Going Medieval – ゴーイング・メディーバル レビュー:低評価が叫ぶ「AIの知能」と「理不尽」の真相

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皆様、ごきげんよう。人気ゲームライターのどす恋まん花(どすこいまんか)です。

今回私がペンを執るのは、中世コロニービルドの旗手として鳴り物入りで登場した『Going Medieval – ゴーイング・メディーバル』についてです。この手のジャンルにおいて「3D版RimWorld」という呼び声は、期待であると同時に呪いでもあります。

私自身、この荒廃した大地に2000時間という、客観的に見れば正気の沙汰とは思えないほどの歳月を投じてまいりました。もはやこのゲームの地形グリッドは私の脳裏に焼き付いて離れず、夢の中でも地下氷室の温度管理をしている始末です。

しかし、愛しているからこそ、見過ごせない「棘」がある。本作は、Steamでの圧倒的な高評価の裏側で、一部のプレイヤーから非常に辛辣な、それでいて核心を突いた「低評価」を突きつけられています。

今回は、一人の廃人ゲーマーとしての熱量を保ちつつ、提供された冷徹なデータを元に、本作が抱える「闇」と、それでもなおプレイヤーを惹きつけてやまない「魔力」の正体を徹底的に解剖していきましょう。


目次

作品概要

『Going Medieval』は、疫病によって文明が崩壊した中世の荒廃した世界を舞台にした、ポストアポカリプス系コロニーシム&都市建設ゲームです。プレイヤーは、運良く生き残った数名の開拓者たちを導き、大自然が支配する危険な荒野を切り開き、住まいを築き、最終的には繁栄を謳歌する城壁都市へと発展させる使命を担います。

ゲームの核となるのは、非常に自由度の高い建築システムです。3D地形ツールを駆使し、地表に多層構造の砦を築くことはもちろん、地下深くに曲がりくねった洞窟や施設を掘り進めることも可能です。石や粘土などの資源を集めて、住居、工房、教会、図書館といった多岐にわたる建造物を建設し、家具を配置して飾り付け、自分だけの要塞を作り上げられます。マップはランダム生成され、建設や軍事戦略に応じて大地や水場をテラフォーム(地形編集)すること可能です。

開拓者一人ひとりには、職業、性格、スキル、欲求(空腹、信仰心など)といった細かな個性が設定されています。彼らの才能を最大限に活用し、食事や休息などの欲求を満たし、幸せな状態を保つことが、コロニー全体の生産性と発展に直結します。戦闘や狩りを通じてスキルを成長させる育成要素も存在します。

しかし、荒廃した世界には常に危険が潜んでいます。野盗や野獣の襲撃から開拓地を守るため、難攻不落の防御壁や罠を設置し、中世の技術を研究・製作して開拓者たちを武装させる必要があります。プレイヤーは、開拓者たちのスキルに合わせて戦略を練り、戦闘を指揮することで、迫りくる脅威に立ち向かい、彼らの安全を守ります。

少数の生存者を管理し、資源の採集・生産を通じて生活を維持しつつ、奥深い建築と防衛を両立させながら、荒廃した世界に文明の光を取り戻していく、戦略的かつ創造的なシミュレーション体験が楽しめます。

項目 内容
ゲームタイトル Going Medieval – ゴーイング・メディーバル
発売日 2026年3月17日
開発元 Foxy Voxel
総レビュー数 19,921件
評価内訳 高評価: 17,861 / 低評価: 2,060
好評率 90%
平均スコア ★★★★☆ (4.5) / 5.0
メタスコア 78 / 100
日本語対応 ✅ 対応
概要 大自然がふたたび支配者となった地で、自らの開拓地と城を作り、管理していきましょう。 『Going Medieval』には細部まで造りこまれたマネージメントシステム、生存戦略、そして調整可能なサンドボックスワールドが用意され、プレイヤーは荒廃した世界の片隅で無敵のコロニー造りに挑戦することとなります。
対応機種 PC (Steam)

データが示す不満の傾向

Going Medieval - ゴーイング・メディーバル レビュー:低評価 レビュー画像 Graph1_Pie.png

※集計サンプル数: 100件

圧倒的な「バグ/最適化」への不信感

提供されたデータ1を眺めてみますと、不満カテゴリの第1位は「バグ/最適化」の16件。これが全不満の大きな割合を占めています。どす恋まん花として、人生の大部分をこの画面に捧げてきた経験から言わせてもらえば、この数字は非常に納得のいくものです。

本作は、早期アクセスという隠れ蓑を脱ぎ捨てて1.0という正式リリースを迎えたはずですが、プレイヤーの体感としては「未完成の美学」が過ぎる状態が続いています。特に深刻なのは、単なる表示の不具合にとどまらない「ゲームの進行そのものを阻害するバグ」の存在です。

例えば、多くのプレイヤーが指摘している「壁抜け」や「地形への埋没」です。丹精込めて築き上げた難攻不落の城塞を、敵はおろか味方の家畜までもが物理法則を無視して通り抜けてしまう。これは没入感を削ぐどころか、戦略そのものを根底から崩壊させる致命傷と言わざるを得ません。

プレイヤーの期待と開発のズレ

なぜこれほどまでに「最適化」が不満を集めるのか。それは、本作が要求するスペックと、実際の挙動が釣り合っていないからです。マップを広げ、開拓者の数を増やし、建築物を多層化していくほど、PCは悲鳴を上げ、フレームレートは中世の処刑場のように凍りつきます。

開発チームは新機能の追加には熱心ですが、既存の根深い問題——特に「パッシング(経路検索)」の根本的な見直し——を後回しにしているという印象を拭えません。プレイヤーは新しい家具や役職が欲しいのではなく、まず「普通に歩き、普通に働いてくれる環境」を求めているのです。

(プレイ時間: 118時間) This game is no more ready today for full release than it was a year or more ago. Many of things simply don’t work or they’re poorly designed. But literally every complaint I can level at the game pales in comparison to the biggest and most game-breaking issue of all: Pathing.
(このゲームは、1年前と比べても正式リリースできる状態にはありません。多くの要素が機能していないか、設計が貧弱です。しかし、あらゆる不満の中でも最大かつ致命的な問題は「パッシング(経路検索)」です。)

正式リリースという看板を掲げながら、根幹部分の欠陥を放置し続ける開発姿勢が、多くの熱心なファンを失望させている事実は否定できません。

バグを放置したままの新機能追加は、砂上の楼閣を築く行為に等しい。

不満の元凶「They」の分析

Going Medieval - ゴーイング・メディーバル レビュー:低評価 レビュー画像 Graph2_Bar.png

※集計サンプル数: 100件

頻出単語「They」が意味するもの

次にデータ2、頻出単語TOP7に注目してみましょう。ここで最も多く現れる言葉は、なんと「They(彼ら)」の57回です。この「They」とは一体誰を指すのか? 言うまでもなく、プレイヤーが管理すべき対象である「開拓者たち」です。

このデータは非常に示唆に富んでいます。コロニーシムにおいて、プレイヤーの分身であり、手足となるはずの「彼ら」への言及が不満点において最多であるということは、すなわち「彼らがプレイヤーの思い通りに動かないこと」が最大のストレス源になっていることを証明しています。

どす恋まん花も、親の顔より見たであろう画面に向かって何度「違う、そっちじゃない!」と叫んだか分かりません。開拓者たちが、わざわざ遠回りのルートを選んで餓死したり、自分で作った壁の向こう側に閉じ込められて絶望の淵に立たされたりする様を見るのは、もはや日常茶飯事の悲喜劇なのです。

「Rimworld」という高すぎる壁

そして頻出単語には「Rimworld」の名も堂々とランクインしています。32回という言及数は、本作がいかにジャンルの王者と比較され続けているかを如実に物語っています。

プレイヤーが「They」と言うとき、そこには「RimWorldの彼らなら、もっと賢く動いてくれたのに」という隠れた嘆きが含まれています。2Dの平面から3Dの立体構造へと進化したことで、パッシングの計算量は飛躍的に増大しました。しかし、その技術的難易度に対する解決策が、本作ではまだ不十分なのです。

具体的には、優先順位の設定やタスクのキューイング(予約)といった、この手のゲームに不可欠なQoL(クオリティ・オブ・ライフ)が欠落、あるいは洗練されていません。その結果、プレイヤーは「全能の神」ではなく「手のかかる幼児の世話係」としての作業を強いられることになります。

(プレイ時間: 177時間) It’s BAAAD, and when it was considered early access, I figured that’d get addressed, but it being 1.0 means it already SHOULD have been addressed. Large constructions take thrice to four times as long as they should because your builders are JUST stupid…
(ひどすぎる。アーリーアクセスの頃ならまだしも、1.0になっても改善されていないのは問題だ。建築家がバカすぎるせいで、巨大な建築物を作るのに本来の3〜4倍の時間がかかる。)

プレイヤーが戦っているのは過酷な冬や野盗ではなく、AIの底知れぬ愚かさであるという現実に、多くの熟練開拓者が指紋がなくなるほどマウスを握りしめながら憤慨しているのです。

3Dの広がりは、AIが迷子になるための「余白」に過ぎなかったのか。


ユーザーが直面する現実

理不尽な死と空虚な城塞

さて、ここで具体的にどのような「地獄」が展開されるのか、私の脳細胞に刻み込まれた記憶を元に描写してみましょう。

あなたは数えきれないほどの時間を費やし、石を積み上げ、壮大な城壁を築き上げたとします。それはまさに、暗黒時代に灯る希望の光。しかし、いざ襲撃が始まると、あなたの期待は無残にも打ち砕かれます。敵のAIは、重厚な石の門を正攻法で破るのではなく、手にした剣で石壁そのものを叩き壊し始めるのです。

物理学を無視したこの挙動に、あなたは呆然とするでしょう。それだけではありません。防御のために配置した射手たちは、高所からの有利を活かすどころか、目の前の敵にターゲットを固定できず、右往左往するばかり。挙句の果てには、近接ユニットがあなたの命令を無視して勝手に城外へ突撃し、数に勝る敵軍の中に消えていく……。

微細な管理(マイクロマネジメント)の罠

さらに、日常生活においてもストレスの種は尽きません。一つの作業台を移動させるだけで、それまでに設定していた全ての予約タスクが消滅する仕様。動物が増えすぎても自動で屠殺するシステムがなく、一頭一頭クリックして指示を出す苦行。

これらは単なる手間に見えますが、開拓地の規模が大きくなるにつれて、ゲームプレイを「虚無」へと変えていきます。プロモーションビデオに映し出されるような巨大な城下町を維持するためには、もはや人間の精神力を超えた反復作業が必要となるのです。そして、それだけの苦労をして作り上げた巨大都市に住むのは、たった20人程度の「彼ら」だけ。

その結果、広大な城は誰にも使われない部屋が並ぶゴーストタウンと化します。この「スケール感と実態の乖離」こそが、プレイヤーが最終的に行き着く虚脱感の正体です。

(プレイ時間: 14時間) WHO is living there when you can only barely get to 20 settlers? I definitely bought the game based on those exciting videos… only to find out when you get there everything is a ghost town.
(入植者が20人にも満たないのに、誰がそこに住むというのか? 開発の素晴らしいビデオを見て買ったが、たどり着いた先はただのゴーストタウンだった。)

映像が提示する「壮大な夢」と、システムが許容する「貧弱な現実」の溝こそが、低評価の底に流れる冷たい不信感の源泉と言えるでしょう。

美しすぎる宣伝は、時に残酷な嘘となってプレイヤーの胸を刺す。

それでも支持される理由

3D建築がもたらす唯一無二の法悦

ここまで辛辣に語ってまいりましたが、どす恋まん花は依然としてこのゲームを嫌いになれません。それどころか、睡眠時間を削り、視力が衰えるほどモニターを凝視し続ける理由が確かにあるのです。

それは、Z軸(高さ)を伴う建築の圧倒的な面白さです。RimWorldを筆頭とする平面的なコロニーシムでは決して実現できなかった、「地下室」や「多層建築」の概念は、一度味わうと中毒になります。

夏場に肉を腐らせないために地下数メートルを掘り進め、そこに冬の間にかき集めた氷を詰め込む「氷室」を作る。この、リアリティと合理性が結びついた瞬間の喜び。あるいは、敵のトレビュシェットの弾道を計算に入れながら、斜面に沿って複雑な防衛ラインを構築する高揚感。これらは他の追随を許さない、本作だけの聖域です。

プレイヤーの妄想を具現化する「城」

また、本作には中世史への深いリスペクトが感じられる瞬間があります。虎口や枡形といった日本の城塞技術すら応用できる建築の自由度は、歴史ファンや城郭マニアにとっては垂涎の的でしょう。

AIがポンコツであることは、逆説的に「いかにこの愚かな彼らを効率よく動かすための動線を作るか」という、高度なパズルゲームとしての側面を生んでいます。不便さを、独自の工夫でねじ伏せる。その試行錯誤のプロセスこそが、このジャンルを愛する「廃人」たちの主食なのです。

不満を漏らしつつも数千時間を捧げるプレイヤーが多いのは、この「素材の良さ」と「代替不可能な建築体験」があるからです。彼らは怒っているのではなく、この傑作になり得た原石が、磨ききられないまま放置されていることに「焦れている」のです。

欠点を知り尽くした上で、なお建築ボタンを押してしまう抗いがたい魅力が、この荒廃した世界には確かに満ち溢れています。

この不自由な世界を、自由な建築で支配する快感こそが真髄。


最終評価と購入ガイド

『Going Medieval – ゴーイング・メディーバル』は、現状において「極上の素材を、荒削りな技術で調理した料理」のようなゲームです。万人に手放しでお勧めできる完成度ではありません。しかし、特定の性癖——失礼、特定のこだわりを持つゲーマーにとっては、一生モノの付き合いになる可能性を秘めています。

どす恋まん花としての最終的な見解を申し上げれば、本作は「効率」を求める作業ゲーマーではなく、「情緒」と「ロマン」を求める建築家、あるいは「AIのポンコツさすら慈しめる」広い心を持った指導者のためのゲームです。

バグや操作性の悪さに憤慨するのか、それを中世の混沌として笑い飛ばせるのか。その分岐点が、あなたが本作を「神ゲー」と呼ぶか「クソゲー」と呼ぶかの分かれ道となるでしょう。

✅ 購入をお勧めする人

  • 「高いところから矢を射かけたい」という原始的な欲望に忠実な人。
  • 地下室、塔、螺旋階段といった「立体的な拠点作り」にロマンを感じる人。
  • 効率よりも、風景としての美しさや、中世の牧歌的な雰囲気を重視する人。

❎ 購入を避けるべき人

  • 一分の隙もない洗練されたUIや、賢いAIによるオートメーションを求める人。
  • 「早期アクセス」の名残(バグや最適化不足)に強いストレスを感じる人。
  • RimWorldと同等の、膨大なコンテンツ量と緻密なイベント展開を期待する人。

執筆:どす恋まん花

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