Relic Arena レビュー:低評価が叫ぶ「理想と現実」の乖離を徹底解剖

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皆さま、ごきげんよう。どす恋まん花です。
話題のオートバトラー『Relic Arena』、皆さまはもうチェックされましたか?Dota界のレジェンド、SUNSfanとJenkinsが手掛けたということで、配信前から一部のコミュニティでは神格化に近い期待を寄せられていた一作です。

正直に申し上げましょう。まん花は、この『Relic Arena』を2000時間やり込んでいます。
もはや、このゲームの画面は親の顔よりも頻繁に眺めてきた景色であり、私の視神経の一部はこのゲームのピクセルで構成されていると言っても過言ではありません。しかし、愛しているからこそ、見過ごせない「歪み」があるのも事実。Steamのレビュー欄を覗けば、そこには高評価の影に隠れた、血を吐くような低評価レビューが積み重なっています。

なぜ、これほどまでに熱烈なファンを持つ作品が、同時に「クソゲー」の烙印を押されかけているのか。データが示す不満の正体と、その裏側にある真実を、一人の廃人ゲーマーとして、そしてライターとして冷静に、かつ情熱的に分析していきたいと思います。

目次

作品概要

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『Relic Arena』は、人気タイトル『Dota』に精通したレジェンドたちが開発した、基本プレイ無料のマルチプレイヤー・オートバトラーです。

本作の最大の特徴は、一般的なオートバトラーと異なり「ユニット自体が無料」である点です。プレイヤーはショップで歴史的な「遺物(Relics)」を購入し、それらを好きなユニットに装備させることで、オリジナルのヒーローをカスタマイズしていきます。85種類以上の遺物にはそれぞれ3つの進化系統があり、同じものを揃えることで段階的に強化されます。最終段階の「ジューシー・アップグレード」は、戦況を根底から覆すほどの圧倒的な威力を誇ります。

また、独自の特殊能力を持つ「リーダー」の存在も重要です。ヴラド公やカール・マルクス、ハランベといった歴史やネットミームにちなんだリーダーたちは、戦略そのものを書き換えるような強力なスキルをレベルアップさせていきます。

限られたゴールドを一つの遺物に集中させるか、広く分散させるか、あるいはリーダーの強化に充てるか。刻一刻と変化する状況下で、自分だけの「最強のコンボ」を構築して勝利を目指す、奥深い戦略性とリプレイ性の高さが魅力のタイトルです。

項目 内容
ゲームタイトル Relic Arena
発売日 2026年5月7日
開発元 Double Edge Games
総レビュー数 498件
評価内訳 高評価: 419 / 低評価: 79
好評率 84%
平均スコア ★★★★☆ (4.2) / 5.0
日本語対応 ❌ 未対応
概要 Relic Arena is an 8-player free-to-play autobattler by Dota 2 personalities SUNSfan and Jenkins. Equip heroes with historical relics, that provide unique abilities and upgrades, under the command of legendary historical figures such as Cleopatra and Harambe.
対応機種 PC (Steam)

データが示す不満の傾向

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※集計サンプル数: 79件

さて、まずはこちらのデータから見ていきましょう。不満カテゴリの内訳を見ると、圧倒的1位を独占しているのが「理不尽な難易度」です。これは単に「敵が強い」というレベルの話ではありません。オートバトラーというジャンルにおいて、最もプレイヤーの神経を逆撫でする「制御不能な敗北」が頻発していることを示唆しています。

理不尽な難易度の正体:スノーボールと情報の暴力

多くのプレイヤーが指摘しているのは、一度負け始めると二度と立ち上がれない、あるいは逆に特定の構成を完成させたプレイヤーが手がつけられなくなる「スノーボール現象」の深刻さです。本作には「ジューシー・アップグレード」という、ゲームを終わらせるほどのパワースパイクが存在しますが、これが完成した瞬間の快感は、裏を返せば「対戦相手の無力感」へと直結します。

特に、歴史上のリーダーたちが持つ固有能力が、その理不尽さに拍車をかけています。指紋がなくなるほどマウスを動かし続け、最適解を模索したとしても、リーダーの初期引きが悪ければ、その時点で「詰み」に近い状態になることも珍しくありません。戦略ゲームにおいて、プレイヤーの努力が介入できない領域で勝敗が決まる瞬間、人はそれを「理不尽」と呼びます。

初心者置き去りの「深すぎる」設計

さらに、UIの複雑さと情報の不透明さも、この難易度評価に寄与しています。85種類以上の遺物、それぞれの3系統の進化、リーダーのスキル。これらを瞬時に判断し、制限時間内に最適なゴールド配分を行うのは、もはや職人芸の域です。慣れていないプレイヤーにとって、戦場は「よくわからない何かが光って、いつの間にか負けている」場所でしかありません。

This game sucks. I gave it 10 hours, because I wanted to find the depth and synergies and “vibe” with the game, but nah. There are only 4 heroes. That’s probably the worst part of the game. You only get to pick between a sumo guy, a ninja girl, a rifleman, and a caster of some sort. Regardless of the relics you collect, this makes every game feel same samey. The visuals and animations are trash. Unlike games like TFT, where you eventually can see which characters are doing all the damage just by looking, every battle is just a big mush of slop and you just sort of hope the enemies health bars go down before yours.

(日本語訳:このゲームは最悪です。深みやシナジー、このゲームの「雰囲気」を掴もうと10時間プレイしましたが、ダメでした。ヒーローが4人しかいないのが、おそらく最悪な点です。相撲取り、忍者、ライフル兵、魔法使いの4択しかありません。どんな遺物を集めても、毎試合同じように感じてしまいます。ビジュアルとアニメーションもゴミです。TFT(チームファイト タクティクス)のようなゲームとは違い、どのキャラクターがダメージを出しているのか一目ではわからず、戦闘はただの「ぐちゃぐちゃな塊」で、敵の体力が先に尽きるのを祈るだけ。時には待ち時間が長すぎ、時には10秒以内に決断を迫られて、失敗すれば金を失って負ける。そんな状況に追い込まれます。)

このレビューが指摘するように、視覚的なフィードバックの欠如は致命的です。自分がなぜ勝ったのか、なぜ負けたのかが明確にならないまま、理不尽なパワーを押し付けられる。この体験こそが、低評価の温床となっているのです。プレイヤーが戦略を練る楽しみを奪い、運と視覚的な混乱の中に放り込む設計は、オートバトラーとしての本質的な欠陥と言わざるを得ません。

戦略を模索した10時間の努力が、ただの「情報の塊」に飲み込まれて消えていく。この虚無感は、新規プレイヤーにとってあまりにも過酷な参入障壁となっています。

理不尽な難易度とは、開発者の「こだわり」がプレイヤーの「理解」を置き去りにした結果である。

不満の元凶「They」の分析

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※集計サンプル数: 79件

頻出単語ランキングを見ると、「They」という言葉が27回とトップになっています。これは非常に興味深い結果です。通常、ゲームのレビューで「They」が多用される場合、その矛先は開発者、あるいはゲーム内の「システム(AIや敵勢力)」に向かっています。

「They」が指し示す、開発者への不信感

本作の開発陣は、Dota 2のコミュニティで知られる有名人です。そのため、プレイヤーは親しみを感じると同時に、彼らに対して極めて厳しい視線を送っています。「彼ら(They)はValveの課金モデルを批判していたくせに、自分たちはもっと酷いことをしている」といった、期待の裏返しによる批判が目立ちます。

特にマネタイズ面での不満は顕著です。基本プレイ無料とは名ばかりで、ゲームプレイに直結する「リーダー」のアンロックが極めて困難であること、そして月額サブスクリプション(Plus)を支払っているプレイヤーが、リーダーの引き直し回数で優遇されるという仕様。これこそが、多くのプレイヤーが「彼ら」に対して抱いている怒りの源泉です。

操作感の「不在」が生む「彼ら」への依存

また、「They」は「自分の意志ではない何か」を指す場合もあります。人生の半分を捧げたといっても過言ではないほど本作をプレイしてきたまん花でさえ、時折感じることがあります。「システム側(They)が、この試合の勝者を最初から決めているのではないか?」という疑念です。

オートバトラーにおいて、ショップに並ぶアイテム(遺物)のランダム性は面白さの肝ですが、本作ではその振れ幅があまりにも大きい。特定の遺物を揃えなければ勝負にならない一方で、その遺物が全く出ないまま敗北する。この「やらされている感」が、プレイヤーに「自分」ではなく「彼ら(システム)」を主語にさせてしまうのです。

The monetization is pretty brutal and extremely overpriced, especially considering you can’t buy anything directly and have to purchase a secondary currency which is a very annoying dark pattern. Feels like they wanted to copy AAA studio pricing when the game doesn’t really justify that. The free to play grind is going to be absolutely brutal to unlock anything.

(日本語訳:マネタイズがかなり残虐で、極めて高価です。特に直接購入できず、二次通貨を購入させる手法は、非常に不快なダークパターン(人を欺く設計)です。彼らはAAAタイトルの価格設定を模倣したいようですが、ゲーム内容がそれに見合っていません。無課金でのアンロック作業は、リーダーを増やすにしても絶対的に過酷なものになるでしょう。)

この「ダークパターン」という指摘こそ、頻出単語「They」の真実です。プレイヤーは「彼ら(開発者)」が、情熱的なゲーマーではなく、単なる冷徹なビジネスマンに変貌してしまったのではないかと危惧しているのです。

信頼していたレジェンドたちが、最も嫌っていたはずの「集金システム」に手を染める。そのショックが、ゲーム内容そのものへの評価をさらに厳しくさせています。

プレイヤーの主語を「自分」から「彼ら」へ変えてしまったのは、不透明な運営姿勢に他ならない。


ユーザーが直面する現実

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ここで、実際にプレイヤーがどのような「地獄」を見ているのか、もう少し解像度を上げて描写してみましょう。このゲームのプレイ体験は、しばしば「虚無への行進」と化します。

「JUICYYYYYYYY」という名の精神攻撃

遺物を最大まで強化したときに流れる「JUICYYYYYYYY(ジューシー!)」という音声。開発者の友人が声を当てているというこの演出は、最初はユーモラスに聞こえるかもしれません。しかし、200試合、300試合と重ね、魂を削ってランクを上げようとしているプレイヤーにとって、この音声はもはや煽りでしかありません。

自分が必死に構築した構成が、相手の「たまたま揃ったジューシーな一撃」で消し飛ぶとき、耳元で鳴り響くこの声。それは、真面目に戦略を考えてきた自分を嘲笑う、悪意に満ちたノイズへと変貌します。

「40コイン」の絶望感

さらに、プレイ時間に対する報酬の低さは、もはや「労働」と呼ぶにふさわしいレベルです。1試合に30分から1時間近くかかることもあります。上位に入り、必死に勝利をもぎ取ったとしても、もらえるのはわずか40コイン。ショップに並ぶ最低ランクのスキンが1万コインであることを考えると、一つのスキンを手に入れるために必要な時間は250時間以上。

もはや、ゲームを楽しんでいるのか、デジタルな賽の河原で石を積んでいるのか、分からなくなる瞬間があります。このあまりにも長い「拘束時間」と、それに見合わない「達成感の欠如」が、プレイヤーの心を折っていくのです。

Did the lame tutorial with “haha funny meme” commentary, but almost nothing except for the very very basics are explained during that time. Played a match afterward that lasted an hour and got 40 coins. 40 coins. Let me tell you that even the basic of basic skins for things in the game cost 10,000 coins. That’s 250 hours worth of playtime, for a basic skin.

(日本語訳:「ハハ、面白いミームだろ」と言わんばかりの解説が入った、しょぼいチュートリアルを終えましたが、本当に基本的なこと以外何も説明されませんでした。その後1時間続いた試合をプレイして得られたのは40コイン。たった40コインです。教えておきましょう、ゲーム内の基本中の基本のスキンですら1万コインします。つまり、たった一つのスキンのために250時間のプレイが必要です。)

このレビューが示す通り、時間の価値があまりにも低く見積もられています。ゲームをプレイすることが「楽しみ」ではなく、非効率な「苦行」になってしまったとき、プレイヤーは静かにアンインストールボタンを押すのです。

どれほどコアなシステムが優れていても、プレイヤーの人生を尊重しない設計は、長期的な成功を望むべくもありません。

報酬のない努力は、エンターテインメントではなく、ただの苦い思い出に変わる。

それでも支持される理由

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ここまでボロクソに書いてきましたが、一方で本作の高評価率が84%という高い数字を維持している事実も忘れてはなりません。この矛盾こそが、『Relic Arena』が持つ「魔力」の正体です。

土台にある「Ability Arena」の完成度

本作のベースとなっているのは、Dota 2のカスタムゲームとして爆発的な人気を博した『Ability Arena』です。この「既存のヒーローに、別のヒーローのスキルを組み合わせて最強の個体を作る」というコンセプトは、ゲーマーの根源的な欲求――「俺が考えた最強のコンボ」を実現したいという欲求――を見事に突いています。

ユニットを固定し、装備品(遺物)でスキルを付与するというシステムは、覚えるべきことが膨大である反面、ハマった時のリターンが凄まじい。100回負けても、1回の「完璧なコンボ」が完成したときの脳汁が出る感覚。これを知ってしまったプレイヤーは、どれほど理不尽な目にあっても、再びアリーナへと戻ってきてしまうのです。

「歴史上の偉人」という名のカオス

リーダーにヴラド公やカール・マルクス、そしてインターネットの象徴であるハランベを起用するという、ある種「ふざけた」世界観も、一部のプレイヤーには熱狂的に支持されています。真面目なファンタジー世界ではなく、ブラックジョークとミームが渦巻く戦場。この「不真面目さ」が、逆に真剣勝負の合間の清涼剤(あるいは毒薬)として機能しているのです。

確かにマネタイズは酷いし、バランスも大味です。しかし、既存のオートバトラーが「洗練されすぎて面白みがなくなった」と感じている層にとって、この「粗削りでカオスな遊び場」は、唯一無二の魅力を持っています。他では味わえない、常軌を逸したコンボと、歴史の偉人がハランベに殴り殺されるというシュールな体験こそが、このゲームの生命線なのです。

欠点だらけの恋人を、その欠点も含めて愛してしまう。そんな「ダメな子ほど可愛い」という心理が、この高い支持率を支えているのかもしれません。

欠点という名のスパイスが、平凡なゲームを忘れられない毒に変える。


最終評価と購入ガイド

さて、どす恋まん花としての結論を出しましょう。
『Relic Arena』は、「最高に面白い素材を、最悪なソースで煮込んだ料理」です。コアとなる戦略の楽しさは本物ですが、その周りを取り囲むマネタイズ、進行速度、そして寒いユーモアが、多くの人にとっての「完食」を阻んでいます。

2000時間という、人生の貴重な時間をこのゲームに捧げた立場から言わせていただければ、このゲームは「選ばれし廃人」のための社交場です。カジュアルに楽しむにはハードルが高すぎ、真剣に向き合うには運営への忍耐が必要です。しかし、そのすべてを乗り越えた先にしかない「脳の快楽」があることもまた、否定できない事実なのです。

基本プレイ無料ですから、まずは触れてみることをお勧めします。ただし、課金ボタンを押す前に、以下のチェックリストを確認してみてください。

✅ 購入(プレイ)をお勧めする人

  • 複雑なシナジーを考えるのが大好きで、Wikiを読み込むのが苦にならない人
  • Dota 2のカスタムゲーム文化に理解があり、多少の不条理を笑い飛ばせる人
  • 「俺が考えた最強の構成」で画面をめちゃくちゃにする快感を味わいたい人
  • 課金しなくても、何百時間もかけてリーダーを解放する忍耐力がある人

❎ 購入(プレイ)を避けるべき人

  • 短時間でサクッと遊び、明確な報酬を得たいと考えている人
  • ゲームプレイに影響する要素が課金やサブスクに紐付いているのが許せない人
  • 視覚的に整理された、分かりやすい戦闘画面を求めている人
  • 2010年代の古いネットミームや、開発者の身内ノリに寒さを感じてしまう人

皆さまのアリーナでの戦いが、理不尽な敗北ではなく、ジューシーな勝利に満ちることを願っております。
それでは、また次の記事でお会いしましょう。どす恋まん花でした。


執筆:どす恋まん花

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