皆さま、ごきげんよう。人気ゲームライターのどす恋まん花でございます。
世の中には「期待の星」と呼ばれるタイトルがいくつも存在しますが、今回わたくしがペンを執るのは、オープンワールド・ゾンビサバイバル界隈で今、最も熱い視線を浴びている一作『VEIN』です。何を隠そう、まん花はこのタイトルを既に2000時間やり込んでおります。
もはやこのゲームの世界で過ごした時間は、わたくしにとっての「第二の人生」と言っても過言ではありません。キーボードのWASDキーが摩耗し、指の形に窪んでしまうほど、この荒廃した世界を駆け抜けてまいりました。しかし、愛しているからこそ、見過ごせない「歪み」があるのも事実。
本作は現在、圧倒的な高評価を得ていますが、その光に隠れた「低評価レビュー」の中にこそ、本作が真の神ゲーになれるかどうかの分岐点が隠されているのです。データと執念、そして溢れんばかりのゲーマー魂を持って、本作の真実を紐解いていきましょう。
作品概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ゲームタイトル | VEIN |
| 発売日 | 不明 |
| 開発元 | 不明 |
| 総レビュー数 | 9,388件 |
| 評価内訳 | 高評価: 8,419 / 低評価: 969 |
| 好評率 | 90% |
| 平均スコア | ★★★★☆ (4.5) / 5.0 |
| 日本語対応 | 不明(有志翻訳MODあり) |
| 概要 | ゾンビが蔓延る世界を舞台にした、極めて自由度の高い3Dサバイバルシミュレーター。 |
| 対応機種 | PC (Steam) |
究極の「ゾンビサバイバル」への挑戦
本作『VEIN』を一言で表現するならば、「3D版Project Zomboid」という言葉が最もしっくりくるでしょう。空腹、渇き、体調管理、そして何より「生活」を感じさせる緻密なアイテム管理。これまでのゾンビゲームが「戦闘」に重きを置いていたのに対し、本作は「生存そのもの」のディテールに異常なまでの情熱を注いでいます。
期待と不安が入り混じるアーリーアクセス
圧倒的な好評率90%という数字は、多くのプレイヤーがこのゲームの「骨格(スケルトン)」に魅了されていることを示しています。しかし、残りの10%が叫ぶ悲鳴は、決して無視できるものではありません。未完成ゆえの脆さと、開発陣の思想がぶつかり合う最前線。それが今の『VEIN』なのです。
データが示す不満の傾向

さて、ここからはデータに基づいた冷静な分析を行ってまいりましょう。不満カテゴリの内訳を見ると、圧倒的1位は「バグ/最適化」の27件です。これはアーリーアクセスの宿命とも言えますが、本作の場合はその質が少々特殊です。
プレイヤーの「努力」を無に帰すバグの脅威
サバイバルゲームにおいて、最もプレイヤーの心を折るものは何でしょうか? 強い敵? 資源の枯渇? いいえ、違います。それは「積み上げた時間が一瞬で消える」ことです。本作におけるバグの多くは、単なる表示の乱れではなく、苦労して築き上げた拠点や、命を懸けて集めた物資が文字通り「消滅」するという、ゲームデザインの根幹を揺るがす致命的なものを含んでいます。
最適化不足が招く没入感の欠如
また、FPS(フレームレート)の不安定さも深刻な問題として挙げられています。どれほど素晴らしいグラフィックやシステムを用意しても、肝心の動作がガクガクでは、死線を彷徨う緊迫感も台無しです。特に車での移動中や、ゾンビの大群に囲まれた際の処理落ちは、そのまま「理不尽な死」へと直結します。
構造的な欠陥とプレイヤーの期待
プレイヤーが本作に求めているのは「究極のシミュレーター」です。しかし、現状では「シミュレーターとしての緻密さ」と「ゲームとしての安定性」がシーソーのように不安定な関係にあります。開発が少人数であるという事情は理解できますが、プレイ時間が短い層ほど、この「未完成品を触らされている感覚」に強い拒絶反応を示しているのが見て取れます。
(プレイ時間: 4時間) Honestly vein is a good game but I have encountered so many issues that makes the game unplayable as Structures not loading and you can nocilp and just die, Zombies spawning out of nowhere, Attacking a zombie feels super weird Not actually knowing if you hit him or not, cars flying, gun Handling feels like shit. And hitting a small Bump Glitches the whole car, and the fps OH MY GOD, I know the game is in Early Access but still IT should not have any of these issues and make the game actually playable but I still find some fun in it as some of the glitches are actually funny… Important I only recommend this game after Some updates. also I’m Pretty sure this game has more bugs than ark and the long drive Combined
(正直なところ、VEINは良いゲームだが、プレイ不能にするほど多くの問題に遭遇した。建物がロードされず壁を抜けて死んだり、ゾンビがどこからともなく湧いたり、攻撃が当たっているのか分からないほど戦闘が違和感だらけだったり、車が空を飛んだり、銃の挙動が最悪だったり。小さな段差で車全体がバグるし、FPSもひどすぎる。アーリーアクセスなのは分かっているが、それでもゲームとして遊べる状態にするべきだ。バグが面白いこともあるけれど、アップデートを待ってから購入することをお勧めする。ArkとThe Long Driveを合わせたよりもバグが多いんじゃないかな)
このように、期待値が高いからこそ、現状の荒削りな部分に対する失望もまた深いのです。眼球がモニターの裏側に癒着するかと思うほどこの世界を見つめてきた、まん花の視点から見ても、この「不安定さ」は確かに大きなハードルとなっています。
バグは時に「笑えるハプニング」を通り越し、プレイヤーの「時間」を略奪する凶器へと変貌する。
不満の元凶「Man」の分析

次に注目したいのは、頻出単語ランキングのトップに君臨する「Man」という言葉です。54回という突出した数字。なぜ、ゾンビサバイバルゲームのレビューで「人(Man)」がこれほどまでに語られるのでしょうか。
言語の壁と「無名性の叫び」
データを見ると、「Ist」「Ich」「Und」といったドイツ語の基本単語も上位にランクインしています。ここから推測できるのは、ドイツ語圏のプレイヤーによる熱烈な(そして時に厳しい)フィードバックの多さです。ドイツ語において「man」は、英語の「one」や「you」のように「一般的に人は~する」という文脈で使われる不定代名詞です。
プレイヤーが直面する「操作感」の壁
つまり、この単語の多さは、「人はこのゲームでこう感じるはずだ」「普通ならこう動くべきだ」という、プレイヤー共通のストレスや「あるべき姿」への議論が活発に行われている証拠でもあります。特に操作性や戦闘のぎこちなさ(Clunky)に関する記述において、この「Man(人)」という主語が多用されています。
「人間らしさ」の欠如と違和感
また、本作のキャラクターモデルやアニメーションに対する不満も、この「Man」という単語に集約されています。カスタマイズの幅が狭い、あるいは造形が不自然であるといった指摘は、自己投影を重視するサバイバルゲーマーにとって、無視できない没入感の阻害要因となります。自分の分身となる「人(Man)」が、思い通りに動かない、あるいは見た目が受け入れがたいというストレスは、プレイを重ねるほど澱のように積み重なっていきます。
(プレイ時間: 9時間) Sinceramente, este juego no destaca en nada en el punto en el que está. El combate es lo más tosco y nefasto que he visto en mucho tiempo, no tiene ninguna mecánica de nada… En fin, podría ser un buen juego, y estoy seguro de que en algún momento lo será pero a día de hoy es un simulador de perder tiempo andando.
(正直に言って、現時点ではこのゲームは何の際立った点もない。戦闘は私が長い間見てきた中で最も不器用でひどいもので、何のメカニズムも感じられない。結局のところ、良いゲームになる可能性はあるし、いつかはそうなるだろうが、現時点ではただ歩き回って時間を無駄にするシミュレーターだ)
このレビュアーが語る「tosco(不器用、粗野)」という表現は、まさに本作の「人」の動きを象徴しています。わたくしも、親の顔より見た画面の中で、自分のキャラクターが不自然な挙動で壁に吸い込まれる様を何度も目撃してきました。
「期待」という名の重圧
「Man」という言葉がこれほど使われるのは、それだけ多くの人々がこのゲームについて「語りたがっている」からに他なりません。無関心であれば、これほど言葉を尽くす必要はないのです。しかし、現状の『VEIN』はその期待に応えるだけの「洗練」を、まだ「人」の挙動に与えられていないのです。
「人」として生きる喜びを求めて集まったプレイヤーたちが、最も「非人間的」な挙動に苦しめられているという皮肉。
ユーザーが直面する現実
本作を深く、深く掘り下げていくと、表向きの「楽しさ」とは裏腹に、プレイヤーを襲う「理不尽の濁流」が見えてきます。それは単なる難易度の高さではなく、ゲームシステムそのものが牙を剥く瞬間です。
虚無へと消える戦利品
例えば、あるプレイヤーは丹精込めて作り上げた拠点の中に、命懸けで集めた戦利品を保管しました。しかし、次にログインしたとき、そこには何もありませんでした。アイテムが「デスポーン(消滅)」してしまったのです。わたくしも、指紋がなくなるほどコントローラー(あるいはマウス)を握りしめ、数時間をかけて集めた医療品が、目の前で虚空に消えた時の絶望感を知っています。このゲームにおいて、バグは敵対するゾンビよりも恐ろしい存在なのです。
空飛ぶ車両と突然の死
また、本作の目玉の一つである「車両システム」も、現状では諸刃の剣です。修理し、燃料を満たし、広大なマップを探索する喜び。しかし、道端の小さな小石に乗り上げただけで車が宇宙まで飛んでいき、乗っていたプレイヤーは問答無用で即死するという事態が頻発しています。死体を探しに行けば、アイテムの半分が地面の下に埋まって回収不能。これではサバイバルではなく、運試しです。
開発の倫理観を問う「衝撃のアップデート」
さらに、一部のプレイヤーの間で大きな波紋を呼んだのが、ある日のアップデート内容でした。開発者が「ポジティブなニュース」として、銃器による自死機能を実装したと発表したのです。これには、ショックを受けたプレイヤーも少なくありませんでした。
(プレイ時間: 11時間) I was really enjoying where this game was going, I really was… Then the dev drops an update where literally the first thing they announce is “On a positive note, the player can take their own life with a firearm.” What the hell is this? … There are many folks, like myself, with histories of self harm ideation, and to just drop this as a light hearted feature is utterly messed up.
(このゲームの方向性を本当に楽しんでいた。しかし、開発者がアップデートで「ポジティブなニュースとして、プレイヤーは銃で自らの命を絶つことができるようになった」と発表した。一体これは何なんだ? 私のように自傷行為の念慮を持った経験がある人間にとって、これを軽い機能として導入するのはあまりに不当だ)
このように、ゲーム内の仕様だけでなく、開発側のプレゼンテーションや倫理観に対しても、一部のユーザーは強い不信感を抱いています。過酷な世界を描くことと、配慮を欠くことは別問題です。こうした「運営との距離感」もまた、低評価の裏に隠された重要な要素と言えるでしょう。
エンドコンテンツの欠如という「虚無」
さらに、やり込んだプレイヤーほど直面するのが「やることのなさ」です。一度拠点を構え、車を手に入れ、食料を確保してしまえば、それ以上の目的がありません。ゾンビは脅威ではなくなり、ただ同じ場所を往復するだけのルーチンワークが始まります。この「無限に続く虚無」に耐えられるかどうかが、本作を楽しめるかどうかの分水嶺となるのです。
期待という翼で高く飛ぼうとするプレイヤーの足を、未完成ゆえの理不尽と倫理的な違和感が強く引きずり下ろしている。
それでも支持される理由
ここまで厳しい現実を突きつけてまいりましたが、それでもなお『VEIN』が90%の好評率を維持しているのはなぜでしょうか。それは、本作が持つ「圧倒的なポテンシャル」が、すべての不満をねじ伏せるほどの輝きを放っているからです。
3Dで描かれる「生活」のリアリティ
本作が他のゾンビゲーと一線を画すのは、その「ディテールへの執着」です。ただアイテムを拾うだけでなく、民家の引き出しを一つずつ開け、中にある小物を整理し、壊れたラジオを修理する。その一つひとつの動作が、まるで本当にその世界で生きているかのような錯覚をプレイヤーに与えます。この「生活感」こそが、多くの廃人たちを(わたくしも含め)虜にしているのです。
車両カスタマイズの異常なまでの充実度
特に車両に関する作り込みは目を見張るものがあります。セダン、トラック、バス、果てはゴーカートに至るまで、多様な車種が存在し、それぞれに詳細な部品設定がなされています。キャンピングカーを改造し、動く拠点を構築する楽しみは、他のタイトルでは味わえない格別の体験です。たとえ時々車が空を飛んだとしても、その改造の楽しさには抗いがたい魅力があるのです。
世界が語る「無言のストーリー」
また、本作には明快なクエストこそ少ないものの、環境ストーリーテリングが非常に優れています。放置されたキャンプ跡、医療テントの惨状、民家に残された生活の痕跡。言葉はなくとも、そこで何が起きたのかを想像させる力があります。この「語りすぎない美学」が、探索のモチベーションを高く維持させてくれるのです。
開発との「共創」という感覚
アーリーアクセスという形態を最大限に活かし、頻繁なアップデートが行われている点も評価されています。最適化の問題も、最新のパッチで徐々に改善の兆しを見せています。「いつかこのゲームは化ける」という期待感こそが、今のプレイヤーを支える最大の糧なのです。わたくしも、脳細胞の隅々にまでこのゲームのマップが刻み込まれるほどプレイしてきましたが、アップデートのたびに新しい発見がある喜びは、何物にも代えがたいものです。
数々の欠陥という「毒」を飲み込んでなお、人々を熱狂させるだけの「至高のサバイバル体験」がここにはある。
最終評価と購入ガイド
さて、どす恋まん花としての結論を申し上げましょう。
『VEIN』は、現時点では「美しい、しかし猛烈に脆い骨組み」です。もしあなたが、完成されたストレスフリーな体験を求めているのなら、今はまだ手を出すべきではありません。しかし、もしあなたが「ゾンビサバイバルというジャンルの進化の瞬間に立ち会いたい」と願う求道者であるならば、これ以上の舞台はないでしょう。
本作は、プレイヤーに「忍耐」を要求します。バグに泣き、理不尽に怒り、それでもなお、翌日には再びその荒廃した世界へと足を踏み入れてしまう。そんな魔力が、この未完成の傑作には宿っています。
最後に、あなたがこの世界に飛び込むべきかどうかの判断基準をまとめておきました。
✅ 購入をお勧めする人
- Project Zomboidを3Dで遊びたいと切望していた人
- 効率よりも「生活のディテール」を愛し、家をデコレーションするのが好きな人
- バグすらも「アーリーアクセスの醍醐味」として笑い飛ばせる強靭な精神の持ち主
- 将来、神ゲーになった際に「俺は最初期から支えていた」と古参面をしたい人
❎ 購入を避けるべき人
- 「バグでアイテムが消える」ことに、激しい怒りと喪失感を覚える人
- 明確なストーリーやクエスト、エンディングを求めている人
- FPSの低下やカクつきに敏感で、常に安定した動作を求める人
- 倫理的に過激な表現(自死の描写など)に対して、強い不快感を抱く人
さあ、あなたならどうしますか?
わたくしは、たとえ明日また車が空を飛んだとしても、この愛すべき、そして憎むべき『VEIN』の世界に戻るつもりです。
それでは、いつかこの荒廃した世界で、一人の「生き残り」としてお会いしましょう。
どす恋まん花でした。
執筆:どす恋まん花
