧州の旅をより彩り豊かなものにしてくれるからです。
不満を飲み込んででも「公式のオランダ流」を身に纏う。それもまた、一途なトラック野郎の愛の形なのだ。
最終評価と購入ガイド
さて、結論のお時間です。
『Euro Truck Simulator 2 – Holland Style Tuning Pack』は、神ゲーか、あるいはクソゲーか。
どす恋まん花の審判は……「愛すべき欠陥品」です。
確かに、モデルの質や互換性において、開発の怠慢と言われても仕方ない部分はあります。しかし、これがあることで、あなたのガレージに新しい風が吹くことは間違いありません。
「2000時間」の重みを知る私からすれば、この価格で得られる「変化」は、配送の単調さを紛らわせるには十分なスパイスです。
購入を迷っている方は、以下のチェックリストを参考にしてください。
✅ 購入をお勧めする人
- TruckersMPをメインにプレイしており、他人と差別化したい人
- 実在メーカーのライセンス品に強いこだわりがある人
- MODの管理が面倒で、公式の安定した環境で遊びたい人
❎ 購入を避けるべき人
- 超高精細なテクスチャや、完璧なモデリングを求める品質至上主義の人
- すでに高品質な無料MODを使いこなし、満足している人
- 旧型トラックをこよなく愛し、それらへの対応を最優先したい人
皆さんの配送の旅が、オランダの風を感じる素晴らしいものになりますように。
以上、どす恋まん花がお届けしました。ご安全に!
執筆:どす恋まん花
