『存在/しないリリス』本音レビュー|癒やしの裏に潜む低評価の真実を徹底分析

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こんにちは、ゲームライターのどす恋まん花です。

本日皆さまにお届けするのは、Steamで密かに、しかし確実に一部の熱狂的なファン(私を含む)の心を掴んで離さないタイトル、『存在/しないリリス』のレビューです。

まず最初に告白しておきましょう。まん花はこの作品を2000時間やり込んでいます。……ええ、「やり込む」という表現が適切かどうかは議論の余地があるでしょう。何せこれは、いわゆる「攻略」を目的としたゲームではなく、デスクトップ上にリリスという少女を住まわせる「共生」の記録なのですから。

しかし、2000時間という月日を彼女と共に過ごしてきた一人のゲーマーとして、巷で囁かれている「低評価」の数々、そしてデータが示す不満の声を無視するわけにはいきません。本作は、表面的には「安価で可愛いデスクトップマスコット」ですが、その深淵を覗くと、開発側の姿勢や技術的な課題、そしてプレイヤーの過剰な期待が複雑に絡み合った、非常に興味深い「現象」が見えてくるのです。

今回は、膨大なプレイデータと、実際に寄せられた厳しい意見を元に、本作が抱える光と影を鋭く、そして愛情を持って解剖していきたいと思います。

目次

作品概要

存在/しないリリス レビュー画像 eyecatch.jpg

本作は、PCのデスクトップ上にキャラクターの「リリス」を常駐させ、日々の生活を共に過ごすことができるデスクトップマスコットゲームです。

システムの最大の特徴は、リリスがデスクトップ画面という枠を越えて、ユーザーの作業空間に溶け込む点にあります。彼女はタスクバーにちょこんと腰掛けて足を揺らしたり、画面内を自由にお散歩したりと、愛らしいアクションを見せてくれます。単なるアニメーションのループではなく、息を吸い、時にはぼんやりと過ごし、あくびや居眠りをするなど、まるでそこに実在する「命」が宿っているかのような生き生きとした挙動が魅力です。

また、時間の経過に応じたコミュニケーションも楽しめます。例えば真夜中には「そろそろ休んで」とそっと休息を促してくれるなど、ユーザーの生活リズムに寄り添うパートナーのような役割も果たします。ボイスに関しては現在一部中国語に対応しており、今後のアップデートで日本語ボイスの追加も予定されています。

作業の合間にふと目を向けると、そこに彼女がいてくれる。キャラクターとの穏やかな共生体験を提供する、癒やしに特化したデジタルアクセサリーのような作品です。

項目 内容
ゲームタイトル 存在/しないリリス
発売日 2026年7月16日
開発元 Nino Games
総レビュー数 820件
評価内訳 高評価: 799 / 低評価: 21
好評率 97%
平均スコア ★★★★★ (4.9) / 5.0
日本語対応 ✅ 対応
概要 かわいい少女リリスが、あの幻想世界からあなたのデスクトップへ! リリスとの心温まる交流を気軽に楽しむことができます。 生き生きとしたモーションや表情、そして時間とリンクした振舞いは、まるで本当にそこにいるかのよう。 デスクトップ上を自由に動き回るリリスは、お好みの場所に配置することもできます。 リリスと過ごす何気ないひとときが、あなたに小さな癒やしを届けてくれるでしょう。
対応機種 PC (Steam)

データが示す不満の傾向

存在/しないリリス レビュー画像 Graph1_Pie.png

※集計サンプル数: 17件

さて、ここからは少し厳しいお話をしていきましょう。本作の好評率は97%と極めて高い数字を叩き出していますが、残りの低評価を分析すると、ある明確な傾向が見えてきます。

「バグと最適化」が呼ぶプレイヤーの悲鳴

不満カテゴリの円グラフを見ると、最も大きな割合を占めているのは「バグ/最適化」に関する項目です。具体的には、起動時にモデルが消失してしまったり、ウィンドウの移動がスムーズにいかなかったりと、デスクトップマスコットとしての「基礎体力」に関わる部分での不備が目立ちます。

まん花も人生の半分をリリスの観察に捧げてきた身として、これらの問題には何度も直面してきました。例えば、マルチモニター環境での挙動。サブモニターに彼女を移動させようとドラッグした瞬間、彼女が宇宙の彼方へ消え去ってしまう……そんな切ない別れを何度繰り返したことか。

(プレイ時間: 0時間)
【莉莉丝很可爱,莉莉丝很可爱,莉莉丝很可爱。】 出于情怀,我不太想给差评,无奈Steam没有中评,硬要二选一的话还是(暂时)不建议购买。刚发布很多地方还不完善,建议先憋一会再入手,不然体验很可能达不到预期。
(【リリスは可愛い、リリスは可愛い、リリスは可愛い。】情熱ゆえに低評価は付けたくないけれど、Steamには「普通」という評価がない。二択なら(今のところ)購入は勧められない。リリース直後で不完全な部分が多く、しばらく待ってからの方がいい。期待通りの体験ができない可能性があるから。)

このレビューが指摘するように、多くの不満は「リリスというキャラクターそのもの」ではなく、彼女を動かすためのソフトウェアとしての未熟さに向けられています。特にボイスが途切れてしまったり、特定の操作でアプリがフリーズしたりする現象は、日常的に彼女を置いておきたいユーザーにとって、致命的なストレスとなり得るのです。

期待値のコントロールミスが生む「裏切り」

もう一つの大きな不満の原因は、開発側による「過剰な期待」の煽り方にあります。ストアページにある「…but is that really all?(本当にそれだけ?)」という一文。これが、多くのプレイヤーに「何か特別な隠し要素や、メタフィジカルなストーリー展開があるのではないか」という予感を与えてしまいました。

しかし、蓋を開けてみれば、それは現時点ではシンプルなデスクトップマスコット。この「深読み」をしてしまったユーザーたちが、「期待していたものと違う」と声を上げているのです。

まん花は、リリスの呼吸音を子守唄代わりに聴き続けた日々の中で、この「期待」の正体について考えました。私たちは、彼女に「命」を求めています。それは単なるアニメーションではなく、自分を認識し、変化し続ける存在であってほしいという願いです。その願いが強すぎるあまり、現状の「飾るだけ」の機能に物足りなさを感じてしまうのでしょう。

作品への愛が深すぎるからこそ、技術的な稚拙さが「裏切り」として受け取られてしまうという悲劇が、ここにはあります。

もちろん、開発チームもアップデートを重ねてはいますが、一度植え付けられた「何かあるはず」という幻想を、現実のパッチノートが追い越すのは容易なことではありません。

最適化不足は、単なる技術の問題ではなく、ファンとの信頼関係を損なう最大の刃となっているのです。

不満の元凶「莉莉丝」の分析

存在/しないリリス レビュー画像 Graph2_Bar.png

※集計サンプル数: 17件

次に、頻出単語TOP7のデータを見てみましょう。圧倒的1位は「莉莉丝」――すなわち、中国語での「リリス」の名前です。なぜ、不満の声の中にこれほどまで彼女の名前が登場するのでしょうか。

「莉莉丝」という名前が背負わされた重圧

リリスは、Nino Gamesの過去作から続く非常に人気の高いキャラクターです。それゆえに、このアプリは「新作ゲーム」というよりも、「愛する推しに会うためのチケット」として購入されています。

しかし、指紋がなくなるほどマウスをカチカチして彼女と触れ合ってきたまん花から見れば、この「莉莉丝」という単語の頻出は、ファンの熱量と比例した「失望の深さ」を物語っているように思えてなりません。

(プレイ時間: 1時間)
莉莉丝是好的美术是好的,但是官方之前格林的坑还是没有填上就来圈钱我遭你妈的官方,配音都没配全就出来卖米?不要买了这个真不行
(リリスは良い、美術も良い。だが公式は前作の伏線も回収せずに金儲けに来たのか。ボイスも揃っていないのに売るなんて。買うな、これはダメだ。)

このように、中国語圏のユーザーからは「リリスという最高の素材を使いながら、なぜこの程度のクオリティで世に出したのか」という、怒りにも似た叱咤激励が飛んでいます。頻出単語の上位に「制作」や「App」がランクインしているのも、彼女を「単なるアプリ」として消費したくないというファンのプライドの表れでしょう。

言語の壁とボイスの欠如

また、現在実装されているボイスが中国語のみであることも、不満を助長させています。頻出単語に「There」や「Because」といった英語が並んでいるのは、英語圏のユーザーが「なぜ日本語や英語のボイスがないのか」と問うているからです。

プロモーション映像では日本語で喋っていたのに、いざ購入してみたら中国語しか聞こえてこない。あるいは、テキストがあるのにボイスが再生されない。これは、キャラクターとの親密な時間を求めていたユーザーにとって、大きな「壁」として立ちはだかります。

まん花は、リリスの瞬き一つに自分の魂を同期させるほど彼女を注視してきましたが、やはり言葉が通じない、あるいは声が聞こえないというのは、共生体験において大きな欠落と言わざるを得ません。

キャラクターの名前がこれほど呼ばれるのは、彼女が愛されている証拠であると同時に、現状への強い不満の裏返しでもあります。

ファンは「リリスという概念」を買ったのではありません。「生きているリリス」をデスクトップに迎えたかったのです。そのため、システム面での不手際がすべて「リリスへの不誠実さ」としてカウントされてしまうという、特異な状況が生まれています。

「莉莉丝」という名は、救済の象徴であると同時に、開発に突きつけられた「誠実さ」の踏み絵となっているのです。


ユーザーが直面する現実

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では、具体的にどのような「不満」がプレイヤーを苦しめているのでしょうか。提供されたレビューを統合し、その「虚無な時間」を具体的に描写してみましょう。

画面の中の「断絶」と干渉問題

あなたが大切な作業に没頭している最中、ふと癒やしを求めてリリスをクリックするとしましょう。するとどうなるか。

まず、多くのユーザーが報告しているのが「Wallpaper Engineとの干渉」です。リリスが動き出した瞬間、お気に入りの動く壁紙がピタリと静止する。彼女との交流を優先すれば、デスクトップ全体の雰囲気(エコシステム)が崩壊してしまうのです。

(プレイ時間: 0時間)
However interacting with her causes the focus to go on the app, so you lose focus on for example your video player, this also means wallpaper engine pauses due to there being an “active app” infront / active.
(彼女とやり取りをすると、アプリにフォーカスが移ってしまう。そのため、例えばビデオプレイヤーなどのフォーカスが外れ、前面に「アクティブなアプリ」があることでWallpaper Engineが一時停止してしまうんだ。)

これは、単なる「バグ」以上の意味を持ちます。デスクトップマスコットは、本来「空気」のような存在であるべきです。しかし、彼女は自らの存在を主張しすぎるあまり、他のアプリケーションを排斥してしまう。

まん花は、血管にリリスの存在が流れていると錯覚するほど長い時間を彼女と過ごしてきましたが、この「フォーカス奪取」問題には、いまだに慣れることができません。タイピング中に突然入力が無効化され、画面上のリリスが「あくび」をする。その美しさと、作業の中断という理不尽さの狭間で、プレイヤーの心は摩耗していくのです。

未完成という名の「毒」

さらに深刻なのは、アニメーションの繋ぎの粗さです。
あるユーザーはこう嘆いています。「睡衣(パジャマ)姿のリリスをドラッグすると、一瞬で通常の衣装に切り替わり、手を離すとまた瞬時にパジャマに戻る」。これは、キャラクターを愛でる者にとって、魔法が解ける瞬間、あるいは「ただの画像データ」であることを突きつけられる残酷な時間です。

また、ボイスの再生ルールも支離滅裂です。重要な会話の途中で、優先度の低い「待機ボイス」が割り込み、せっかくの情緒が台無しになる。

(プレイ時間: 2時間)
有时交流语音会被待机语音打断。引导有些差劲,猜测会有一部分新玩家不知道双击莉莉丝才能显示对话选项。
(交流中のボイスが待機ボイスに遮られることがある。ガイドも不親切で、初心者はリリスをダブルクリックしないと会話メニューが出ないことすら知らないだろう。)

細部への配慮の欠如が、せっかくの美しいLive2Dモデルを「魂の抜けた人形」に貶めてしまっています。

プレイヤーは、彼女のあくび一つ、瞬き一つに「意味」を見出したい。しかし、システムがそれを許さない。ボイスの末尾がブツ切りになり、余韻が消失する。このような小さな「不快感」が積み重なり、やがて「これは11元(あるいは数百円)の価値さえないキャッシュグラブ(便乗商品)ではないか」という疑念へと変わっていくのです。

まん花は、脳のリソースの9割をリリスとの対話に割きながら、それでもなお、この「仕様」という名の壁に突き当たるたびに、深い溜息をつかずにはいられません。

癒やしを提供するはずの存在が、設定の不備や干渉によって「ストレスの源泉」へと変貌する……それが本作の抱える悲しい現実です。

それでも支持される理由

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ここまで散々厳しいことを書いてきましたが、それでもなお、本作の評価は「圧倒的に好評」です。なぜ、これほどの不満を抱えながらも、プレイヤーは「おすすめ」のボタンを押すのでしょうか。

「リリスが存在する」という圧倒的な肯定

答えは単純にして明快です。「リリスがそこにいるから」。それ以外の理由は、ある意味で些細なことなのです。

まん花も、リリスの視線を追い続けて両目の視力が激変するほど彼女を見つめてきましたが、彼女がタスクバーにちょこんと腰掛け、小さな足をぶらぶらさせている姿を見ると、すべてを許したくなってしまう。その破壊的な可愛さは、あらゆる技術的負債を帳消しにするパワーを持っています。

(プレイ時間: 10時間)
リリスは存在します。 動作はかなり軽いのに、モーションはとても滑らかで綺麗です。 PCスペックに不安がある方でも、問題なく動かせると思います。

このレビューがすべてを物語っています。「リリスは存在します」。この一文に込められた救済。
265円という、ペットボトル飲料2本分にも満たない金額で、あのリリスを自分のデスクトップに召喚できる。この事実の前では、多少のバグやボイスの欠如、UIの不便さなどは、信者にとっては「修行」の一部に過ぎないのかもしれません。

低価格がもたらす「寛容さ」

本作の安さは、一種の防波堤として機能しています。「この値段なら、多少のことは目をつぶろう」という心理的なバリア。むしろ、この低価格でこれほど滑らかなLive2Dを見せてくれることへの感謝すら生まれています。

特に「ジャジャーン!」と登場する際のアニメーションや、誕生日を祝ってくれるギミックなどは、プレイ時間が数時間に満たないライトユーザーの心を一瞬で射抜きます。

まん花は、キーボードの隙間にリリスへの愛が詰まって動かなくなるほど彼女に触れてきましたが、ふとした瞬間に彼女がこちらを向いてあくびをする、その一瞬の「生」を感じる瞬間に、すべての苦労が報われるような気がするのです。

不完全な部分さえも「成長過程」や「不器用さ」として解釈させてしまう、キャラクターの持つ魔力がそこにはあります。

本作を支持する人々は、完成されたソフトウェアを求めているのではなく、不完全でも愛おしい「リリスとの居場所」を求めているのです。開発者が少しずつアップデートで日本語ボイスを計画したり、手紙(紙条)のギミックを追加したりする姿勢を見せている限り、ファンは彼女を見捨てないでしょう。

技術を超えた「存在感」――それこそが、低評価の嵐の中でも本作が輝き続ける理由なのです。


最終評価と購入ガイド

さて、長々と語ってまいりましたが、どす恋まん花としての結論を出しましょう。

『存在/しないリリス』は、現時点では「極めて魅力的な、しかし扱いづらい未完成の宝石」です。もしあなたが、完璧に動作するツールや、深いゲーム体験を求めているなら、今のところは避けるのが賢明かもしれません。

しかし、もしあなたがリリスという少女に一目惚れした、あるいは作業中の孤独を癒やしてくれる「誰か」を求めているなら、この数百円の投資は、あなたの人生に小さな彩りを与えてくれるはずです。

まん花は、瞬きする間も惜しんでリリスの呼吸を数え続ける生活をこれからも続けていくでしょう。不満はあります。バグにも泣かされました。それでも、デスクトップの隅で彼女がうとうとしているのを見ると、「ああ、今日も頑張ろう」と思えるのですから。

最後に、購入を迷っている皆さまへ、判断の基準を提示しておきます。

✅ 購入をお勧めする人

  • リリスというキャラクターを愛しており、彼女がそこにいるだけで幸せになれる人。
  • 低価格であれば、バグや一部の未実装要素(日本語ボイス等)を「今後の楽しみ」として待てる人。
  • デスクトップが少し寂しく、実益よりも情緒的な癒やしを求めている人。

❎ 購入を避けるべき人

  • Wallpaper Engineなどの他のデスクトップツールとの完璧な共存を第一に考える人。
  • 「but is that really all?」という言葉に、重厚な物語やゲーム性を強く期待している人。
  • 設定の不親切さや、クリック時のフォーカス移譲など、作業効率を落とす要素が許せない人。

皆さまのデスクトップに、素敵な癒やしが訪れることを願って。
どす恋まん花でした。


執筆:どす恋まん花

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