モンスターハンターストーリーズ3 ~運命の双竜~ レビュー|低評価の真相と絆の行方

本ページはプロモーションが含まれています

皆さま、ごきげんよう。人気ゲームライターのどす恋まん花です。

話題の新作『モンスターハンターストーリーズ3 ~運命の双竜~』、皆さまはもうお手にとられましたか? 私はと言えば、この作品に2000時間という、客観的に見れば正気の沙汰とは思えないほどの情熱と時間を注ぎ込んでまいりました。もはや私の日常は、現実の世界よりもアズラルとビュリオンの国境付近にあると言っても過言ではありません。

しかし、巷では本作に対して「低評価」の声が少なからず上がっているのも事実です。80%という高い好評率を維持してはいるものの、残りの20%が抱える不満は非常に具体的で、かつ重いものばかり。今回は、一人の熱狂的なゲーマーとして、そしてデータを重んじるライターとして、本作がなぜこれほどまでに「愛され、そして叩かれているのか」を徹底的に解剖していきたいと思います。

目次

作品概要

モンスターハンターストーリーズ3 ~運命 レビュー画像 eyecatch.jpg

『モンスターハンターストーリーズ』は、モンスターハンターの世界を舞台にした、シリーズ第3弾となるRPGです。プレイヤーはモンスターと絆を結び、共に生きる「ライダー」となり、壮大な冒険へと旅立ちます。

本作の物語は、滅びの危機に瀕した二つの国「アズラル」と「ビュリオン」を軸に展開されます。絶滅したはずのリオレウスが発掘されたタマゴから誕生しますが、それは不吉の象徴とされる「蒼鱗の双子」でした。環境の荒廃と再び忍び寄る戦火の中で、ライダーはリオレウスとの絆を通じ、この世界の運命を変える真実を追い求めていくことになります。

システム面では、モンスターを仲間にし、育成する要素が中心です。ハンターシリーズでおなじみのモンスターたちを相棒(オトモン)として共に戦い、絆を深めながら物語を進めていく、シリーズならではの「共存」の魅力を体験できる作品となっています。重厚なストーリーと、モンスターと絆を育む育成・冒険の両方を深く味わえるゲームです。

項目 内容
ゲームタイトル モンスターハンターストーリーズ3 ~運命の双竜~
発売日 2026年3月12日
開発元 CAPCOM Co., Ltd.
総レビュー数 7,190件
評価内訳 高評価: 5,776 / 低評価: 1,414
好評率 80%
平均スコア ★★★★☆ (4.0) / 5.0
メタスコア 87 / 100
日本語対応 ✅ 対応
概要 モンスターハンターシリーズ RPG第3弾! 生まれし双竜、そして運命は交差する。 「モンスターハンターストーリーズ」は、モンスターと絆を結び、育て、共存する「ライダー」となり「モンスターハンター」の世界を冒険できるRPGです。
対応機種 PC (Steam)
Nintendo Switch
PlayStation 5

データが示す不満の傾向

モンスターハンターストーリーズ3 ~運命 レビュー画像 Graph1_Pie.png

※集計サンプル数: 100件

本作に寄せられた不満の声を分析すると、一つの顕著な傾向が見えてきます。不満カテゴリの内訳において、最も多いのが「ストーリー/テンポ」に関するもので、全体の21件を占めています。次いで「バグ/最適化」が19件と続きますが、まずはこの「ストーリー/テンポ」について深く切り込んでいきましょう。

期待値と現実のズレ

本作のストーリーは、前作までの「子供向け」という印象から一歩踏み出し、戦争や絶滅といった重いテーマを扱っています。しかし、これが逆にアダとなっている側面があるのです。寝食を忘れてコントローラーと合体し、物語の隅々まで見届けた私から見ても、展開の急ぎ足感は否めません。

特に後半のマップが小規模化し、物語が駆け足で完結に向かう点については、多くのプレイヤーが「未完成品を掴まされた」という感覚に陥っています。RPGにおいて物語のテンポは命ですが、本作では「ムービーによる中断」が頻発し、せっかくの没入感が削がれてしまうのです。キャラクターの造形やグラフィックが素晴らしいだけに、その器に見合うだけの「深み」が不足しているという指摘は、核心を突いていると言えるでしょう。

構造的な欠陥としての「対話の欠如」

ストーリーの問題は、単なる内容の良し悪しに留まりません。ゲームデザインそのものが、物語を体験させることよりも「特定の作業」を強いる構造になっている点に不満が集中しています。

(プレイ時間: 84時間) …The story was actually pretty short… the final fight was barely a challenge with some very stereotypical or even cringe shounen esque writing… I figured that since this time around the cast of characters were actually adults with the setting being a war, we’d get some actually mature story telling, but man was I disappointed.
(日本語訳:ストーリーは実際かなり短かった……最終決戦もほとんど手応えがなく、ステレオタイプで、時には見ていて恥ずかしくなるような少年漫画風の脚本だった。今回は登場人物が大人で、舞台も戦争ということで、成熟した物語を期待していたのだが、本当にがっかりしたよ。)

このレビューが示す通り、ターゲット層を上げようとした試みが、中途半端な「少年漫画的ノリ」に終始してしまったことが、コアなゲーマーたちの反感を買っているのです。

期待値と現実の剥離

物語という「体験」を売りにするタイトルにおいて、このズレは致命的な違和感としてプレイヤーの心に残ります。特に大人向けの深みを求めた層にとって、本作のシナリオは「見た目だけが豪華な書き割りの舞台」のように映ってしまったのかもしれません。

ストーリーへの期待が大きかったからこそ、落胆もまた深かったのです。

不満の元凶「There」の分析

モンスターハンターストーリーズ3 ~運命 レビュー画像 Graph2_Bar.png

※集計サンプル数: 100件

さて、頻出単語データに目を向けると、興味深い事実が浮かび上がります。最も多く使われている単語は「There(39回)」です。なぜ、これほどまでに代名詞的な言葉が多用されるのでしょうか。

「そこに有るべきものが無い」という叫び

この「There」が使われる文脈を詳細に追っていくと、そこにはある共通した絶望が隠されていました。”There is no post-game”(クリア後のコンテンツがない)、”There are too many AOE moves”(全体攻撃が多すぎる)、”There are constant crashes”(クラッシュが頻発する)。

眼球がオトモンの卵と同じ模様に見えるほど画面を凝視し続けてきた私には、この言葉の裏にある「飢え」が痛いほどわかります。特に、前作に存在した「オンライン要素」や「クリア後のやり込み要素」がバッサリと切り捨てられていることに対し、プレイヤーは「そこに有るべき楽しみが存在しない」という事実を突きつけているのです。

ストレスの発生メカニズム

「There」は、操作感や戦闘バランスへの不満としても現れます。例えば、敵モンスターが繰り出す理不尽な全体攻撃(AOE)に対して、こちらが介入できる余地がほとんどない場合、「There’s no way to counter(対抗手段がない)」という言葉が飛び出します。

本来、ジャンケンのような三すくみの駆け引きが楽しかったはずのシリーズですが、今作では「敵の理不尽な火力をいかに耐えるか、あるいはいかにハメるか」という、単調な消耗戦になりがちです。この「選択肢の不在」こそが、プレイヤーに「There(そこ)」という言葉を使わせる最大の要因となっているのです。

(プレイ時間: 68時間) …If you enjoyed the previous two games, then let me tell you the most important detail regarding this one: There is no formal post-game. …it feels like you just wasted a lot of your time.
(日本語訳:前2作を楽しんだ人に、このゲームに関する最も重要な事実を伝えよう。正式なクリア後コンテンツが存在しないのだ。……まるで時間を無駄にしたかのような気分になるよ。)

このように、多くのプレイヤーが「到達した先にあるはずの報酬」の欠如を、強い言葉で訴えています。

存在しないものへの渇望

フルプライスのゲームとして、前作から進化した姿を見せるべきところで「削除」という選択肢を選んでしまったことが、熱心なファンを落胆させる大きな要因となりました。

「有るべきものが無い」という絶望が、この単語に集約されています。


ユーザーが直面する現実

モンスターハンターストーリーズ3 ~運命 レビュー画像 ss_2.jpg

では、実際にコントローラーを握ったプレイヤーたちは、どのような「地獄」を見ているのでしょうか。人生の重要な決断をすべてライダーとしての視点で行うレベルで本作をやり込んだ立場から、その惨状を具体的に描写してみましょう。

全体攻撃の嵐と、失われた「対話」

戦闘が始まると、そこにはかつての知略を駆使した戦いはありません。敵モンスターは、こちらがスピードで攻めようがパワーで構えようがお構いなしに、チーム全体を一撃で壊滅させるような全体攻撃を連発してきます。プレイヤーに許された選択肢は、ひたすら耐性のある防具で固めるか、あるいは「睡眠」や「麻痺」で敵の行動そのものを封殺する「ハメ技」に頼るか、そのどちらかです。

これが何を意味するか。それは、モンスターとの「絆」を通じた共闘というコンセプトの崩壊です。どんなに愛着のあるオトモンを育てても、結局は「ハメるためのスキル」を持った個体しか選ばれなくなります。戦闘が、作業へと成り下がる瞬間です。

最適化不足という名の壁

さらに、ゲームの内容以前の問題として「クラッシュ」の多さが致命的です。せっかく貴重な卵を拾い、拠点に戻ろうとした瞬間に画面が凍りつく。あるいは、メニューを開いただけでPCごと再起動を余儀なくされる。

(プレイ時間: 6時間) …Regardless of what system I attempt to the play the game, there are constant and frequent crashes. …Playing the game has become an exercise in frustration where I’m constantly seeking save points instead of enjoying the content.
(日本語訳:どのシステムでプレイしようとしても、絶えず頻繁にクラッシュが発生する。……ゲームをプレイすることは欲求不満の練習のようになっており、内容を楽しむ代わりに常にセーブポイントを探し回っている状態だ。)

この「セーブポイントを探すゲーム」に変貌してしまった現状は、もはや冒険とは呼べません。特にSteam Deckなどの携帯機での動作の不安定さは、手軽に遊びたいというユーザーの願いを無慈悲に打ち砕いています。

理不尽の連鎖によるストレス

これらの要素が組み合わさることで、プレイヤーは「努力が報われない虚無感」と「技術的な不安」の板挟みになります。絆を育むはずのゲームで、最も絆が試されているのは、開発元とプレイヤーの信頼関係そのものかもしれません。

プレイヤーの知略をあざ笑うかのような「全体攻撃の暴力」が、冒険の楽しさを削いでいる。

それでも支持される理由

モンスターハンターストーリーズ3 ~運命 レビュー画像 ss_3.jpg

ここまで厳しい現実を突きつけてきましたが、それでもなお、このゲームには「捨てがたい魅力」が溢れています。脳のシナプスが「絆ゲージ」に置き換わるほど本作に没頭した私が、公平な視点でその美点を語りましょう。

圧倒的なビジュアルと「生態系」の表現

まず、グラフィックと演出については、シリーズ最高峰であることは疑いようもありません。モンスターたちのモーション一つ一つに愛が込められており、等倍速で眺めていたいと思わせる力があります。

新要素である「生息地回復システム(Habitat Restoration System)」は、乱獲によって失われた生態系を取り戻すという、これまでのモンハンにはなかった「守る側」の視点を与えてくれました。どのエリアにどのモンスターを戻すか、それによって卵のプールがどう変化するか。このパズル的な楽しさは、育成好きのプレイヤーにはたまらない中毒性を持っています。

絆を感じさせるキャラクターたち

また、今作の同行者たちは非常に個性的です。特に、料理を得意とするエレーヌのようなキャラクターは、殺伐とした戦いの中に安らぎを与えてくれます。彼女たちの存在があるからこそ、救いのない物語の中でも「この人たちのために頑張ろう」というモチベーションが維持できるのです。

育成システムも洗練されており、因子(遺伝子)の付け替えが容易になったことで、自分だけの最強モンスターを作る楽しみは健在です。「作業」と言われようとも、その過程で感じる「強くなっていく実感」は、やはりこのシリーズならではの醍醐味と言えるでしょう。

オトモンへの愛情と洗練された育成

不満を漏らしつつも、多くのプレイヤーが数十、数百時間を費やしているのは、この「モンスターと共に歩む楽しさ」というコアの部分が、依然として強烈な輝きを放っているからに他なりません。

欠点を補って余りある「絆」の体験が、確かにそこには存在します。


最終評価と購入ガイド

さて、呼吸をするよりも自然にサブクエストを回す域に達した私、どす恋まん花としての結論をお伝えします。

本作は、「極上の素材を使いながら、調理の仕上げで盛大にミスをした名店の一皿」のようなゲームです。ビジュアル、育成の基礎、そしてモンスター愛。これらは間違いなく最高級です。しかし、戦闘バランスの調整不足や、コンテンツの削減、そして致命的な不安定さが、その味を大きく損ねてしまっています。

それでも、モンスターハンターの世界を愛し、相棒と共に大地を駆け巡る体験を求めているのであれば、遊ばないのはあまりにも勿体ない。今はまだ嵐の中にありますが、今後のアップデートによって、この「双竜」が真の意味で羽ばたく日が来ることを、私は信じて疑いません。

✅ 購入をお勧めする人

  • モンスターの育成やスキルのカスタマイズに何時間でも没頭できる人
  • シリーズ最高のグラフィックでオトモンたちの躍動する姿を見たい人
  • 「絆」というテーマを軸にした、少し大人向けの物語に興味がある人

❎ 購入を避けるべき人

  • 理不尽な全体攻撃を連発する敵に対して、強いストレスを感じる人
  • クリア後の膨大なエンドコンテンツやオンライン対戦を最重視する人
  • PCスペックや最適化不足によるクラッシュに対し、我慢がならない人

皆さまの旅路に、幸多からんことを。


執筆:どす恋まん花

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次