Pluto低評価レビュー:姪の誕生日を地獄に変える理不尽な難易度と「呪い」の真相

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皆様、ごきげんよう。どす恋まん花です。

本日取り上げるのは、発売以来、界隈で「指が何本あっても足りない」「姪の誕生日に行かせてくれ」と悲鳴が上がり続けている話題作『Pluto』です。まん花はこのゲームを既に2000時間やり込んでおりますが、その上で、この作品が抱える「光と影」を徹底的に解剖していこうと思います。

単なる「難しすぎる」という言葉では片付けられない、このゲームの深淵に潜む不満の正体は何なのか。圧倒的な高評価率の裏側で、一部のプレイヤーがなぜ「返金」を選択したのか。データと愛(と少しの毒)を交えてお届けします。

目次

作品概要

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このゲームは、「指で戦い、血を流す」という刺激的なコンセプトを持つローグライク・デッキビルダーです。プレイヤーは、魔法犯罪で投獄された「あまり英雄らしくない魔法使い」となり、姪の誕生日パーティーに間に合うため、牢獄を脱出し危険に満ちた世界を駆け抜けます。世界を救う壮大な物語ではなく、「ただ良い叔父であろうと奮闘する」という個人的でユーモラスな目的が特徴です。

システムの中核は、戦術性の高い魔法戦闘にあります。単に強力なカードを出すだけでなく、すべての呪文は「指で直接描く元素パターン」から構築されます。これらのレシピは重なり合い、組み合わせることで無限の可能性と創発的なシナジーを生み出します。毎ターン、プレイヤーはリスクと報酬、そして思わぬひらめきに満ちたパズルに挑むことになります。暗記ではなく、工夫と実験、発想力が勝利の鍵を握るでしょう。

手描きのダークファンタジー世界には、呪われた遺跡や幽霊の森が広がり、不気味ながらもどこか滑稽なグロテスクな怪物たちが待ち受けます。「血みどろでも陰鬱ではない」という表現が示す通り、敵を「焦げた血だまりに叩き潰す」ような激しい戦闘描写がありながらも、独特のユーモアが込められた雰囲気が楽しめます。

約1時間の短いランで手軽に楽しめ、8人以上のプレイアブルキャラクターはそれぞれ独自の呪文システムを持つため、高いリプレイ性を提供します。単純なパターンから始まり、やがて複雑な相互作用の網へと発展する奥深さは、「なるほど!」という発見の喜びをプレイヤーにもたらします。

項目 内容
ゲームタイトル Pluto
発売日 2026年3月9日
開発元 Siege Wizard Interactive
総レビュー数 323件
評価内訳 高評価: 306 / 低評価: 17
好評率 95%
平均スコア ★★★★★ (4.7) / 5.0
日本語対応 ❌ 未対応
概要 元素魔法を操り、怪物を出し抜き、姪の誕生日パーティーへ向かう途中で牢獄から脱出するローグライク・デッキビルダー。
対応機種 PC (Steam)

データが示す不満の傾向

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※集計サンプル数: 17件

本作『Pluto』は、Steamレビューにおいて95%という驚異的な好評率を叩き出しています。しかし、その陰に隠れた数少ない「低評価」の声には、このゲームの本質的な危うさが凝縮されています。まん花が眼球がディスプレイに癒着するほど画面を凝視し、収集した不満カテゴリの内訳を見てみましょう。

不満の第1位は、圧倒的に「理不尽な難易度」です。全14件の主要な不満のうち、実に9件がこの難易度設計に牙を剥いています。

難易度という名の「暴力」

多くの低評価レビュアーが指摘しているのは、単に「敵が強い」ということではありません。プレイヤーがどれほど戦略を練り、シナジーを構築しようとしても、システム側がそれを「力技」でへし折ってくる感覚です。特に、中盤以降の敵が放つデバフの密度は、一般的なデッキビルダーの常識を逸脱しています。

多くのプレイヤーは、自分の構築が完成し、無双する瞬間を夢見てローグライクを遊びます。しかし、本作はその「無双」を許しません。むしろ、プレイヤーが有利になればなるほど、システムがその「指」を封じにかかるという、冷酷な設計が見て取れます。

「呪い(Curse)」が奪う自由

本作独自のメカニズムである「指に元素を割り当てる」というシステム。これが「呪い」というギミックと組み合わさった時、一部のプレイヤーにとっては地獄へと変わります。
不満を抱くプレイヤーたちは、自分のメイン武器である「指」が常に呪われ、満足に魔法を唱えられないストレスを爆発させています。

(プレイ時間: 0時間) Combat is great but the game does not let you actually engage with it, 90% of the mechanics are about not letting you play the game, your fingers(main mechanic) get cursed and you cant use them unless you take penalties but most enemies curse them every single turn. And your rings(main damage dealers) have 0 effect while the finger is cursed so they are useless because your fingers are ALWAYS cursed. Game is not hard you can win after a few tries main problem is they present an excellent gameplay and NEVER let you play.

(日本語訳:戦闘は素晴らしいが、ゲームが実際にそれに参加させてくれない。メカニクスの90%はゲームをプレイさせないためのものだ。メインメカニクスである指は呪われ、ペナルティを受けないと使えないが、ほとんどの敵が毎ターン呪いをかけてくる。メインのダメージ源である指輪も、指が呪われている間は効果がないため役に立たない。指が常に呪われているからだ。ゲームは難しくない。数回試せば勝てるが、最大の問題は、優れたゲームプレイを提示しておきながら、決してプレイさせてくれないことだ。)

この「指を封じる」という行為が、プレイヤーの「能動的な楽しみ」を根底から奪っているのです。戦略を立てる楽しみを提示しながら、それを実行するための「手足」を縛る。このジレンマが、低評価の大きな要因となっています。

コンテンツの底が見える早さ

また、プレイ時間が1〜2時間のプレイヤーからは「コンテンツの薄さ」を指摘する声も目立ちます。独自のシステムは面白いものの、敵の種類やマップのバリエーションが少なく、一度仕組みを理解してしまうと急激に飽きが来るという批判です。
これは、本作が「体験の密度」に特化しすぎた結果、ボリュームという面で期待を裏切ってしまった形と言えるでしょう。

本作の難易度は、プレイヤーの挑戦心を煽る「壁」ではなく、自由を奪う「枷」として機能してしまっている。

不満の元凶「Again」の分析

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※集計サンプル数: 17件

さて、次に注目したいのは頻出単語データです。不満レビューの中で最も多く使われた単語、それは圧倒的1位の「Again(54回)」でした。

この「Again」という言葉。通常、ローグライクゲームにおいては「One more run!(もう一回!)」という中毒性を表すポジティブな言葉として使われます。しかし、『Pluto』の低評価レビューにおける文脈は、それとは真逆の、絶望的な反復を意味しています。

「またか」という徒労感

まん花が指紋がなくなるほどコントローラーを回し続けた経験から言わせてもらえば、このゲームの「Again」は、「また同じ場所で、同じ理不尽によって、同じように死ぬ」という苦い経験の繰り返しを指しています。
特に、前述した「呪い」のギミックが毎ターン繰り返される様を、プレイヤーは皮肉を込めて「Again and again…」と表現しているのです。

射精的な快楽と虚無のループ

あるレビュアーは、このゲームの構造を非常に辛辣、かつ文学的に批判しています。ローグライクというジャンルが持つ「数字の積み上げ」という快楽が、実は中身のない空虚なものであると見抜いてしまった瞬間の絶望です。

(プレイ時間: 0時間) You become aware too quickly of the unfulfillable lack at the heart of its structural desire. You ejaculate. And you do it prematurely. So you go again. And again. And again. And again. And again…

(日本語訳:あなたはその構造的な欲望の核心にある、満たされない欠乏にあまりにも早く気づいてしまう。あなたは射精する。それも早漏ぎみに。だから、あなたはまた繰り返す。何度も、何度も、何度も、何度も、何度も……)

この「Again」の連呼は、ゲームが提供する報酬が、プレイヤーの人生にとって何の価値も持たない「数字の羅列」に過ぎないという事実に直面した時の、魂の叫びとも言えます。姪の誕生日に間に合うという物語的な目的すら、この「Again」の波に飲み込まれ、記号へと退化してしまうのです。

メタ進捗の欠如がもたらす「無」

多くの現代的なローグライクには、死んでも何かが残る「メタ進捗」が存在します。しかし、本作はあえてその恩恵を薄くし、純粋なプレイスキルと運の勝負に持ち込んでいます。
それが功を奏せば「硬派なゲーム」となりますが、失敗すれば「ただ時間を無駄にした」という感覚だけが残ります。低評価を付けたプレイヤーたちは、まさにこの「無」の状態を、何度も「Again」と繰り返させられることに耐えられなかったのでしょう。

「もう一回遊べるドン!」という歓喜ではなく、「またこれをやらされるのか」という嘆きが「Again」という単語に集約されている。


ユーザーが直面する現実

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では、具体的にどのようなプレイ体験がプレイヤーを絶望させるのか。まん花が、親の顔より見たゲーム画面を思い浮かべながら、その過酷な現実を再現してみましょう。

幽霊の森で指を失うとき

あなたは、姪に渡すためのプレゼント(あるいは新しいカード)を抱え、薄暗い幽霊の森を歩いています。霧の中から現れるのは、不気味に蠢く「呪いの看守」。
戦闘開始。あなたの手札には、強力な炎の魔法「プロミネンス」があります。これを放つには、左手の3本の指に「火」の元素を割り当てる必要があります。

しかし、看守の先制攻撃。彼は、あなたの左手の薬指と小指に「永続的な呪い」を付帯させました。呪われた指を使って魔法を唱えることはできます。しかし、その代償は「最大HPの減少」か、あるいは「次の3ターンの間、指が物理的に破壊される」かの二択です。
魔法を唱えれば自滅し、唱えなければ敵の猛攻でなぶり殺される。

この究極の選択が、1回の戦闘で何度も、それこそ「Again and again」と繰り返されるのです。

報酬のない死

ようやく中ボスを倒したとしても、手に入るアップグレードは「ダメージ+1」といった、微々たるもの。一方で、敵の体力は指数関数的に増大していきます。
「指を犠牲にしてまで得た勝利が、これだけか?」という虚無感がプレイヤーの心を蝕みます。

(プレイ時間: 2時間) Reason 2: The game is way too hard. I did 4 runs and didn’t even manage the first boss. Now there maybe are people who manage it, but I don’t and I don’t even know what I’m doing wrong. The game is from the beginning on way too hard, but you also don’t even unlock any stuff between runs to make it easier or anything like in other roguelikes. Every run starts at the same frustrating difficulty and meets the same frustrating end.

(日本語訳:理由2:ゲームが難しすぎる。4回ランをしたが、最初のボスさえ倒せなかった。クリアできる人もいるかもしれないが、私には無理だし、何が悪いのかさえわからない。ゲームは最初から難しすぎるのに、他のローグライクのようにランの間に何かをアンロックして難易度を下げるような仕組みもない。どのランも同じフラストレーションの溜まる難易度で始まり、同じフラストレーションの溜まる結末を迎える。)

マトリックスの境界線

ある程度プレイを重ねると、プレイヤーはこの世界の「底」が見えてしまいます。
「ああ、このパターンはあのカードがないと詰みだな」「この指の配置をされた時点で、このランは終わりだ」。
計算ずくで攻略できるはずのデッキビルダーにおいて、運の介在する余地が「指の封印」という極端な形で現れるため、プレイヤーは「自分がゲームを支配している」という感覚を失い、単なる「確率の奴隷」である自覚を持たされてしまうのです。

この「 matrix(仕組み)」が透けて見えた瞬間、どんなに美しいアートワークも、単なる数字の皮にしか見えなくなります。姪の誕生日という優しい設定は剥がれ落ち、そこには冷徹な計算式だけが残るのです。

プレイヤーが求めていたのは「魔法使いの試練」であって、「不当な身体欠損のシミュレーター」ではなかったのだ。

それでも支持される理由

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ここまで散々に低評価の理由を分析してきましたが、それでも本作の好評率が95%を維持している事実を無視してはいけません。まん花が、キーボードの印字が消え果てるまでプレイを続けてしまう理由も、ここにあります。

Gorey Coreyのアートワークという魔力

不満を述べているプレイヤーでさえ、口を揃えて賞賛するのがそのビジュアルです。
エドワード・ゴーリーやオールドスクールなゲームブックを彷彿とさせる、緻密で毒のある手描きアート。この世界観に浸れるというだけで、20ドルの価値があると感じる層が確実に存在します。
敵のデザイン、背景の揺らぎ、そして指が折れる時の残酷なまでに美しいアニメーション。この美学に共鳴できる者にとって、『Pluto』はクソゲーではなく「劇薬」なのです。

「指のパズル」がもたらす唯一無二の脳汁

確かに呪いは理不尽です。しかし、その呪いという制約の中で、最小限の指の動きで最大限の魔法効果を引き出す「レシピの重ね合わせ」に成功した瞬間。
「指4本分の魔法を、指1本の重なりで発動させた!」という発見。
この瞬間の脳内物質の分泌量は、他のカードゲームでは味わえません。既存のデッキビルダーが「手札の管理」に終始する中、本作は「リソースの物理的な配置(指)」という新たな次元を切り拓いたのです。

叔父としての意地、短時間ランの妙

1ランが40分〜1時間という短さも、現代の忙しいゲーマーには適しています。
「姪の誕生日パーティーに行かなければならない」という、どこか抜けた、それでいて切実な目的。ホムンクルスや化け物じみたキャラクターまでもが、正装(?)をしてパーティーを目指すシュールな光景。
この独特のユーモアセンスが、理不尽な難易度というトゲを、不思議なほどマイルドに包み込んでいます。

(プレイ時間: 12時間) 往年の海外のゲームブックみたいな、ダークで凄惨でちょっと奇妙なビジュアルがとにかく良いです。(中略)初期キャラはともかくホムンクルス等ほぼ化け物な連中もみんな姪の誕生日パーティーを目指すので、狙ってか何なのか分かりませんがシュール……

この「シュールさ」と「凄惨さ」の絶妙なバランスこそが、多くのプレイヤーを中毒に陥れる『Pluto』の正体なのです。

理不尽を美学と戦略でねじ伏せる。その一点に喜びを見出せる者にとって、本作は唯一無二の神ゲーとなる。


最終評価と購入ガイド

『Pluto』は、万人に勧められる「優等生なゲーム」ではありません。
むしろ、プレイヤーを突き放し、指を折り、精神を削りに来る「偏屈な魔法使い」のような作品です。

低評価を付けた人々の意見はどれも正鵠を射ています。呪いは鬱陶しく、難易度は跳ね上がり、コンテンツは決して潤沢とは言えません。しかし、その不便さや理不尽さの向こう側に、本作でしか得られない「魔法の感触」があるのもまた事実です。

まん花としては、この挑戦を「面白い」と思える変態的な……失礼、ストイックなゲーマーにこそ、ぜひ手にとっていただきたい。

✅ 購入をお勧めする人

  • ダークで凄惨、かつシュールな独創的アートワークに目がない人
  • 「制約の中で最適解を見つける」というパズル的な戦闘に快感を覚える人
  • メタ進捗に頼らず、己の腕前一つで地獄を這い上がりたい硬派なゲーマー

❎ 購入を避けるべき人

  • 「自分の思うようなコンボ」を邪魔されることに強いストレスを感じる人
  • 死んだ後にステータスが上がるような、分かりやすいメタ成長を求める人
  • 1プレイ1時間以上の、長大で重厚なストーリー体験を重視する人

それでは皆様、良い叔父ライフを。姪御さんの誕生日プレゼントを、くれぐれも呪いの看守に奪われませんように。

どす恋まん花でした。


執筆:どす恋まん花

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