皆様、こんにちは。ゲームを愛し、ゲームに愛されたいブロガー、どす恋まん花です。
本日取り上げるのは、泣く子も黙る時間泥棒シミュレーションの最新DLC、『Oxygen Not Included: The Aquatic Planet Pack』です。私、まん花はこのシリーズに2000時間という、人生の小さくない一部を捧げてきました。もはや私の血管には血液ではなく、高度に濾過された「汚染水」が流れているのではないかと錯覚するほど、この過酷な小惑星管理に没頭してきた自負があります。
しかし、今回のDLC、そして最近のKlei Entertainmentの動向には、一言申し上げなければならない「澱(おり)」のようなものを感じております。Steamでの評価は「非常に好評」を維持しているものの、その裏側で渦巻く「低評価」の声。それは単なるクレーマーの戯言なのか、それとも愛ゆえの悲鳴なのか。
長年、指紋がなくなるほどキーボードを叩き、複製人間(デプリカント)たちの排泄物管理に精を出してきた一人の廃人として、本作の真実を徹底的に解体していきたいと思います。
作品概要

『Oxygen Not Included』の追加コンテンツ「The Aquatic Planet Pack」は、水中を舞台にしたコロニービルド・シミュレーションです。本作の最大の特徴は、シリーズ初となる「泳ぎ」スキルの導入です。プレイヤーは複製人間(デプリカント)に泳ぎを習得させ、水中に沈んだ未知の惑星でコロニーの構築と運営に挑みます。
システム面では、海洋バイオーム特有の資源管理が重要です。発光植物や新種の海洋生物を活用した「水中養殖」が鍵となり、溺れそうな時に酸素を供給してくれる魚など、水中ならではの独創的な生存戦略が求められます。また、新素材「ゴム」の生産により、高電圧の絶縁電線や足元の濡れを防ぐゴム長靴といった新アイテムが作成可能で、電力インフラや作業効率の最適化が図れます。
さらに、100種類以上のマリンスタイルの外見変更アイテムや、独自の進化を遂げた新たな生存者の勧誘など、拠点のカスタマイズ要素も豊富です。美しくも過酷な深海で、限られた資源をやりくりしながら居住地を広げていく、戦略性と探索が融合した全く新しい水中サバイバル体験を楽しめる内容となっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ゲームタイトル | Oxygen Not Included: The Aquatic Planet Pack |
| 発売日 | 2026年6月11日 |
| 開発元 | Klei Entertainment |
| 総レビュー数 | 223件 |
| 評価内訳 | 高評価: 190 / 低評価: 33 |
| 好評率 | 85% |
| 平均スコア | ★★★★☆ (4.3) / 5.0 |
| 日本語対応 | ❌ 未対応 |
| 概要 | Dive into the deep end of space colony expansion in The Aquatic Planet Pack! This DLC features a new flooded planet with marine biomes, resources, critters, plants, and more. Towel not included. |
| 対応機種 | PC (Steam) |
データが示す不満の傾向

さて、ここからはデータに基づき、なぜ本作に「低評価」のメスが入っているのかを分析していきましょう。
まず、不満カテゴリの内訳を見ると、圧倒的な第1位は「バグ/最適化」の9件です。これは全体の不満の約8割を占めており、無視できない数字です。まん花もこれまで、親の顔より複製人間たちの顔を見て過ごしてきましたが、今回のバグの多さは、正直なところ「テストプレイをしたのか?」と首を傾げたくなるレベルです。
バグが蝕むゲーム体験
本作の目玉であるはずの「水中」という環境が、皮肉にもバグの温床となっています。具体的には、複製人間の移動ルート計算(パファインド)が水中で頻繁にバグり、彼らが「虚無を見つめて立ち尽くす」という事態が多発しています。あるいは、新種の魚が謎の挙動で空中へ飛び出し、そのまま餓死するという、シュールを通り越して悲劇的な光景が繰り広げられているのです。
このような最適化の不足は、精密なリソース管理を楽しむONIプレイヤーにとって、最大のストレス要因となります。私たちが求めているのは、自分のミスでコロニーが崩壊する「納得感のある死」であって、システムの不備で魚が死に絶える「理不尽な損失」ではないのです。
本体側のメカニズム変更という「巻き添え」
さらに深刻なのは、DLCを導入していないプレイヤーにまで実害が及んでいる点です。今回のアップデートに伴い、ベースゲーム(本体)側の養殖メカニズムが変更・制限されたことで、DLCを買っていないユーザーまでもが「今までできていたことができなくなった」と憤慨しています。
(プレイ時間: 0時間) 啥时候改完啥时候转好评,为啥要动本体的养鱼机制?本体连水下养鱼器都没有,不说产出问题,关键是现在养不了鄂鱼了,你总得考虑无DlC玩家吧。
(日本語訳:いつになったら修正して高評価に変えさせてくれるんだ?なぜ本体の養殖メカニズムに手を出した?本体には水中養殖器さえないんだ。産出の問題はさておき、決定的なのは今はもう(以前のように)魚が飼えないことだ。DLCを持っていないプレイヤーのことも考えるべきだろう。)
このレビューが指摘するように、新要素を売るために既存のシステムを「不便にする」という手法は、長年コミュニティを大切にしてきたKleiらしからぬ選択と言わざるを得ません。魂をコロニーに売った熟練プレイヤーたちからすれば、これは裏切りに近い行為に映るわけです。
バグは単なるプログラムのミスですが、設計思想の歪みはコミュニティ全体の不信感へと繋がります。
既存の楽しさを奪ってまで新商品を押し売りする姿勢は、長年のファンを失望させる劇薬でしかない。
不満の元凶「Dlc」の分析

次に、頻出単語のデータを見てみましょう。トップは「Dlc」で33回、続いて「Bug」が9回となっています。この「Dlc」という単語がこれほど多く、しかも否定的な文脈で語られる背景には、Klei Entertainmentというスタジオの変化に対する、ユーザーの透徹した視線があります。
「バラ売り」への不信感
かつてのKleiは、大型アップデートを無料で提供し、プレイヤーを驚かせてきました。しかし、近年は「Planet Pack」という形で、小規模な有料DLCを矢継ぎ早にリリースするスタイルにシフトしています。これが一部のユーザーには「コンテンツの切り売り」と捉えられているようです。
特に、今回のAquatic Planet Packは、先行して発売されたFrosty Planet PackやPrehistoric Planet Packと比較しても、そのボリューム不足や「過去のアイデアの使い回し」感が指摘されています。まん花も、もはや自分の体液が汚染水になっているレベルで本作をやり込んできましたが、確かに今回の新要素は、かつての「Spaced Out!」ほどの衝撃やゲーム性の拡張を感じにくいのが正直なところです。
外部開発と品質の乖離
レビューの中には、外部の協力会社が関わっていることによる品質の低下を指摘する声も目立ちます。アートスタイルこそONIの伝統を継承していますが、内部のメカニズムやバランス調整において「ONIらしさ」が欠けているという意見です。
(プレイ時間: 0時間) Pretty lazy implementation of a lot of concepts that could be interesting, if they weren’t so bare bones. DLC after DLC is getting lazier and lazier with prehistoric planet pack looking better than ever after this horrible release. … Not only that, the audacity to raise the price of this DLC to compensate for paying an external collaborator is ridiculous, showing that Klei would much rather continue to milk the community instead of provide interesting DLCs.
(日本語訳:興味深いコンセプトの多くが、骨組みだけの非常に怠慢な実装になっている。DLCが出るたびにどんどん手抜きになっており、このひどいリリースの後では、以前のPrehistoric Planet Packがかつてないほど良く見える。それだけでなく、外部協力者への支払いのためにこのDLCの価格を上げるという厚かましさは滑稽だ。Kleiが面白いDLCを提供するよりも、コミュニティを搾取することを選んだことを示している。)
この辛辣な指摘は、単なる愚痴ではありません。ONIというゲームが持つ「複雑に絡み合うシステム」へのリスペクトが、現在の開発体制では維持できていないのではないか、という懸念の表れです。
テンセント傘下への不安
多くの低評価レビューが共通して言及しているのが、大手資本(テンセント)による買収後の変化です。「以前は無料で提供されていたような規模の内容が、今は有料の、しかもバグだらけのDLCとして提供されている」という不満は、かつての「誠実なインディー開発者」としてのKleiを愛していたファンにとって、耐え難い苦痛なのです。
開発スタジオの「魂の変節」を感じ取ったとき、プレイヤーの評価はデータ上の不具合以上に厳しくなるものです。
私たちは、新しい惑星を求めているのではありません。私たちが求めているのは、あの頃の、純粋に「最高のシミュレーションを作ろう」としていたKleiの情熱なのです。
「切り売りされるコンテンツ」と「失われた誠実さ」が、かつての神ゲーを凡作へと押し下げている。
ユーザーが直面する現実

では、実際にこのDLCをプレイすると、どのような光景が待ち受けているのでしょうか。熟練の管理者である皆様なら想像がつくでしょう。しかし、現実は想像以上に過酷で、そして「虚無」です。
水中という名の「監獄」
あなたは新しい惑星に降り立ちます。そこは一面の青い世界。複製人間たちは意気揚々と水に飛び込みます。しかし、彼らが「泳ぎ」スキルをマスターするまでの間、その移動速度は絶望的に遅い。酸素ゲージが刻一刻と減り、心拍数が上がる中、複製人間はノロノロと水面を目指します。
ようやく泳ぎを覚えたとしても、今度はルート検索のバグが襲いかかります。彼らは目的地の目の前で突然静止し、あたかも「深淵を覗く者は、深淵からも覗かれている」と言わんばかりに虚空を見つめ、そのまま窒息死します。これはプレイヤーの設計ミスではありません。システムの気まぐれによって、丹精込めて育てた複製人間が「ゴミ」のように失われるのです。
養殖の崩壊と「墜落する魚」
新種の海洋生物を育てようとしても、そこにはさらなる試練が待っています。水中養殖器の不具合により、餌を与えられなくなった魚たちが次々と餓死していきます。あるいは、水中で生活すべき魚が、なぜかタイルの隙間に挟まり、あるいは重力を無視して「空中」へとワープし、バタバタと跳ねながら息絶えていく。
(プレイ時間: 0時間) 科雷你™更了个什么玩意出来,寻路bug多到逆天,负智人成天罚站,鱼一直坠落吃不到食直接饿死,你们是一点测试不做就拿出来卖吗
(日本語訳:Klei、お前は一体何を更新したんだ。移動ルートのバグが多すぎて逆天(※ありえない)だ。複製人間(負智人)は一日中ボーッと突っ立っているし、魚は絶えず(空中へ)墜落して餌を食べられず、そのまま餓死する。お前たちは少しもテストせずに売り出したのか?)
この「負智人(バカ人間)」という蔑称が使われるほど、AIの劣化は深刻です。本来、ONIの醍醐味は「複雑な自動化ラインを構築すること」にあります。しかし、基礎となるAIが壊れていれば、どんなに壮大な計画も砂上の楼閣、あるいは「水上の楼閣」に過ぎません。
虚無の終盤戦
なんとかバグの嵐を乗り越え、水中都市を安定させたとしましょう。しかし、その先に待っているのは、驚くほど「いつも通り」の風景です。水中バイオームを抜けて宇宙を目指し始めると、このDLC独自の要素は影を潜め、これまでのONIと何ら変わらない作業が始まります。
序盤の不便さをバグと共に耐え抜いた報酬が、既存のルーチンワークであるという事実は、多くのベテランプレイヤーを虚脱感へと突き落とします。新しい料理「スシ」が登場したところで、その中身がこれまで通りの「あのライス」であることに落胆する日本人プレイヤーの姿も、このゲームが抱える「底の浅さ」を象徴しています。
結局のところ、このDLCは「水中」というスキンを被せただけで、ゲームの根本的な面白さを拡張するには至っていないのです。
バグと戦い、AIに絶望し、辿り着いた先にあるのは「変わり映えのしない日常」という名の虚無だ。
それでも支持される理由

ここまで厳しい意見を連ねてきましたが、それでも本作の好評率が85%という高い水準にあるのはなぜでしょうか。そこには、やはりONIというゲームが持つ、抗いがたい魅力があるからです。
圧倒的なビジュアルと「水の癒やし」
まず特筆すべきは、そのアートワークの美しさです。水中バイオームの色彩設計、発光植物が醸し出す幻想的な雰囲気、そして何より「水泳」する複製人間たちの愛くるしいアニメーション。これらは、殺伐とした宇宙サバイバルの中に、一筋の清涼感を与えてくれます。
背景のグラフィックが刷新されたことで、画面全体の鮮明度が増し、眺めているだけで満足感を得られる瞬間があるのは事実です。「暑い夏にぴったりのDLC」という高評価レビューがある通り、視覚的な没入感においては、これまでのDLCを凌駕しています。
新しいリソースチェーンの構築
また、水中ならではの資源管理は、中級者以上のプレイヤーにとって、適度なパズル要素を提供しています。
(プレイ時間: 0時間) 水中心のバイオームと水泳スキルが追加がされ、新しい惑星を追加するDLCの中ではいちばん開拓が面白かった 新しい動植物もちゃんと個性的なのでしばらくは遊べるだろう
(日本語訳:原文ママ)
特に「ゴム」の生産から高電圧ケーブルへの接続、あるいは溺れそうな時に酸素をくれる魚を利用した決死の探索など、序盤から中盤にかけての「手探り感」は、ONIファンが最も好む体験の一つです。この「制約の中で最適解を見つける」という楽しさは、バグの多さを差し引いても、なお輝きを放っています。
「遊びの余白」がもたらす再訪の価値
3,900時間(!)もプレイしている猛者が「驚かされた」と語るように、ONIというゲームはプレイヤーの創意工夫を受け入れる「遊びの余白」が非常に広大です。
たとえ実装が不完全であっても、それを自分なりの建築やシステムでカバーしようとする強靭なプレイヤーたちにとって、新しい素材と環境が提供されることは、それだけで再び小惑星に降り立つ十分な理由になります。
Kleiがどれほど迷走しようとも、ONIという土台が持つ圧倒的なポテンシャルが、このDLCを辛うじて「良作」の範疇に留めていると言えるでしょう。
バグに塗れ、不満に震えながらも、私たちはまた「もう1サイクルだけ」とマウスを握ってしまう。
最終評価と購入ガイド
さて、総評です。
『Oxygen Not Included: The Aquatic Planet Pack』は、「美しくも未完成な深海への招待状」です。
ビジュアルや序盤のゲーム体験は非常に新鮮で、新しい惑星を攻略する喜びは確かに存在します。しかし、ベースゲームの仕様変更による弊害や、放置されたバグ、そして開発姿勢への疑問符といった「ノイズ」が、純粋な楽しみを阻害しているのもまた事実です。
私、どす恋まん花としては、本作を「万人に勧める神DLC」と呼ぶことはできません。しかし、ONIというゲームを愛してやまない、もはや体液が汚染水レベルの廃人諸兄であれば、この欠陥すらも「過酷な環境の一部」として楽しめるはずです。
最後に、購入を検討されている皆様へ、どす恋まん花流のチェックリストを贈ります。
✅ 購入をお勧めする人
- 水中という新しいシチュエーションで、デプリカントたちの泳ぐ姿に癒やされたい人
- バグや理不尽な挙動すらも「仕様」として受け入れ、気合でコロニーを建て直せる鋼のメンタルを持つ人
❎ 購入を避けるべき人
- バグ一つない完成されたシステムの上で、精密な計算に基づいた運営を楽しみたい潔癖な管理者
- 「昔のKleiは良かった」という思い出を汚したくない、開発スタジオの変節に敏感なファン
深海の底で、皆様のデプリカントたちが無事に呼吸できることを祈っております。
……まあ、大抵は水中で突っ立って窒息するんですけどね。それもまた、ONIです。
執筆:どす恋まん花
