ごきげんよう。人気ゲームライターのどす恋まん花です。
本日お話しするのは、今SNSやSteamコミュニティを騒がせている話題作『Pass the Fear』について。魔女の災厄によって孤立した島から12時間以内の脱出を目指す、このローグライト・弾幕シューティング……実は、まん花、このタイトルの開発初期から現在に至るまで、合計2000時間もやり込んでしまいました。ええ、もはやこのゲームのソースコードを子守唄にして眠れるレベルです。
本作は、美麗なドット絵と圧倒的な弾幕、そして自由度の高いカスタマイズ性で多くのプレイヤーを魅了しましたが、その一方で「低評価」の声も少なくありません。なぜ、これほどまでに評価が分かれるのか? 膨大なプレイ時間の中で見えてきた、本作の「光」と「深すぎる闇」について、一人のゲーマーとしての熱量と、冷静なデータ分析を交えて、どこよりも鋭く切り込んでいこうと思います。
それでは、まん花の徹底レビュー、開幕です!
作品概要

本作は、個性豊かなキャラクターたちを操作し、怪物に覆われた孤島から12時間以内の脱出を目指すサバイバル・シューティングアクションです。
最大の特徴は、圧倒的な自由度を誇る武器カスタマイズとビルド構築システムにあります。武器パーツ、遺物の融合、タロットカード、属性効果といった多彩な要素を組み合わせることで、画面を埋め尽くすほどの弾丸を放つスタイルから、ボスの体力を一撃で削り切る特化型まで、プレイヤーの意図通りに「規格外」な戦闘スタイルを作り上げることができます。スキルの連鎖やダメージの指数関数的な上昇を狙う戦略的な奥深さが、本作の大きな魅力です。
また、冒険を通じてキャラクターを永続的に強化できるほか、高難易度ほど報酬が豪華になるリスク管理要素も充実しています。「戦傷(Battle Scar)」モードでは、強力な恩恵と引き換えに呪いを受けるスリリングな挑戦が楽しめます。
さらにマルチプレイにも対応しており、仲間とのアイテム共有や救助といった協力要素に加え、与ダメージ量を競うDPSランキングも完備。自分だけの最強ビルドを追求し、仲間と切磋琢磨しながら限界に挑む爽快な体験が味わえます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ゲームタイトル | Pass the Fear |
| 発売日 | 2026年7月22日 |
| 開発元 | PlayMud Studio |
| 総レビュー数 | 696件 |
| 評価内訳 | 高評価: 592 / 低評価: 104 |
| 好評率 | 85% |
| 平均スコア | ★★★★☆ (4.3) / 5.0 |
| 日本語対応 | ✅ 対応 |
| 概要 | PASS THE FEAR is a roguelite bullet-hell shooter. A catastrophic Witch’s Disaster strikes without warning, and chaotic magic forms the ancient Wall of Storms. Its corruption spreads relentlessly across the island. As a demon hunter trapped within, you must find a way to escape before dawn breaks. |
| 対応機種 | PC (Steam) |
データが示す不満の傾向

さて、ここからはデータの海を泳いでいきましょう。本作に対する不満の声をカテゴリー別に分類した結果、最も大きな割合を占めたのは「ボス/敵の強さ(16件)」でした。これに「バグ/最適化(12件)」が続きます。
究極の「二極化」が生む歪み
まん花が人生の半分をこのゲームの攻略に捧げて感じたのは、本作の難易度設計が「極端な二極化」を招いているという点です。ローグライトにおいて、ビルドが完成した際の無双感は醍醐味の一つですが、本作の場合、その振れ幅が大きすぎます。
強力な武器パーツや遺物のシナジーを完璧に理解し、運を味方につけたプレイヤーにとって、ボスはただの「動く的」と化します。しかし、最適解から少しでも外れたビルドで挑むと、ボスの体力は文字通り「絶望の壁」へと変貌するのです。この「神か、ゴミか」という極端なゲーム体験が、特に中級者層のプレイヤーに強いストレスを与えているのは明白です。
プレイ時間の差による「絶望」の質の変化
興味深いのは、プレイ時間によって不満の内容が変化することです。数時間プレイしただけの初心者からは「難しすぎて先に進めない」という声が上がりますが、数百時間を超える熟練者(もはや住人ですね)からは、「特定のメタビルド以外に選択肢がない」という、戦略の硬直化に対する嘆きが聞こえてきます。
特に、射撃速度とリロード速度を極限まで高めた「プロジェクトタイル(弾数)積み」構成が強すぎるため、他の独創的なパーツを試す意図が削がれてしまうのです。開発側が用意したはずの「無限の組み合わせ」が、皮肉にも一部の最強テンプレによって塗りつぶされている現状は、自由度を売りにするゲームにおいて致命的な構造欠陥と言わざるを得ません。
(プレイ時間: 4時間) If you get the best builds early by chance without knowing it. The game is a cake walk. If not, the challenge spikes of chapter 1 and 2 to 3 is kind of silly. The dominance of builds focused on stacking extra projectiles… means that most successful runs revolve around maximizing fire rate and reload speed.
(日本語翻訳:運良く早い段階で最強ビルドを組めれば、ゲームは散歩になります。そうでなければ、チャプター1から3にかけての難易度の跳ね上がり方は馬鹿げています。特に弾数を増やすビルドが支配的すぎて、成功するランのほとんどが発射速度とリロード速度を最大化することに終始してしまいます)
このように、プレイヤーは「運任せの爽快感」か「理不尽な泥沼」かの二択を迫られるのです。
バランス調整がプレイヤーの知恵ではなく、運と特定ビルドの押し付けになっていることが低評価の核心である。
不満の元凶「Bug」の分析

頻出単語データを見ると、圧倒的に目を引くのが「Bug(28回)」という言葉です。次いで「Demo」「Build」「武器」と続きますが、Bugの突出ぶりは無視できません。
マルチプレイという名の「運ゲー」
まん花も、親の顔よりも見たゲーム画面の向こう側で、何度この単語を叫んだことか。本作におけるバグの多くは、マルチプレイ機能に集中しています。「Steamのフレンドと遊びたいのに部屋が見つからない」「部屋コードを入力しても反応がない」「なぜか特定の地域(中国本土と海外など)でマッチングが遮断される」といった報告が相次いでいます。
特にマルチプレイを前提に購入したユーザーにとって、この接続問題は致命的です。ゲーム本編がどれほど面白かろうと、一緒に遊ぶというスタートラインにすら立てないのでは、怒りのレビューを投稿したくなる気持ちも痛いほどわかります。
最適化不足が招く「15fpsの悪夢」
さらに深刻なのが、パフォーマンス面のバグです。ゲーム後半、弾幕が画面を埋め尽くすカタルシスの瞬間に、突如としてフレームレートが15fpsまで低下し、そのまま固定されてしまうという怪現象が報告されています。
指紋がなくなるほどコントローラーを握りしめて戦っている最中に、処理落ちでキャラクターが思うように動かなくなれば、それはもはやゲーム体験の破壊です。グラフィック設定を最低にしても改善しないという声もあり、これはコードレベルでの最適化不足を示唆しています。ローグライトという「死んだら終わり」の世界において、自分のミスではなく、システムの不具合でランが終了することは、何物にも代えがたい苦痛となります。
(プレイ時間: 6時間) its fun until u get 15 fps all of the sudden which are just stuck between rounds even after messing with graphics settings, before i was running 150+ constantly and idk why it just dropped to 15max
(日本語翻訳:グラフィック設定をいじっても解決しない突然の15fps低下が起こるまでは楽しいです。それまでは150fps以上出ていたのに、なぜか最大15fpsに固定されてしまいます)
ローグライトにおいて安定した動作環境は「攻略の前提条件」であり、それが崩れている現状が「Bug」という単語を頻出させている要因なのです。
不具合の放置は、プレイヤーが積み上げた貴重な時間と熱量を無に帰す最大の裏切りである。
ユーザーが直面する現実

さて、ここからは少し具体的に、プレイヤーがどのような「理不尽」に直面しているのかを紐解いていきましょう。本作をプレイしていると、時折「これ、本当にテストプレイした?」と疑いたくなるような仕様に突き当たります。
「沈黙」という名の呪縛
特に悪名高いのが、一部の敵や環境が与えてくる「沈黙(Silence)」状態です。一般的なゲームにおける沈黙は、魔法やスキルが使えなくなる程度でしょう。しかし、本作の沈黙は一味違います。なんと、銃を撃つことすら禁じられ、リロードさえできなくなるのです。
想像してみてください。周囲を怪物に囲まれ、必死に弾丸をバラ撒いている最中に、突然トリガーが引けなくなる絶望を。しかもその判定が曖昧で、「敵から700ヤード離れると解除」という仕様がありながら、至近距離に敵がいるにもかかわらず沈黙が解けないといったケースも報告されています。
終わりの見えない「虚無の1時間」
また、本作の1ランあたりのプレイ時間が長すぎるという問題もあります。メタビルドを組めれば50分程度で終わりますが、そうでなければ、エリートモンスターの膨大なシールドを削り続けるだけの「苦行」が2〜3時間続くこともあります。
これは「12時間以内の脱出」というコンセプトにも悪影響を与えています。テンポの良さが売りのジャンルにおいて、単調な戦闘を数時間強いるのは、もはやエンターテインメントではなく「労働」です。特に高難易度においては、敵の攻撃が激しくなるのではなく、単に「肉厚(HPが多すぎる)」になることで難易度を上げている節があり、これがプレイヤーの疲労感を加速させています。
(プレイ時間: 11時間) 游戏本身不错,左脚踩右脚,成型了很爽。 但这个勾八沉默是どの傻叉设计的?沉默不能用技能很合理,沉默不让开枪,甚至不让换子弾? 判定有问题啊,我都贴在怪脸上了,还被沉默。
(日本語翻訳:ゲーム自体は悪くない、ビルドが完成すれば爽快だ。だがこの「沈黙」をデザインした奴は誰だ?スキル不可はわかる。だが、なぜ射撃もリロードもできない?しかも判定がおかしい。敵に顔をくっつけているのに、まだ沈黙状態のままだ)
さらに、せっかく最高難易度をクリアしても、マルチプレイで別の難易度を遊んだ瞬間に「クリア記録がリセットされ、難易度選択が再びロックされる」という、目も当てられない不具合も報告されています。眼球がモニターに癒着するほど集中して得た成果が、一瞬の同期ズレで消えてしまう。この理不尽さが、多くのプレイヤーの心を折っています。
技術的な未熟さと過酷すぎるデバフ仕様が、神ゲーへの階段を「牢獄の階段」へと変えている。
それでも支持される理由

ここまで厳しい意見を並べてきましたが、それでも本作の好評率が85%という高い水準を維持しているのには、明確な理由があります。まん花も、このゲームのマップレイアウトを実家の間取りより詳しく把握するまでプレイを止められなかったのは、その根底にある「面白さ」が本物だからです。
「弾幕の万華鏡」がもたらすエクスタシー
本作の最大の魅力は、なんといっても武器カスタマイズの爆発力です。「スコルピオン」や「リーフカッター」といったベース武器に、大量のプロジェクタイル(弾数増加)パーツを組み込み、さらに発火や酸といった属性効果を重ねた時の画面は、まさに圧巻。
無数の弾丸が画面を埋め尽くし、ボスのHPバーが溶けるように消えていく瞬間は、日頃のストレスをすべて吹き飛ばすほどの快感があります。オートエイム機能が非常に優秀なため、アクションが苦手な人でも「最強の矛」を作り上げる過程を存分に楽しめる点は、非常に高く評価できます。
先駆者たちをリスペクトした「手触りの良さ」
本作をプレイした誰もが、『Enter the Gungeon』や『Hades』の影を感じることでしょう。部屋をクリアして報酬を選び、次の部屋へ……という王道の流れを踏襲しつつ、ドット絵の質感やエフェクトの派手さ、小気味よいサウンドなどは非常に高水準です。
また、キャラクターごとの固有スキルや、永続的な強化要素(タレントツリー)も作り込まれており、「次はもっと強いビルドが組めるはずだ」というローグライト特有の依存性がしっかりと機能しています。たとえバグや理不尽な仕様があったとしても、その一瞬の「最強体験」が、プレイヤーを再び島へと引き戻すのです。
まん花も、新しいキャラをアンロックするたびに、そのスキルの特性を活かした独自のシナジーを探求するのが楽しくて仕方がありませんでした。例えば「タロットカード」を駆使して運命を操作する立ち回りなどは、他のゲームでは味わえない独特の戦略性を提供してくれます。
不満点は山ほどある。バグも多い。しかし、それを補って余りあるほどの「ビルド構築の楽しさ」と「視覚的なカタルシス」が、本作を単なるクソゲーで終わらせず、多くの熱狂的なファン(とまん花のような廃人)を生んでいるのです。
粗削りながらも、プレイヤーの「最強になりたい」という根源的な欲求をこれ以上ない形で具現化した作品である。
最終評価と購入ガイド
『Pass the Fear』は、神ゲーの種を持ちながら、多くの不純物(バグとバランス不足)に覆われた「未完の宝石」です。
現状では、マルチプレイ目的の購入には慎重になるべきですが、シングルプレイで「究極のビルドを組んで弾幕で世界を滅ぼしたい」という願望を持つ人には、これ以上の選択肢はありません。ローグライト学で博士号を取れるほどの時間を費やしたまん花から言わせてもらえば、このゲームの「気持ちよさ」は本物です。ただし、その代償として、理不尽なデバフやバグによるストレスと向き合う覚悟も必要でしょう。
今後のアップデートでマルチプレイの安定性が向上し、ビルドのバランス調整(特に射撃以外の選択肢の強化)が行われれば、間違いなくこのジャンルの金字塔になれるポテンシャルを持っています。
✅ 購入をお勧めする人
- 試行錯誤して自分だけの「壊れビルド」を作るのが大好きな人
- ドット絵の美しさと派手な弾幕演出に目が離せない人
- オートエイムを活用して、手軽に無双感を味わいたいアクション初心者
❎ 購入を避けるべき人
- フレンドとの安定したオンライン協力プレイを最優先に考えている人
- 1ランが1時間を超えるような、長丁場のゲーム展開が苦手な人
- バグや一部の理不尽な状態異常(射撃不可の沈黙など)を許容できない人
執筆:どす恋まん花
