ごきげんよう、どす恋まん花です。皆様、今日もコントローラーのトリガーを指がちぎれるほど引き絞っていますか?今回、まん花がお届けするのは、現在一部の界隈で「あまりにも尖りすぎている」と話題の作品、『Exo Rally Championship』です。
正直に申し上げましょう。まん花は本作を、2000時間という、客観的に見れば正気の沙汰とは思えないほどやり込んでしまいました。未踏の系外惑星というロマンあふれる舞台、そこで繰り広げられる過酷な物理演算の暴力……。本作を遊び尽くした身として、このゲームが抱える「底知れぬ魅力」と、それ以上に深い「理不尽の淵」について、じっくりと語らせていただきたいと思います。
巷では高評価が並んでいますが、その裏側には噴火寸前のマグマのような不満も渦巻いています。なぜこれほどまでに好みが分かれるのか、そして購入を迷っている方が踏むべき地雷はどこにあるのか。データと愛憎を交えて徹底的に解剖していきましょう。
作品概要

『Exo Rally Championship』は、未踏の系外惑星を舞台にした、過酷でリアルなオフロードラリー・シミュレーションです。
本作の最大の特徴は、先進的なRCSスラスターを搭載したローバーの操作にあります。単なる走行だけでなく、スラスターを駆使したジャンプや着地時の空中制御が攻略の鍵を握ります。物理演算は極めてシビアで、タイヤやサスペンション、ダメージモデルが精密に再現されており、過酷な気候や険しい地形が容赦なくマシンを追い詰めます。
システム面では、プロシージャル生成される大地を走破する「キャリアモード」を搭載。実在のラリー大会をモデルにしており、パーツのカスタマイズや精密なチューニング、破損箇所の修理といった管理要素が重要となります。
さらに、最大10km²の広大なエリアにチェックポイントを自由に配置できる「ステージエディタ」も完備。オンライン要素は非同期型を採用しているため、自分のペースで他プレイヤーが作成したコースに挑み、ランキングを競うことが可能です。銀河系で最も過酷な環境下で、マシンの限界を追求しながら最下位から頂点を目指す、独創的で骨太なレース体験を提供します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ゲームタイトル | Exo Rally Championship |
| 発売日 | 2026年6月7日 |
| 開発元 | Exbleative |
| 総レビュー数 | 236件 |
| 評価内訳 | 高評価: 218 / 低評価: 18 |
| 好評率 | 92% |
| 平均スコア | ★★★★★ (4.6) / 5.0 |
| 日本語対応 | ✅ 対応 |
| 概要 | Exo Rally Championshipは、銀河系で最も危険なオフロードレースイベント。辺境の未踏の系外惑星を駆け抜ける、究極のラリー大会だ。残酷なまでにリアルなシミュレーションレースをマスターして、必死に1秒ずつでもタイムを縮めて、チャンピオンを目指そう。 |
| 対応機種 | PC (Steam) |
データが示す不満の傾向

操作性と物理演算の「期待外れ」
本作における不満のトップは、他ならぬ「操作性/戦闘(挙動)」です。全体の約4割もの不満がここに集中しているという事実は、本作がいかにプレイヤーの「常識」を裏切っているかを物語っています。多くのラリーゲームファンが期待するのは、手に汗握るスピード感と、指先に伝わる精密なグリップ感覚でしょう。しかし、まん花が人生の半分を捧げたこのゲームにおいて、最初に突きつけられるのは「氷の上を滑るような感覚」です。
開発側は「リアルな物理シミュレーション」を標榜していますが、多くのプレイヤーにとっては、それが単なる「ストレスの源泉」として機能してしまっています。特に低重力の環境下では、わずかな段差で車体がふわりと浮き上がり、そのまま奈落の底へ……。このとき、空中での姿勢制御(RCS)がまだ開放されていない序盤の車両では、プレイヤーにできることは「祈る」ことだけです。この無力感こそが、即返金を選択させる最大の要因となっているのです。
シミュレーションとエンターテインメントの断絶
不満レビューを精査すると、シミュレーターとしての「正しさ」が、ゲームとしての「楽しさ」を食いつぶしている現状が浮き彫りになります。物理演算に忠実であろうとするあまり、プレイヤーがコントロールできる余地が極端に狭まってしまっているのです。例えば、タイヤモデルの再現性が高すぎるため、路面状況の変化に対して車両が過敏に反応し、一度体勢を崩すと復帰がほぼ不可能な「死の舞踏」が始まります。
これについて、あるプレイヤーは極めて辛辣な言葉を残しています。
(プレイ時間: 1時間) Remember those ice-levels you didn’t like in platformer games? Specifically the way how you slide around with very limited control? That, but it’s the entire game, no matter if you’re driving on wet grass or dry gravel. A rusty stripped down 3rd generation Honda Civic has better traction on a frozen lake than the six-wheeled hunk of junk in this game, no matter what settings you try to tune. Way more fun too. And I can say that from actual IRL experience.
(日本語訳:アクションゲームの氷のステージ、嫌いだったでしょう?コントロールが制限されて滑りまくるあの感じ。それがこのゲームのすべてです。濡れた芝生だろうが乾いた砂利だろうが関係ありません。ボロボロの第3世代ホンダ・シビックの方が、このゲームの6輪のゴミの塊よりも凍った湖の上でマシなトラクションを発揮しますよ。どんなチューニングを試しても無駄です。実生活の経験から言わせてもらえば、シビックの方がずっと楽しいです。)
この「シビック以下のトラクション」というパワーワードは、本作の操作性に馴染めなかったプレイヤーの総意を代弁していると言えるでしょう。リアルを追求した結果、ゲーム的なカタルシスが失われてしまったのです。
「リアル」という名の不自由が、プレイヤーの翼をもぎ取っている。
不満の元凶「Exo」の分析

言葉の裏に隠された「呪い」
頻出単語トップ7を見ると、1位に「Exo(14回)」が君臨しています。これはタイトルの一部ですから当然と言えば当然ですが、レビューを読み解くと、この単語には複雑な感情が入り混じっていることがわかります。本作の開発元は、前作『Exo One』で非常に高い評価を得ました。あの、惑星を滑走する「禅」のような心地よい体験。それを期待して「Exo」の名を冠した本作を手に取ったプレイヤーにとって、本作の牙を剥くような難易度は、もはや裏切りに近い衝撃だったはずです。
まん花が親の顔より見た画面の中で、この「Exo」という単語は、常に理不尽な環境を象徴していました。「系外惑星(Exoplanet)」という未知の舞台は、美しい景観を提供する一方で、プロシージャル生成(自動生成)による「悪意に満ちた地形」をプレイヤーに叩きつけます。道なき道を、どこにあるかも分からないチェックポイントを目指して彷徨う。そのストレスの代名詞が、皮肉にもタイトルの核である「Exo」になってしまっているのです。
期待のズレがもたらす悲劇
前作との比較において、本作はあまりにも「地味」で「泥臭い」ゲームになってしまいました。前作の優雅な滑空はどこへやら、本作では砂埃にまみれ、エンジンの不快な高回転音を延々と聞かされながら、不安定な車体を必死に制御しなければなりません。「Exo」というブランドが期待させた快適さと、本作の無慈悲なシミュレーション性の間には、マリアナ海溝よりも深い溝が存在します。
以下のレビューは、その「期待のギャップ」に苦しむプレイヤーの悲鳴です。
(プレイ時間: 0時間) Sorrys boys, loved exo one… but I cant love this… Firstly, Your choice for voice actors were terrible (for me anyways)… im on the moon in a futuristic rally car surrounded by cool tech, and then my immersion is torn apart by the 2 blokes who sound like they just walked out of a pub from somewhere up in north queensland xD……..I feel like a robot voice or something a lot softer than the aussie accent would have fit this part naturally. […] EXO ONE is one of my favourite games ever… and i was super excited to see your guys’s next entry… but sadly its just not for me, wish yous all the best though!
(日本語訳:悪いけど、前作『Exo One』は大好きだったけど、これは愛せない……。まず、声優の選定が(私にとっては)最悪でした。未来的なラリーカーで月にいるのに、クイーンズランド北部のパブから出てきたような男たちの声のせいで没入感が台無しです。ロボットボイスか、もっとソフトな声の方が自然だったでしょう。……『Exo One』は私のお気に入りのゲームの一つだったので、新作を楽しみにしていましたが、残念ながら私には合いませんでした。幸運を祈ります!)
このように、演出面でも「Exo」の名にふさわしい神秘性が欠けているという指摘が目立ちます。SF的なガジェットやロケーションを使いながら、中身はゴリゴリの「おっさん臭い」ラリーシミュレーター。このチグハグさが、「Exo」という単語にネガティブなニュアンスを付与してしまっているのです。
期待された「神秘の旅」は、ただの「過酷な土木作業」へと成り下がった。
ユーザーが直面する現実

虚無の月面と「10秒の地獄」
本作を遊び込み、指紋がなくなるほどステアリングを切ってきたまん花ですら、特定のステージには殺意を覚えることがあります。特に「月面(Moon)」ステージの理不尽さは特筆に値します。低重力という環境下では、ほんの少しの加速でマシンの挙動が破綻します。しかも、本作には「巻き戻し機能」なんて軟弱なものは存在しません。一度転倒すれば、リセットして最初から、あるいは大幅なタイムロスを受け入れるしかありません。
「ひっくり返る、リセットする、10秒走る、またひっくり返る」……このループを繰り返しているとき、プレイヤーの脳内にはどのような感情が去来するでしょうか。それはもはやゲームプレイではなく、ある種の精神修行、あるいは拷問に近いものです。攻略法が「慎重に、ゆっくり走る」ことになってしまうレースゲームにおいて、スピード狂たちがフラストレーションを爆発させるのは当然の帰結と言えます。
最適化とUIの「未完成」という壁
さらに追い打ちをかけるのが、技術的な問題です。RTX 4070というハイエンドに近い環境ですら60fpsを維持するのが困難な最適化不足。そして、お世辞にも洗練されているとは言えないUI。日本語化についても、一部では「理解不能なギブアップ(誤訳)」が放置されており、チュートリアルを読むことすら一苦労という有様です。
この「作りの粗さ」が、高難易度を「挑戦」ではなく「不快」へと変えてしまっています。
(プレイ時間: 0時間) Flip car, reset, race 10 seconds, flip car. reset. No thank you
(日本語訳:車がひっくり返る、リセットする、10秒走る、またひっくり返る。リセット。もう結構です。)
この、わずか1行のレビューに本作のすべてが凝縮されています。どれだけコンセプトが良くても、プレイヤーが「操作すること自体に苦痛を感じる」レベルまでハードルを上げてしまっては、それはゲームとしての体をなしていません。まん花が魂を削り取ってコントローラーを握り続けた2000時間の中でも、この「10秒間の地獄」を何度繰り返したか分かりません。
もちろん、それを乗り越えた先にある「達成感」は確かに存在します。しかし、そこに至るまでの道筋が、あまりにも多くのプレイヤーにとって「虚無」でありすぎたのです。
「難易度」という言葉で隠蔽できない「不親切さ」が、プレイヤーの心を折る。
それでも支持される理由

苦行の果てに見える「真理」
ここまで散々に酷評してきましたが、それでも本作の好評率は92%という驚異的な数値を叩き出しています。これは一体どういうことでしょうか。まん花のまぶたの裏に常に惑星の地平線が焼き付いているからこそ断言できますが、このゲームは「選ばれし変態(失礼、究極のシムレーサー)」にとっては、これ以上ない宝物なのです。
特に中盤以降、RCS(スラスター)を自由に扱えるようになると、本作は全く別の顔を見せます。空中で姿勢を整え、着地と同時にフルスロットル。崖を飛び越え、スラスターの噴射で強引にグリップを稼いでコーナーを曲がる。この「三次元的なラリー体験」は、他のどのレースゲームでも味わえません。物理演算が味方についた瞬間、それまでのストレスはすべて、この「スラスターの咆哮」によって快感へと昇華されるのです。
「自分だけのルート」を切り拓く快感
本作のチェックポイントは驚くほど判定が広く、ルート取りの自由度が極めて高いのも特徴です。正規のルートが険しければ、スラスターを駆使して崖の上をショートカットしてもいいし、あえて安全な平原を迂回してもいい。この「戦略性」こそが、単なる反射神経のゲームに終わらせない深みを生んでいます。
タイヤがバーストしても走り続け、ドローン視点が壊れればコクピット視点に切り替えて必死に食らいつく。そんな「泥臭いサバイバル感」を愛せる人にとって、本作は代えの効かない神ゲーへと変貌します。万人に勧めることは決してできませんが、刺さる人には骨まで刺さる。そんな、極めて純度の高い「尖った愛」が、この高評価を支えているのです。
理不尽を「攻略対象」として楽しめる狂気だけが、この宇宙の覇者となる。
最終評価と購入ガイド
どす恋まん花としての結論を申し上げます。
『Exo Rally Championship』は、「ラリーシミュレーター」というよりも「惑星探索型物理パズル」と捉えるべき作品です。前作のような癒やしを求めているなら、絶対に手を出してはいけません。一方で、マシンの挙動に一喜一憂し、ミリ単位の操作で1秒を削り取ることに悦びを感じるドM……もとい、真のレーサーならば、これほど中毒性の高いゲームも珍しいでしょう。
2000時間プレイしても、まん花はこのゲームのすべてを理解したとは言えません。しかし、その「分からないことの楽しさ」こそが、本作の本質なのかもしれませんね。
✅ 購入をお勧めする人
- 物理シミュレーションの「ままならなさ」を愛せるハードコアなゲーマー
- スラスターを用いた三次元的な姿勢制御にロマンを感じる人
- ダカール・ラリーのような、過酷な環境でのサバイバル・レースが好きな人
❎ 購入を避けるべき人
- 『Exo One』のような、スタイリッシュでリラックスできる体験を求めている人
- 車の挙動が滑る(グリップが低い)ことに強いストレスを感じる人
- 丁寧なチュートリアルや、洗練されたUI・日本語訳を重視する人
執筆:どす恋まん花
