今回は、FFシリーズの最新作FF16をネタバレなしで紹介したいと思います。
この記事は10時間ほどプレイして書きました!34時間ほどでクリアしました。
所感はFF16はストーリー性の高いハクスラアクションゲームという印象でした。
FF16はイメージと全然違ったけど、めちゃくちゃ面白いのにゃー。神ゲーにゃー
動画を使いながらおもに3つの要素を中心に評価しているから、購入の参考にして欲しいんだぞ~
ハプティックフィードバックによる圧巻の没入感
FF16は、まずムービーで度肝を抜かれました。グラフィックが綺麗なのはもちろんのこと、それを支える巧みな演出とDualSenseのハプティックフィードバック!
この感動が少しでも伝わるように、見出しにまとめましたので、どうぞ!
ハプティックフィードバックの迫力!
ハプティックフィードバックの臨場感に驚きました。コツコツという足音やドアのギィィ…っていう音に合わせて、コントローラーがその表現に近い震え方をする。
PS4までのワンパターンな振動とは違い、砂利を踏む感覚などの繊細な音の表現や、主人公が肩を叩かれたときの感触が豊かな振動パターンで直に伝わってきます。
まるで映画館にいるような感覚
ハプティックフィードバックと奥行のある3Dサウンドが、タイミングを合わせてそのシーンを演出します。
たとえば、FF16冒頭の召喚獣バトルではタイタンの厚みのある足音に合わせてコントローラーもまるで巨人が踏み込んだかのように力強く振動します。
さらに、巨大な召喚獣の戦いのさなかその戦場から主人公が逃げるシーンでは、上空で繰り広げられる激突音が3Dサウンドによって頭の上から聞こえ、一方で崖から岩石が落ちてくる描写に合わせてコントローラーが<ガランゴロン>と鳴っているかのように振動する。
この演出によってまるで自分が主人公と一体になったかのような錯覚が生じます。
あまりの没入感にゲームのムービーを見ているのではなく、ゲームの世界に入り込んで主人公を動かしているような感覚さえありました。
映画館でいうとIMAXで観覧しているような、新感覚のゲームだと思いました。プロローグだけでめちゃくちゃ感動します。
精彩で美しいグラフィックと映画のような演出
↑シヴァが身にまとう氷を砕いて登場するシーン
PS5専用ソフトは初めてプレイしましたが、繊細で美しいグラフィックに感動しました。歴代のシヴァも美しいですが、FF16のシヴァはグラフィックの向上のせいか溜息が出るほど美しく感じます。
召喚獣の雄大さを表現する奥行と立体感にも驚きました。まるで特撮映画の巨大怪獣対決。
↑上空のシヴァを見上げる主人公たち
美しくも奥行のあるグラフィックと、ハプティックフィードバック、3Dサウンドの相乗効果が素晴らしい。
また、ムービーの内容もとてもドラマチックでまるで少年ジャンプを読んでいるかのようなハラハラドキドキが止まりません。
FF16はムービーが非常に長いですが、映画のような演出と没入感でまったく飽きません。コントローラーを握りしめながらムービーを楽しみましょう。
王道のストーリーと共感できるキャラクター
FF16は厚みのあるストーリーと、魅力的なキャラクターが好印象でした。
そこまで複雑なストーリーではないですが、各国の関係性や歴史がわかりやすくまとめられている辞書機能が用意されていて、ユーザーが置いてけぼりにならないような配慮も感じました。
FF16のあらすじと雑感
まずは、公式ページに書いてあるあらすじです。
あらすじを読むにはここをクリック
終焉に向かう大地「ヴァリスゼア」
唯一の加護は「マザークリスタル」
ヴァリスゼアに生きる人々はクリスタルから供給されるエーテルにより魔法を生み出し、
日々の暮らしを成り立たせていた
しかし、限りあるその加護は国家による奪い合いも生み出した……
各国はマザークリスタルを求め、
召喚獣の力とその力を宿す「ドミナント」を使役し戦を始める
ロザリア公国の第一王子「クライヴ・ロズフィールド」もまた、
マザークリスタルをめぐる戦乱へと巻き込まれるのであった
過酷な運命を背負ったクライヴは、やがて世界の真相を知り、
マザークリスタルの破壊を目指していくことになる……
これはクリスタルの加護を断ち切るための物語。
引用元:https://jp.finalfantasyxvi.com/story/
ネタバレなしのレビューなので抽象的な表現になってしまいますがお許しください。
ぼくの雑感ですが、全体的に王道ファンタジーを真正面から描いていると感じました。
難解な用語や無駄な設定は一切なし。シンプルで分かりやすいストーリーラインと、中世ヨーロッパを思わせる雰囲気に魔法と剣で戦う人々の姿をありありと描いています。
セリフ回しもクサくなく、かといって軽いわけでもない。キャラクターの心情を丁寧にセリフへ乗せている印象。
もちろん、おにぎりは出てきません。
FF16は戦争をテーマのひとつにしているので、常に重苦しい雰囲気が漂っています。なので、楽しい仲間たちと自由に冒険したいというひとにはあまりおすすめできません。
ただ、悲壮感漂う世界でも、ふとした人の優しさや一握りの幸運を噛み締めるような場面がこの作品の肝だと思います。
日常のなんてことない幸せを再確認するような。素敵な物語なので、リアリティのある映画みたいなストーリーが好きなひとには諸手を挙げておすすめします。
ついつい共感してしまう魅力的なキャラクター
↑主人公のクライヴ。昨今のゲームでは珍しく、FF16の主人公は28歳と年齢は高め。
クライヴの性格は頼れるお兄さんといったところ。まじめで面倒見の良いキャラクターです。
とある事件が原因で、罪の意識に苛む出来事が起こりますが、持ち前の芯の強さと責任感で正面から罪を受け止める姿勢に好感を持ちました。
でもこれって、大人なら誰でも共感できるのではないでしょうか。失敗もするし、凹むこともあるけれど、自分で自分を助けるために何度も立ち上がる。
ストレスの多い現代の大人に刺さる魅力的な主人公だと思います。
・優しさに溢れる仲間たち
そんなクライヴがへこたれるほど衝撃的な真実が明らかになったとき、思わず弱音を吐いてしまうシーンがあります。
それを聞いた仲間は説教するわけでもなく無責任に励ますこともなく、共感を示します。
「自分だってそう。だからこそ一緒に生きよう(←みたいなことを言う)」このような主人公へ自分の気持ちを打ち明けるシーンに思わず涙ぐんでしまいました。
悲惨な世界で懸命に生きようとする仲間たちとクライヴの姿を応援しないわけがありません。
このイベント以降、よりクライヴたちに感情移入しながらストーリーを楽しめました。
謎が謎を呼ぶストーリーテリング
物語を進めていくうちに、過去のあの話はここに繋がっているのか、といったような伏線の多さに驚きました。
世界やクライヴたちに今何が起きているのか、その時点ですべては明らかにしません。物語が進むうちに少しずつ判明していくようにプレイヤーへ解答を見せていきます。
この隠すところが絶妙で、ひとつ謎が解けたらさらに別の謎が深まります。小出しに明らかになっていく謎が気になってしかたなく、次へ次へと進めてしまうのでやめどきを見失いがちになることも。
世界観や用語への配慮
FFは過去作であまりにも難解な用語を詰め込みすぎて何について話してるか理解不能な作品がありました。
過去作とは違い、FF16に出てくる用語はさほど難しくないですが、さらにプレイヤーへの配慮として「アクティブタイムロア」という機能があります。
話に出てきた重要な語句の意味をいつでも確認できるので、現在何についての話しているのか明解です。この機能の画期的なところが、ムービー中でも使えるという点です。
さらに、主人公たちの拠点では進行度にあわせてキーワードが増えていく辞書のような機能もあり、これも世界観を理解するのに役立ちます。
下部にその用語の関連項目も表示されていて、そこから気になる用語の説明を読めるので体系的に理解を深められるのが便利でした。
爽快なスタイリッシュアクション
FF16の戦闘を一言でいうと、操作が簡単になったデビルメイクライ5です(笑)
操作もキビキビ動くし、ハイスピードのアクションバトルを楽しめます。
デビルメイクライと聞いて、クリアできるか不安になるひともいるかもしれませんが、特定の苦手なアクションを自動化できたり、簡単に攻撃を回避できるようになるシステムがあるので、ストーリーをメインに楽しみたいひとでもクリアができるようになっています。
意外と難しいが決まれば気持ちいいマジックバースト
基本スキルの中にマジックバーストという技があります。これの発動タイミングを掴むのが中々難しい。でも、ちゃんと決まれば気持ちいいです。
まずは、通常コンボの連撃を見てください。
攻撃が敵に当たった瞬間に青く光るエフェクトがあります。このタイミングで魔法ボタンを押すと魔法を放ちながら連撃ができます。
最初のうちは練習しなければ上手く発動できませんが、一度タイミングを掴めば自由に使えるようになります。
4連撃すべてにマジックバーストを挟まずとも、隙が少ない敵には4段目のみマジックバーストを使うといったように、自分好みにコンボを組めます。
また、あらかじめ装備したアビリティで攻撃力の高い技を使えます。
R2と攻撃ボタンを組み合わせて発動できます。強力ですがクールタイムがあるので発動タイミングを考えなければいけません。
さらに、主人公の相棒であるトルガルとも連携してコンボ攻撃ができます。
十字キーでトルガルに攻撃指示ができます。コンボの最後などの敵を吹き飛ばす攻撃にタイミングを合わせて指示することで強力な攻撃に変化します。
また、トルガルの打ち上げ攻撃に合わせて空中コンボもできます。
マジックバーストとトルガルの操作を戦闘中に綺麗に決めるのは、練習しなければ中々難しいです。
タイミングがシビアなプレシジョンジドッヂ
タイミングよく回避行動を取ると、強力なカウンター攻撃ができます。
ですが、これも難しい。ぼくはSEKIROの7週目を鐘苦難ありでクリアできますが、FF16のジャスト回避はあまり上手くできません。
あくまで体感ですが、SEKIROのモーションと比べると攻撃態勢に入ってから実際に攻撃を繰り出す際の予備動作が極めて短い、もしくは無いことが多いように感じます。
強力な敵はこれが顕著なのでモーションを見てから避けるのでなく、攻撃態勢を見てからだいたい何秒後に攻撃が来ると予測して回避することが多いです。
それはまるで目隠ししながら太鼓の達人をやっているようなもの。
これは正直残念なところだと思います。
・充実したトレーニングモード(アレテストーン)
主人公たちの拠点にトレーニングモード施設であるアレテストーンがあります。このトレーニングモードがよくできていて、格ゲーのように様々なシチュエーションで練習できます。
中でも、マジックバーストとトルガルの追撃のタイミングを画面下に表示してくれる機能があって、練習にはもってこいの機能です。
練習しなくても自由に操作難易度をカスタマイズできる
とはいえ、アクションゲームが苦手でストーリーをメインに遊びたいひともいるでしょう。FF16では、装備品のアクセサリーを自由に付け替えて、自分にあった操作難易度で遊べます。
オートトルガル、オートスロー、オートアタックの指輪をすべて付ければほぼ自動で戦闘してくれます。
また、トルガルの操作だけ自動にしたいときはひとつだけ指輪を装備するなど、自分が動かしたい要素を残しつつ苦手なアクションを省くことができます。
・オートスローの指輪の効果
特徴的なのがオートスローの指輪です。これは自動で回避するのではなく敵の攻撃が繰り出される瞬間に時間がゆっくりになることで回避しやすくなるというアシスト機能を持っています。
どうしても回避ができないというひとはオートスローの指輪を装備することをおすすめします。
操作ボタンのカスタマイズができない
操作ボタン設定は3パターンほどありますが、自分の理想的な配置がありませんでした。
細かいところですが、自由に操作ボタンの配置をカスタマイズできないのは不満です。
↑アップデートでA・B・Cの3パターンに加え、D・E・Fが追加されました。自由とまでいきませんが、より柔軟に操作方法を選択できます。
つまらないと思ったところとロード時間について
FF16は全体的に高クオリティにまとまっていて、致命的なバグもいまのところないのですが、それゆえに細かいところが目立ってしまいました。
これまでの見出しに入らなかったポイントを以下にまとめました。
サブクエストが絶望的につまらない
ストーリーを進めるとサブクエストが発生します。これが本当に面白くない。苦痛ともいえます。
大抵はおつかいイベントで、たまに戦闘が起きるみたいな流れがテンプレ。報酬やアビリティポイントがもらえますが、時間がもったいないのでほぼ全てスルーしています。
せめて主要な登場人物の背景や性格を深堀りするミニストーリーがあれば良かったのに。←中盤以降はそれなりにキャラクターを深堀するようなサブクエストが増えてきました。
中には「これメインクエストに入れてよ」と思うようなサブクエストもあり、スルーするには勿体ないかもしれません。
ただし、序盤のサブクエスト同様、中身は完全におつかいイベントで面白くはありません。
「+(プラス)」マークがついたサブクエストはポーションの回復量が増大したり、プレイヤーに有利になるようなイベントなので、そのようなサブクエは優先してプレイした方が良いかもしれません。
ワールドマップでセーブできない
FF16はワールドマップから町やダンジョンに移動してメインクエストを進めます。
フィールドでは基本的にいつでもセーブできるのですが、イベント中だとワールドマップではセーブができません。
メインクエストが終了するとほとんど強制的にワールドマップ画面に移ります。
ですが、その画面ではセーブできないので、わざわざどこかの場所に移動してからセーブするのですが、メインクエストのある場所に移動すると長いムービーが始まるので、いちいちイベントの起きない場所を選んで移動しなければ中断できない。
とても面倒です。
全体的な音量が小さい
せっかく3Dサウンドを活用しているのに、ゲーム内の設定で音量をMAXにしても小さいと感じました。
FF16だけしかゲームをしないなら気にならないのですが、色んなゲームを同時進行しているひとはそれぞれのゲーム音量バランスが取れないので、いちはやくアップデートで修正して欲しいです。(スクエニさんに届いて……)
アダプティプトリガーはおまけ程度
FF16のハプティックフィードバックのクオリティに比べると、アダプティプトリガーは上手く扱えているとは言えません。
扉を開けるときにR2ボタンを押すアクションがありますが、大してトリガーの重さが変わるわけでもなく、正直ショボい。むしろ、鬱陶しく思いました。
FF16では戦闘中の演出でQTEがあります。つばぜり合いするときに攻撃ボタンを連打しますが、この時にR2の重さを変えて押し合いの迫力を演出するなどの工夫が欲しかったですね。
ロードがとんでもなく早い
ロード時間をストップウォッチで計測しました。
まず、PS5のクロスメニューでFF16を起動してから、タイトル画面までの時間。
→8.6秒
コンティニューを選択してから、プレイ画面が映るまでの時間。
→3秒ジャスト
このようにめちゃくちゃ早いです。ワールドマップから他の場所に移動するときはそのフィールドの大きさによってロード時間が変わりますが、ほとんど気になるような時間ではありませんでした。
FF16をクリアしてからの総評
終わりに、FF16をクリアしてからの総評を書いておこうと思います。
当初、10時間プレイして評価レビューを書きましたが、クリアしてみてもおおむね印象は変わらなくプレイできたなと思いました。
ただ、序盤から怒涛の展開に圧倒されたぶん、中盤以降は少し失速した様子でした。サブクエのおつかいのようなミッションがメインクエストにも散見されてから、テンポが悪く感じたのは否めません。
とはいえ、深みのあるストーリーとムービーの面白さ、迫力は最後まで余すことなく堪能することができました。最終的にエンドロールを眺めているときには、「ああ、プレイして良かった」とあらためて思ったくらいハマりました。
ラストシーンもネット上では賛否両論あるようですが、ぼく的には綺麗にまとまっててよかったなと思います。また、ストーリー全体においても考察が盛り上がっていて、プレイが終わってからもFF16の世界観に浸れるところが素晴らしいです。
次はFF17ですね。またパーティRPG路線にもどるのか、それともアクション系で進んでいくのか分かりませんが、次回作にも期待できるような作品でした。
まとめ
こんなひとにおすすめ
こんなひとにはおすすめできない
今日の蛇足のコーナー
『100記事後に上手に描かれるおさる』
「10記事目」
剣と魔法を使ってるにゃー
いつまでたっても落書き感から脱却できないんだぞ~